これこれ、やっぱり温泉でしょ!



ふうっ。気もちいい。

そう、ここくろがね小屋には男女別の温泉があるのです。小屋のすぐ上に源泉の湧出口があり、量も相当なもの。なんとなれば、ここから湧きだした湯は、送湯管を下ってはるか10km以上離れた岳温泉まで送られ、温泉街全体の元湯となっているのだから驚きです。そのおこぼれというか、一番おいしいところをしっかりいただけるのがこの小屋の温泉というわけですね。しかもお風呂は2001年11月に改装したばかりでピカピカ。青森ヒバを贅沢に使っているという暖かみのある湯船には熱めの湯がどっさり、もちろんかけ流し。となればもう入らない手はないですね。

 

窓を開けて外の寒気を顔に受けながらの至福入浴。
おしんこどんも嬉しそうに女湯から顔を出すのでありました。

お風呂はもちろん内湯だけですが、窓を開ければ外は冬の季節風&雪が吹き抜ける一面の銀世界。もう、言うことなしです。貸し切りをねらって午後2:00頃行ってみたら、案の定湯ったりまったり。窓から飛び込んでくる雪はもうご愛敬そのもの。鼻の奥まで濃い硫黄臭に包まれ、白濁系の湯に身体を沈める心地といったらもう最高。今回はほとんどここを目的に登ってきたんだし、その苦労(というほどのものでもないけれど)もしっかり報われました。入浴時間は午後8:30までということで終わるのが早いですが、ここは山小屋。夜遅くまで騒ぐ人もいない(はず)ですからね。じゃ、朝風呂は‥。うーむ、私の口からは言えません。ただ、うちらは都合3回入ったということを付け加えておきます。おかげで雪山なのに何ともいえない幸せ。はぁ〜あ、来て良かった。

さて、ここくろがね小屋の夕食は不変です。いつ来ても同じものが食べられるということのようです。それは基本の、あまりにも基本の「カレー」。昔の北アルプス、特に後立山連峰の小屋縦走では、どの小屋に泊まっても夕食はカレーというのが相場だったそうで、おかげで「カレー縦走路」などという不名誉な名称が付けられていたことがあるそうですが、それは荷揚げの大変だった昔の話で、今はそんなこともないはずでしょう。

でも、ここ安達太良ではいつもカレー。確かにここに2泊以上する人は少ないはずだから、毎日メニューを変える必要がないといえばないし、現在ではかえって「あそこにいけばおいしいカレーが食べられる」というような話題性もできるわけで、私個人としては面白いんじゃないかと思います。いやなら自炊すればいいわけだし。というわけで名物カレーおかわり自由の画像はこちら。



うーむ、ラッキョウを無造作にのせすぎてしまった。失敗失敗。

夕食後もう一度お風呂に浸かり、火照った身体をさましがてら小屋の外に出てみたら、外はしっかり吹き付ける風と雪。小屋の入口前にある、名前の由来ともなった黒い鐘(どうやら二代目らしい)のヒモがしっかりほぼ同じ角度で風に吹かれておりましたとさ。明日は晴れて欲しいなあ。