− 悪天が幸いして王様気分の網張温泉 −

さてさて今年(2003年)の夏はとにかく天気に恵まれなかった東北地方、この日も例外ではありませんでした。見立の湯は偶然雨の合間に入浴することが出来たんですが、国道に戻った頃にはまた雨が降り出しました。雨のキャンプはいやだなぁということで、この日は安めの宿に泊まることに。しかしどこがいいかなぁと思った矢先、思い出したのが仙女の湯の在処。岩手山の南西、網張温泉国民休暇村の裏手にあるらしい‥。ということは、休暇村に泊まれれば一挙両得じゃないのさ!

さっそく電話してみると‥空いてた!よかったぁ!しかもラストサマーキャンペーン中だということで割引料金が適用されていて、一泊二食で一人6600円!民宿並みのお値段で、しかもバストイレ付きの部屋(まぁ部屋風呂は使いませんが)、とにかく外は雨でも部屋の中は極楽そのもの、その上食事は40品のバイキング(食べきれない‥)、いやぁキャンプじゃなくてホントによかった!

さらには、休暇村宿泊客は隣接の日帰り温泉施設「温泉館」(確か2002年秋に営業開始ということでしたからまだピカピカ。しかしまぁわかりやすいネーミングですな)を無料で利用できるというおまけまで付いていました。夕方は雨が降っていましたから、仙女の湯は後回しということにしてまずは温泉館へ。

施設そのものは特に可もなく不可もない感じではありましたが、白濁したお湯のかけ流しはやっぱり気持ちいい!おしんこどんに聞いた話ですが、後で入った宿の内湯では、ある女性が「こんないいお湯が、誰も入っていないのにどんどん流れちゃってる‥。あ〜もったいないモッタイナイ!」とのたもうていたそうです。確かになぁ、考えてみればすんごいゼータクなことだよなぁと改めて納得。

「宿の湯」から帰ってくると、あたりも少しずつ暗くなり始めてそろそろ夕食の時間という感じです。しかし、雨は何とかあがっているようでした。となると‥

雨が降ったら気持ちよく入れない仙女の湯→今はやんでいるから問題なしのはずだ
暗くなったら入れない仙女の湯→
今からなら一風呂浴びても何とか道が見えそうだ
いつも混んでるらしい仙女の湯→
もう食事時間が近いから誰も入りに来ない可能性大

よっしゃこれは行くしかないだろうということで、宿の裏手から片道360m(と書いてあった)の山道をずんずんと進みます。



うはぁ結構下るのねと思っていたら、見えてきた見えてきた!

やったぁ、読みが大的中で誰もおりません!脱衣場を使うのも面倒でパッパと服をその辺に脱ぎ捨て、さっそく入浴開始です。

湯船のすぐ上には滝が流れ落ちています。まぁ何とも贅沢な気分です。宿のすぐ裏手の温泉を貸し切り状態で使えるとは、いやぁ休暇村泊まりにしてよかった♪ちなみに一般の方は協力金100円也を入口の料金箱に入れることになっていますので念のため。ん?今になって思えば、「休暇村宿泊者は無料」とは書いていなかった気もするゾ。うわ、払わなかったぞどうしよう(動揺)。宿泊者はどうなのか聞いてくれば良かった‥。



立派な小滝(矛盾してる?)ですが、流れているのは冷水ですので念のため。

ひとっ風呂浴びて宿に戻る時にはもうかなり暗くなっていました。外から見える食堂内では、もうすでにバイキングに群がる皆様のお姿がちらほらと。ふっふっふ、メシは逃げないがここの野湯はタイミングが大事なのだよと、何だか嬉しい気分で宿に戻りました。そしてこのあと、食べきれないほど皿に料理を盛ってしまって途方に暮れ加減のTakemaになってしまったことはいうまでもありません。イワナの塩焼きは余計だったなぁと今でも思い出します(笑)。

結局朝6時にももう一回入浴して(さすがにこの時は先客がいました。若い奥さんと小さな女の子でした)、野湯というにはちょっとどうかなとも思える仙女の湯も無事クリアしました。次の野湯は‥うむっ、次はなかなか濃い味付けですよ。でもその前にちょっと寄り道ね。

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