− 民族衣装を買っちゃったの巻 ー

これがキラ(女性)やゴ(男性)をまとった、ブータン人の日常的ないでたちです。

ブータンについて調べたことのある人、またはこれまでの拙ブータンページをご覧になってきた人は、ブータンの人たちが上の写真のように(男性の衣装)」や「キラ(女性の衣装)」を着ていることについてもうご承知でしょう。

ブータンでは「ブータン人(の大人)」に対して、民族衣装の着用義務があります。成文化されているかどうかはちょっと忘れましたが、とにかく外出する場合は着用が義務というわけです。ただ、聞いた話では「ティンプーでは、午後7時以降の外出についてははまぁ何とか云々ですね」というような微妙な例外があるみたいでした(暗くなるとよくわからないからかな)。なお、家の中では特に制限はないそうです(そりゃそうだ、チェックもできないしね)。ガイドのカルマさんもご自宅ではしっかりくつろぎ服でした。

この義務についてはどうやらいろいろとブータンという国の事情が反映されているようなのですが、旅行者としてわかりやすいのは「ゴやキラを着ている人は生粋のブータン人、それ以外の人は出稼ぎまたは国外から来て住みついた人(主にネパール系)」という色分けです。そういえば道路工事に従事していた人(インドからの出稼ぎだということ)たちは誰もゴやキラを着ていなかったなぁ。

ところで、たとえばベトナムを訪れる日本人女性の多くはアオザイのオーダーメイドを心のどこかで考えたりもするようです。それは、アオザイが今でも現地女性に着られており、目にする機会も多いという部分も結構大きいのでしょう。しかしその一方で、男性の伝統的な民族衣装が今でも日常的に着られているところというのは世界各地を見回してもそれほど多くはありません。しかし、ここブータンでは男女ともごく普通に民族衣装を着ているわけで、そうなるとTakemaもおしんこどんも、

という気持ちになってくるのはごくごく自然のことでありました。はぁ長い前おきだったこと(笑)。というわけで、時計台広場(ちなみに時計台はあるが表示時間はむちゃくちゃだった)のすぐ近くにある地元の方御用達のお店へ。

観光客用でもなんでもない、ごく普通の衣料品店でした。店の内部には生地や既製服がいっぱい。
ちなみに気になるお値段ですが、男ものの場合、少々モノのいい一式(ゴ、テュゴ:ゴの下に着る上着、ケラ:帯)で1650NU(1NU=約2.5円、2003年3月現在)でした。日本円にて4000円ちょい。これを高いと見るか安いと見るかはまぁ人それぞれですな。

続いて女性ものの場合です。
ワンジュ(キラの下に着る着物) NU140
キラ(身体に巻きつける布) NU480
ケラ(布製の帯) NU550
テュゴ(キラの上に羽織る上着) NU450
コマ(肩のあたりでキラの長さを揃える留め具) NU1200
Total NU 2820
うーむ、日本円にして7000円強といったところですな。みやげ物屋で買ったわけじゃないからまぁそこそこ安くて良かった。それにしても圧倒的に高いのがコマ、すなわち留め具なんですが、これって、テュゴを上に羽織ってしまうと全く見えないんですよ。見えないものが一番高いというのは、何だか江戸っ子のお洒落をホーフツとさせる「粋」を感じさせないでもないですなぁ。

なお、この店でもそうでしたが、ブータンでは地元民相手のほとんどの店ではボラれることはないようです。この店でも値切ってはみたのですが、何とNU10(25円)ばかり安くしてくれただけでした。カルマさんいわく、「まぁそんなものでしょう」とのこと。お店とガイドとが結託するというような世界は今のところブータンでは無縁ですから、少なくとも観光客相手の店でなければ、我々観光客とて安心して買い物ができます(地元相手のお店で何を買うのかが問題ですが)。

というわけで、その店で着付けてもらい、そのままティンプーのメインストリートに出て行った我々だったのでありました。し、しかぁし!

どちらも何かが違う!おしんこどん、上に着ているのはマウンテンパーカーじゃないのさ!(笑)。そう、出先で買ったもので、さっきまで着ていた服をそのまま上に着ちゃったわけですな。でも、テュゴだけではこの時期寒いんで、現地の女性もワンジュを下に重ね着していたりするということですが。

続いてTakema。一応ちゃんとした格好のようにも見えますが、現地の人が見たらすぐに「ん?」と気付くことでしょう。それは、下にはいているGパン。現地の人はタイツとロングソックスが基本のようです。いろいろな文献やホームページを読むと「ズボンをはくことも違反ではない」ようですが、少なくともズボン姿の地元の人はいなかったからなぁ。

ちなみにTakemaのすぐ横にいる少年ですが、子供の場合はブータン人でもゴの着用は義務というわけでもないようで(成長が早いからかな)、みんな結構普通の洋服で遊んでいたりしました。もっとも、同じような年ごろでも下の写真の子は着ていましたが。



さすがに子供だから下にジャージをはいてますな。

さて、せっかくなのでいったん宿に戻り記念写真を撮ろうということに(この日は曇りで結構寒かったんです)。時計台広場まで戻ってきたら、広場に一台車が停められ、その前でお姉さん二人組がちょっと寒そうに机を並べておりました。

聞いてみると、やはり「宝くじ」でした。当然、一等賞は後ろの車なんですな。ちなみにSUZUKIがインドで合弁会社を作って生産している800cc(確か)の車で、小排気量ゆえの廉価車ゆえかなり人気があるものでした。「買って下さいよ」と誘われましたが、「持って帰れないしなぁ」と断ってしまったのは今となってはちょっと後悔。ラオスでもごく当たり前のように買ってたんだけれどなぁ。

んなわけで、部屋に戻って夫婦大撮影大会!(部屋ん中で夫婦だけでやっても盛り上がらないなぁ(笑))。

ま、モデルの良し悪しはともかく、こんな感じです。うーむ、次回のTakemaオフ会には、幹事としてこのいでたちで参上してみようか(予定は未定)!でもキャンプなので一発で汚れまくりそう(笑)。

さて、お次のページではブータンで買った切手シリーズを大公開っ!(ってほどでもないですが)。結構この国の切手って有名だったんですね。

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