(2000年6月15日)
さてさて、納車予定の遅れつつあったCBR1100を待ちきれず、どっか行きたい病にさいなまされていたTakema、とある日曜日にちょっくら走り回ってきました。思えばあれがCB400SF-R最後のツーリングになるのかもしれないな。今、彼は駐輪場にてしばしの休息中です。通勤専用車になるかもしれないし(なにせCBR1100では、市川市の細い道をもてあますばかり)、ま、しばらくは休んでもらいましょ。
まずは常磐道を北上。水戸を過ぎると車の数も極端に減り、のんびりぼよーんと110km定速で走り続ける。周りに車が全然いないと、かえって気合い入れて走ろうとしないのはなぜだろう。まあもっとも、このスーパーフォア、なぜかどんなにスロットル開いても160km以上出ないし(何でだろうなあ。キャブ掃除してからこうなっちゃったんだよなあ)、58000km走ってる中年、いや熟年おやじみたいなもんだから、かえってこのくらいの方がいいのかもしれない。
高萩ICで高速を下り、阿武隈山地へと分け入っていく。阿武隈を横断する国道や県道は、その多く(全部というわけじゃないけど)が細い道で、しかも道路標識なんかもあまり丁寧じゃないから、初めて行く時は自分がどこを走っているのか確かめながら走る必要がある。風景も似たようなものだし。でも、それだけにまだまだツーリングライダーや観光の車の数も少なくて楽しめるのも事実。シブいけれど面白いルートが何本もあります。で、今回はとりあえず「里見牧場」というところに行ってみた。マップルP92に「関東一の大牧場」とあるのにいまだ行ったことがなかったからだが、行ってみると「まあこんな感じかな…」という程度のもの。ただ、レストハウスからの景色はめっぽう良い。管理人さんに聞くと、夏はそれなりにかなり混むらしい。
いちおう牛のすぐ真横を走ることはできる…
牧場内は確かにかなり広いのだが、一面に広大な大地が…というのではなく、写真のように山の頂上部分を切り開いて作ったという、前日光牧場なんかと似たような作り。まぁしょうがないけれどね。
さて、ここからは矢祭を経由して八溝山へと向かう。案外に知られていないというか行くライダーも意外と少ないのだが、この山はなんと頂上まで舗装路が延びていて、バイクで上がれてしまうのだ。
しかし良くない点もある。頂上まで行けるのは事実だが、たかが標高1000mちょいの山、頂上は左の写真のように樹林の中(見えている建物は神社)。さらに、よせばいいのにでっかい鉄筋コンクリート製の、城の形をした展望台が作られている。これがまた風景とミスマッチなんですな。また、これに登るのにお金がかかる(受付があって、たしか50円くらい払う)というのがますますもってよろしくないのだ。わたしゃここに行ったの4回目ですが、いまだに展望台に登ったことはないなあ。それだったら、頂上から黒羽町に降りていく道の方がよっぽど展望がいい気がします(右の写真)。なお、大子側も黒羽側もどちらも舗装はしてありますが、だいぶ荒れ気味で、特に黒羽側の道には所々段差ができていたりしますからあまり飛ばさぬ方が無難ではあります。ま、もともと林道だったんで、くねくねしていて飛ばせませんけどね。
さて、黒羽側の道をどんどん下っていくといきなり「古刹」雲厳寺の登場である。いきなりこんな山奥にどうしてこんな立派なお寺が?とは思うが、マップルによると「奥の細道ゆかりの寺」とかで、結構メジャーらしいのだ。とはいっても平日のお昼前に訪れる参拝客などほとんどいないようで、山門のあたりの落ち着いた佇まいを一人満喫したTakemaであった。
まさに古刹の名がふさわしい雲厳寺
すこし神妙な気持ちになって(家においてけぼりにしてきた「しんこ@妻」のことを思いだしたからでもあるが)、そのまま馬頭町方面へとどんどん南下していく。そうすると、でましたぁ「御前岩」!
さて、写真を見ていただく前にちょっとご説明をば。御前岩というのは、武茂川の流れ沿いにある奇岩のことなのですが、それだけならまあどこにでもありそうな岩を想像してもらえればいい。ここのはちょっと違うんですね。なんだか「いいのかっ、ここのこと有名にしちゃっていいのか、知らないぞ、写真まで載せちゃって!」的な禁断のアヤしさに満ちた場所なんですね。その一方で、徳川光圀ゆかりの場所でもあるわけです。以下、観光パンフレットから「御前岩」に関する説明を引用してみましょう。
今から280年前(元禄5年)、徳川光圀公が領内検分の折、御前岩をご覧になられると「これは誠に天下の奇岩じゃ」とおつぶやきになられましたが、「かかるものを衆目にさらすことはよろしからず」と、土地の役人に命じて御前岩の対岸に竹を植えさせました。この竹を腰巻き竹といって、県道から直接見えないようにさえぎってあります。
上の文章をお読みになった方ならおわかりでしょうが、「天下の奇岩」をなぜ「見えないように」するんでしょうか???そしてさらに、普通なら少しでも観光客を呼び込もうとどんどん宣伝しようとするのが普通の今のご時世にもかかわらず、ホントに全然知られてない。なぜ??まあ、ここまで読まれた賢明な読者の方々なら、もう見当がついていることでしょう。そう、実はこの岩、シモネタ系なんです(^o^)。で、どういう岩かですかって?え、ここでは言えませんよぅ。健全な児童青少年の育成のためにはマズイじゃないですかぁ(爆)。というわけで、不健全な大人の方のみ下のリンクから見に行ってくださいな。
え、見るんですか?ただの岩ですよ。お客さんも好きですねぇ(^_^;)
はい、おかえりなさいませ。ね、ただの岩だったでしょ?あれ、なんだかぐったり疲れてません?変に期待しすぎるとそんなことになるんですよ。はいはい、これからはお互いまっとうに生きましょうねえ(笑)。
まあそんなわけで、あとはおきまりのコースで八溝温泉に入って(またもお客は自分一人。民営のこの日帰り温泉、商売成り立ってるんだろうか。いいところなのに!!)、あとはざざーっと帰ってきたわけですね。しかし、久々のツーリングがこんなことでいいのかなあ(笑)。