− のんびりほのぼの 大深温泉(その1) −
お風呂は白濁、だいたい貸し切り♪(時間によるけれど)
昨夜は青荷温泉で食事付きのゼータク宿泊をしていたもんだから、今日はテントにしよう!と朝から一瞬考えてはみたのですが、手持ちのガイド本を見ると、なんと格安の自炊宿があるではありませんか。八九郎温泉に行く前に電話を入れてみたら「空いてますからどうぞ」とのこと。うーむ、1人1泊1950円とはあまりにも嬉しい料金設定。さすが湯治専門宿っ!というわけで、ついつい2泊してしまいました。それでも2人合わせて全部で8000円!安い!
八幡平周辺にはいくつか湯治滞在のできる宿がありますが、その多くは同じ敷地内に食事付き滞在のできる旅館部が併設されており、そうなると夕食時など、旅館部に泊まっているお客さんが何品もの料理をぱくついている、そのそばで地道に自炊するのも何だかなぁ的気分になりがちなものです。しかしこの宿は自炊湯治の専業、宿は道路から離れた場所にぽつんとありますから「みぃ〜んな同じ、自炊だもんね」的ほのぼの感でいっぱいです。落ち着けるというか、時が止まってるというか(笑)。
この建物はあくまで受付と売店。宿泊用ではありませんので念のため。
ちなみにこの宿を所有されているのは何と鹿角市にある病院なのだとか。「病院が所有する湯治宿」というのはこりゃまためずらしい。なんか、ちょっと具合が悪くなって病院に行くと「フムフムなるほどそうですか、それでは‥」とか何とかいいながら「湯治3日間」を宣告されそうな気になってきますな(笑)。
何でも湯治は昔から3日を1めぐり(1サイクル)として、3めぐり(3日×3サイクル=9日間)を基本単位として考えていたそうです。やはり湯治の効果が出るには1週間はかかるということなのでしょう。しかし最近は、年輩の方でも1泊とか2泊とかの短期間で来る方が随分と増えたのだとか。これもご時世というか、時代の流れというものなのでしょうかね。
さ、それではこちらの設備その他についてご紹介いたしましょ。次のページにそのまま続きます。
【その1 宿泊棟】
ごらんの通りの長屋スタイルの建物が2棟建っています。当然個室なんてものはありませんし、またその必要もありますまい。真ん中の通路を挟んで両側に、みなさん思い思いの「城」を構築なさっています。なおご想像の通り、床は天然のオンドルです。夏は暑いです。手持ちの温度計で測ってみたら、床の表面で36.6℃もありました。
そうなると、そのままごろ寝というのでは暑くて眠れません。ちなみに備え付けの寝具などはありませんから(貸し毛布は売店で借りられますが)、何とかして「寝られる程度に」断熱する必要があります。幸いというか、うちらはキャンプ用の銀マットおよびエアーマットを持っていたのでその上で寝ましたが、やはり夜中、暑くて何度か目を覚ましました。もっとも、この「熱さ」こそが身体にいいんでしょうけれどね。
ちなみに、建物内の通路をよく見ると‥うおっ、硫黄の結晶が浮き出ています。なんだかものすごく効能のありそうな宿泊になりそうです。
なお、この宿に泊まる際によぉっく心がけておかねばならないことが一つ。それは「ここでは暗くなったら寝る時間」だということ。宿泊されている皆さんは、日が暮れる前、まさにその名の通り「夕食」を終えるとすぐ横になっておやすみモードに入ります。したがって日が暮れてから室内で食事とか宴会とかをするのは失礼(というか不可能)です。灯りだって豆球がぽつんとつくだけです。どうしても遅くなる場合は、外の洗濯物干し場あたりでランタンでもつけてやりましょう(うちらがそうでした)。
あと、アウトドア用の小さなテーブルなどがあると何かと便利です。キャンプみたい(笑)。
さ、うちらはこれから夕食です。
【その2 お風呂】
男女別内湯のみ、露天風呂なんてもんはありませんが別に必要なものじゃありませんな。温泉以外のお湯もありませんが、石鹸は泡立つので問題なしです。湯治の常連さんの方々は夜になると寝てしまわれますから(そのかわり朝は5:00には活動開始です)、うちらのような夜更かしはそのあとゆっくりと貸し切り状態のお風呂を満喫できます。
貸し切りお風呂に浮かれる我々。おしんこどん(右)などは湯に埋もれてます(爆)。
ちなみに浴室棟のすぐ裏側には源泉のあまり湯がとうとうと流されています。ここで野菜をゆでたり温泉玉子を作ったりすることもできます。ただ、温泉玉子を作ってみたら‥包んでいたおしんこどんタオルがこんなふうになっちゃいました(右下写真にマウスオンしてみて下さい)。洗っても取れない。あ〜あと思っていたら、ある場所でピカピカきれいになっちゃいました(後述します)。