寝袋ど忘れキャンプと乗鞍スカイライン
− 今年で走り納めなのね −



旧安房峠みちは、午後も遅い時間とあってガラガラだった。

(2002年6月15・16日 走行距離:700km)

夏が来る前に乗鞍に行こうと思っていた。今年いっぱいで長野側・岐阜側いずれからも一般車の乗り入れが出来なくなるということだから、こりゃあ最後に一走りをしておきたいと思っていたのだ。

乗鞍に行くのは今回が初めてではない。CB400SF時代に2度来たことがあるが、1度などは標高2000m付近でなぜか全く吹けなくなり、あえなく撤退した苦い思い出もある(この原因については今でも不明。プラグもクリーナーも全く問題なかったんだけれどなぁ)。でも今のバイクに乗るようになってからは全く初めてだから、最後の走りおさめくらいしておいても罰は当たるまいという感じだ。

キャンプ道具一式(と思っていた)をバイクに積み込み、10:00前ころのんびりと家を出る。今日は日帰りではないので寝坊が許された。しかし、中央道にたどり着くまでは首都高ど真ん中を突っ切らなければならないので、その点は気が重い。案の定箱崎から先で渋滞、しかも雨まで降ってきてちょっと憂鬱。かといってこのあたりでちんたら休憩など取っていると現地到着がとてつもない時間になってしまいそうな気がしたので、ここは我慢して黙々とすり抜けたり流れに乗ったりして進む。

霧雨状の雨は断続的にずっと降り続いていた。八王子を過ぎ、上り坂になり、そして小仏トンネル。長いトンネルを抜けた。そうしたら‥青空が見えた!もちろん快晴というわけではなかったけれど、空の一部、しかもこれから向かおうとする西の方角に見える青空だ。走るにしたがってみるみる青の範囲が広がっていく。最初の休憩地談合坂ではすでに50%の青空。こりゃ良かったということで心おきなく雨具を脱ぐ。

甲府を過ぎると車の量も極端に少なくなり、時には「自分の前後見える範囲に車なし」状態に。こうなるとかえって飛ばそうという気持ちはなくなっていき、心地よさを感じるスピードでの定速走行となる。いつも思うのだけれど、ガラガラの時は飛ばす車も少なく、少し混んでくるとむやみに飛ばす車が目立つような気がするのだ。気のせいかなぁ。まぁとにかくほぼ法定速度で?のんびり走る。松本ICも近かった。

ガソリンを入れ、上高地方面へR158を登っていく。以前は山の行き帰りに何十回となく通った道だ。「昔は沢渡から先が冬期通行止めで、正月に沢渡から上高地までこの道を歩いたんだよなぁ」などと感慨に耽りつつ、中ノ湯の分岐へ。ここからは旧安房峠への道に入る。交通量は極端に少ない。全区間合わせてもすれ違った車は10台くらいか。しかし、峠までは良かった。峠に着いた途端、目指す飛騨側はガスの中。霧雨にこそなっていなかったがひんやりと湿った空気だ。

いよいよ今夜のキャンプ地平湯まであと一息というところまで来たとき、「神の湯→」という看板が目に入った。そういえばこのあたりに何かあるらしいということは知っていたが、そうか、温泉だったのか。というわけで、目的地直前まで来たところで入浴。400円也。宿ではなく露天風呂だけの小さな入浴施設。混んでいたらやめようと思っていたが、時間が時間だけに入浴客は他に一人だけ。しばしまったりのんびり。

 

すっかり長湯してしまった。まだほてった身体のまま平湯キャンプ場へ。そこにはすでに先客のNOBUさんの姿が。実はNOBUさんには数日前に「もしよろしければ一緒に平湯でキャンプしませんか?」と声を掛けさせていただいてたのだ。それなのに、声を掛けたほうが遅い到着、しかもあらかじめ話してあった予定時刻を大幅に回っての到着なのだから情けない。NOBUさん、ごめんなさいでした。

しかし問題はそれだけではなかった。キャンプ道具を降ろしてテントの設営。テーブルを出し、椅子を出し、かがり火セットもOK、ん?し、しかし!

「ね、寝袋忘れたぁ!」

余計なものばかり持ってきて、肝心の必需品を忘れていたTakemaだったのでありました(爆)。偶然にもNOBUさんが車に予備の寝袋を積んでいたからお借りすることが出来たものの、それがなかったらすまきで寝るところだった。あ〜アブナイアブナイ。重ね重ね、ご迷惑をお掛けしましたぁm(_ _)m。



しっかりスタンバイモードでTakemaの到着を待っていてくださったNOBUさん、
買い出しをしていなかったTakemaをお待ちいただいたNOBUさん、
ついでに寝袋まで貸していただいたNOBUさん、
果てしなくごめんなさいです(笑)。

平湯キャンプ場の夜は静かに更けていく。焚き火は可能のようだけれど行わず、木炭コンロ+ランタン+かがり火での静かな宴会となる。ワイン、日本酒、焼酎が次々と開けられ、いつしか眠くなった。おやすみなさい。

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