「クリスタルライン」という舗装林道

「クリスタルライン」とは、山梨県の黒森(マップルP50 6G)からみずがき山荘を経由し、木賊峠、乙女高原などを通って大弛峠からの林道と合流する、かなり長い舗装林道です。舗装ということで気楽に入っていけますが、道幅はやはり林道だし、場所によってかなり砂浮きも見られたので、むやみに「攻めて」いくと大変なことになるかもしれません。

さて、廻り目平での至福の一夜を過ごしたTakema、信州峠を越えて一路スタート地点の黒森へ。クリスタルラインとの分岐には一応看板が出ているのですが、下りのワインディングが終わるところにあるため、思わず看板のところで止まれなかったぞ。まずは集落の中の細い道を奥へと向かう。集落の最後のあたりに蕎麦屋があるのだが、残念ながらまだ食べたことはないのだ。でも、県道との分岐点あたりにも大きな看板を出しているわけではないし(たぶん)、えてしてこういう所のって当たりなんだよなあ、と思いつつ、今回も通過。
で、みずがき山荘でちょっと早い昼食と相成った。え、手に持ってるのは何かって?当然麦茶に決まってるじゃないですか。「む・ぎ・ちゃ!」それはとにかく、あたりはハルゼミの、あの「カナカナカナ・・」という、何とも風情あふれる大合唱(好きなんだよなあこのセミ。「旅に来たぞ!」って感じで)。もうそれだけで十分!という感じはあるのだが、今回はまだまだ先は長いのだ。
それでもかなりの大休止をとり(麦茶のせいでもある)、いよいよクリスタルライン本線へと入っていく。・・と思ったら、何とコンクリート舗装ではないの!走り心地悪し!何だこりゃ!と思っていたらしばらくしてアスファルトに変わった。あーよかった。でも、ここから木賊峠までは浮き砂がかなりたまっている(というか、この写真のように砂だらけの所も)ところがあるので要注意。途中開放的なエリアもあるので、この林道は「攻める」ものではなく、のんびりすることをコンセプトにした方がよさそう。





木賊峠からは山をどんどん下っていく。かなり細く急なカーブもあるが、基本的にはある程度走りやすい道。このあたりは水源地帯ということもあり、道の脇に流れ落ちている水は全て飲めるはずです。
さて、妙に気になったのが池ノ平林道の途中にある「森林浴広場」なる不思議な場所(Tマップル関東P41H2)。最寄りの集落からは少なくとも軽く10kmはあるだろうという完全な山の中に、なぜかキャンプ場らしき場所が。もちろん電気もなさそうだけれど、水やトイレはあります。テントサイトは山側にもあるけれど、川原のほぼ正面にもあるので、とても気持ちよさそうです。利用度が高いとはとても言えない、もちろん管理人も誰もいない場所ではありますが、真のアウトドア篤志家にはおすすめかも。トイレ行くだけで肝試しが身をもって体験できます。絶対いつかは泊まってみたい場所の一つに加えることにしました。

ルートとしては全体に結構ハード。ミラーは要所要所には付いていますが、ブラインドコーナーも結構あります。舗装とはいえ、全線走ると結構な距離になるのでそれなりの覚悟も必要です。でも、ライダーの数は少ない。特に池ノ平林道区間は少なかったなあ。また、乙女高原から東側はあまり面白くありません。走るなら西側です。たぶん甲府市内方面から茅ケ岳の麓を上がって木賊峠に突き上げるルートなんかも面白いんじゃないかとは思います。休日でも空いてましたし(ドライブ系のRVはあまりいない。コーナー攻める系の兄ちゃんRVはいましたが。ばりばりの四駆はこっち来るよりは大弛峠を目指すのでこれまた数は少ない。結局、地理的にも観光スポット的にも中途半端なことが幸いしてこの静けさが保たれているのでしょう。ここはここでいいなあと思いました。