− その1 アプローチ編 −
(2003年6月8日)
今月は土曜日の休みがほとんどないので、貴重な日曜日を有効に生かさねばと思っていたら、どうやらまずまずだぞ日曜日の天気予報。というわけで、前から行こう行こうと思っていた沼尻元湯に行ってきました。いやぁ、極楽でしたなぁ、いやホント。
千葉を出たのは朝4:30。久々の早出だぁ。400ccのバイクを買った頃はこのくらいの出発時間はあたりまえだったのに、軟弱になったものです。途中で休憩をとったり、強清水という水汲み場で20リットルの給水をしたりして、安達太良山の裏口ともいうべき沼尻登山口に着いたのは8:30ころ(ちなみに沼尻温泉から登山口までのダートはかなり急傾斜の大粒砂利ダートなので、オンロードバイクだと難渋します。やめておきましょう)。
さて登山口の駐車場に着いてびっくり。すごい車の数です。ざっと30台くらいは止まっていたでしょうか。このうちほとんどは登山関係者とはいえ、はたしてうちらのような「温泉専門」の方が他にどのくらいいるのか、かなり気になるところです。それによって湯ったり度が変わってくるもんね。
荷物をザックに詰め替え、出発は9:00過ぎ。ところで、この駐車場から延びる歩道は2つあります。向かって奥側にある入口(左上写真)には「崩壊のため通行禁止」の看板が。手前側(右上写真)は安達太良山に登る登山道です。実は奥側のルートを取ると源泉までダイレクトに行くことができるのですが(崩壊部分にも実はすでに道が付いています)、同じ道を往復するのも芸がないし、もともと上のルートをとってもそう大した距離でもないというわけで、往路は登山道を行くことにしました。
登り始めてしばらくすると、早くも下山してくる人たちとすれ違います。しかしその人達のいでたちは皆「登山者」というよりも「職人」といった方がいい感じ。何だか装備もちょっとレトロで、しかも背負っている荷物は「ザック」というよりも「ズタ袋」(若い人はわからんでしょうな)といったほうが的確な表現です。「こ、この人たちはもしや‥山菜採り職人?」
というわけで降りてきた人に「何が採れるんですか?」と聞いてみると、あにはからんや「タケノコだぁ」とのこと。‥この場所でこの時期にタケノコといえば「ネマガリタケ」のタケノコに違いありません。そういえば、登山道沿いにも細身のタケノコがたくさん出ています(プロは細身のものを採取対象にしないので残ってる)。
そういわれると、ずっと以前に秋田駒ヶ岳からの下りで夢中になったネマガリタケノコ採取人の血が燃えます(笑)。急激に歩くスピードが落ちましたが、そこそこのやつを20本ほど入手しました。うーむ、これって美味しいんだよなぁ。
プロじゃないんで随分細いのも混じってます。ま、食べられればいいしね。
尾根沿いまで出ると平坦な道になります。ドウダンツツジやイワカガミが咲く中を歩くのはなかなか気分がよく、このまま稜線まで上がってもいいような気にもさせられますが、うーむ初心貫徹しなきゃというわけで泣く泣く?あきらめました。
さてさて寄り道をしながらも30分ほど歩いてくると、いよいよ沼尻元湯への分岐に出ます(左下写真)。分岐にはちゃんと標識があり、「登山道はこっち」を示す矢印までつけられていますが、もう一方の道がどこに行くのかについての表示は何もありません。とはいっても、「こっちは温泉」とか書かれるとみんな温泉に殺到するもんなぁ、よかったヨカッタ。
分岐点にある2つの指導標は「安達太良山頂は右!」と指示しています。しかしうちらは左に行くんだもんね。そして、この分岐から眺める沼尻元湯は右写真のように俯瞰できます。何、よくわからない?んじゃ、右写真にマウスオンして下さいな。
というわけでなかなか野湯には着きません(笑)。でも、次ページではこの「沼尻元湯」エリアの雰囲気がわかるように紹介していきます。お楽しみに!