いよいよシェムリ、天気も上々。ドルへの両替もできた!




さて、翌日は早々にスピードボートでシェムリアップへと向かうことに。ボートのBookingはCapitol Hotelの1Fカウンターでできるのでまことに楽。$25でCatipol〜船着き場への送りはもちろん、むこうの船着き場〜宿までのFree Taxiも付いているのでまことに具合がいいというか便利。

で、船着き場に着いてびっくり。やたらに大きな船だ。この船について少しまとめておく。もっとも全ての船が同じ造りだというわけもないのでご参考までに。

・ 不思議なことに座席指定だった。船の前部は料金が高いVIP扱いなのだろうか。というのも、後部はエンジン音が極めつけにうるさく、数時間その騒音に耐えるのはなかなかに酷(最もすぐになれるということもあるだろうが)。それに対して前部は実に静か。もとよりほとんど揺れないこともあって、飛行機なんかよりも快適かも。なお、乾期には陸地になるとおぼしき湖のあたりには数多くの水上家屋が見られます。最初は珍しくてばしばし写真撮ったりしますが、そのうち飽きてみんな見向きもしなくなります。なんといっても5h以上乗っているのですから、ここは休養のつもりで寝てしまうのが手です。

・ 船がプノンペンを出発するのは7:30なので、さらに早起きして朝食を摂るのもいいけれど(Capitolの1F食堂は早朝から営業している)あわただしい。船着き場に行けば焼きたてフランスパンはもちろん、たくさんの売り子さんがいるので、彼女たちから買って船の中で食べるほうがゆっくりできるかも。

・ 船には売店及び売り子さんはいません。

・ 船の構造にもよるが、デッキ付近では喫煙可能。逆に室内は禁煙。もともとアジアの多くの国は喫煙に関して寛容ですからね。それにしても、アクリル製の窓は完全にはめ込み式で、こりゃ何か緊急事態の時はみんな船内から脱出できずにおぼれ死ぬな。

・ 船はトンレサップ川を遡ったあと、東南アジア最大の湖トンレサップ湖に入ります。乾季と雨季とでは面積が1:3になるという広大な湖のこと、当然固定の船着き場を作るわけにはいきません。というわけで、途中からめいめいはしけに乗り換えての上陸となります。

 
船が警笛を鳴らしてしばらくすると、むこうの方からはしけの小舟がわらわらと近寄ってきます。

さて、右の写真を見て下さい。なにやら白い紙を掲げてますが、これにはそれぞれ乗客の名前が書かれています。「○○さんはこの船ですよーっ」というような、よく空港で見かけるパターンのあれです。でも、湖の真ん中でこういうのって何だか不思議だな。

ここから焼玉エンジン(懐かしいことばだな。若い人は知らないんじゃない?)の船に乗り換えて陸地へ。そこにも同じような紙を持った人たちが居ますが、自分たちはFree Taxiなのですから、自分の名前の書かれた紙を持った人を見失わないようにしましょうね。

ところで、ものの本によると「ボート会社とゲストハウスが結託しているので好きな宿の前でおろしてもらうことはできない」とありましたが、全然そんなことはなし。「希望のゲストハウスがあったら言ってくれ、そこでおろすから。もし心当たりがないのなら予算を言ってくれ、予算にあった宿まで連れて行くから」といった感じで、全然ウラの結託などなさそうです。もっとも、リピーターでない限り、「○○ゲストハウスまで言っておくれ」と指名することもないでしょうが。

で、自分はガイド役の兄ちゃんのいうままに(別にこだわりはないしね)「Ta Som Guest House」というところに連れていってもらった。ここまでの流れ、何だかパッケージツアーみたいに楽だったぞ。で、そのガイド役の兄ちゃんがそのままバイクタクシーの運ちゃんになったりするわけで、この辺の実にアジア的な流れは結構好きだったりするTakemaなのだ。

このお兄ちゃんと午後〜日没までの契約でバイタクをチャーターすることにした。で、まずは一服&ビール!である。ご当地ビールに、その名もまさに「Angkor Beer」。現地ではシンガポールの「Tiger Beer」もライセンス生産されているが、とある現地の人「ラベルが違うだけで中身は同じだよ」。ホントかなあ。でもありそうな話だし、わざわざここまで来てTiger飲む必然性もないので、滞在中のビールはもっぱらAngkorばかりであった(で、腹が張ってきた頃に日本酒に切り替えるというのが多かった)。

ところで、US$が心細いのに、どうしてそんなにビールが飲めるのか。これには嬉しい大誤算というか無知があったのです。

普通、特に発展途上国ではまず絶対的に「外貨への両替」をおこなってくれません。経済に詳しい方ならおわかりでしょうが、国際的に見た「国の体力」を計る上での重要な指標の一つに「外貨準備高」というのがあります。国が外国の通貨を持っているということはそれだけその国が経済的に余裕があることの現れであって、それが「信用」に直結します。江戸時代に各藩が「藩札(その国の中だけで通用する)」を乱発した結果一層の   …いかん、話が全然違う方向に流れ出したので戻しましょう。ぼろも出そうだし(笑)。

要は、よそから来た外国人から外貨を手に入れることはOKでも、外国人に貴重な外貨を持ち出させることなど論外だ、と言うわけです。「外貨の持ち出し制限」などを設けている国が多いのもこのためです。

で、自分もまさかカンボジアでJP\→US$の両替など不可能だ、と思っていたわけです。しかし、船の中で知り合った日本人に「えっ、俺Capitolでドルに両替しましたよ」と言われてびっくり。自分は気づかなかったけれど、両替のレートを書いた紙も貼ってあったらしい。なっ、ナニ!!というわけでバイタクの兄ちゃんに両替の可否を聞いてみた。答えは「No Problem」。な、何という国だカンボジアは!というわけで、JP\10000→0.955US$での両替に成功。当時日本でのレートは1ドル=103円くらいだったから、たしかにレートがいいとは決して言えないが、でもこの場所にしてはむちゃくちゃ悪いと言うことでもない。ラッキー!というわけで、このあとはビールにはお金をかけるという、いつものTakema旅が復活したわけです。

さて、午後2:00からはアンコールワットへ。次のページ、ちょいと重いですが、行ったことのない人は是非見てね。