最北の独立峰、利尻岳に登っちゃえ!


頂上付近の西側は断崖。バカやって落ちないように!(自戒)


利尻岳には鴛泊・沓形ルート両方から登ったことがありますが、登山者が圧倒的に多いのは鴛泊側、アクセスがいいのも鴛泊側、どちらかといえば楽なのは沓形側といったとこでしょうか。ただ、バイクなどの交通手段があるのならやはり沓形側をおすすめ。人も少なく、多少楽で、下りてからのキャンプ地も快適です(詳しくはこちら。戻ってくるときはブラウザの「戻る」でね)。
さて、沓形の町から登山道路(細いが完全舗装)を五合目の登山口まで。ただし五合目とはいっても水平距離の五合目です。標高は400mくらいだったと思うので、ここからの標高差は1300mはありますので念のため。ただ、鴛泊のキャンプ場は確か200mくらいだったと思いますから多少有利ではあります。
また、鴛泊側よりも展望は早めに開けます。ただ、景色自体はちょっと単調です。左の写真のような感じです。たしかこれは途中の避難小屋付近で撮ったもの。徐々に傾斜がきつくなりますが、それは鴛泊側も同じこと、耐えて登ると三眺山の山頂に着きます。山頂といっても、眼前には利尻岳の本峰が高く高くそびえ立っていますから、「げげーっ」っとうんざりすること請け合い(笑)。「まだこんなにあるのかーっ」ってね。

ちょうどこんな感じで、でも、写真よりも山肌が迫った感じで見えるはず。ここからが利尻登山の真骨頂ですから、観念する代わりにここで中休止くらいしても罰は当たらないでしょう。ただ、晴れた日に暑いからといってこの辺で水をがぶ飲みしてしまうと、あとで水が無くて苦しむことにもなります(ルート途中に水場はなし)。飲み水の配分は必ず考えておくことです。さて、ここからはさすがに正面壁を登るわけにもいかず、ルートはやや左寄りに巻くような感じで進みます。ただ、このあたりのトラバースは慎重に進んで下さい。浮き石多く足場悪し。下りも含め、慣れてない人は気をつけて。でもだからといって素人じゃ行けないというわけではありません。要所要所にロープの張ってあるときもあるようです。大汗かきながら歩けば、やがて鴛泊ルートと合流します。最後に一踏ん張りで頂上です。


頂上は小広くて、イビキかいて寝てる人もいるくらい。東側は比較的傾斜が緩く、時期にもよるでしょうが高山植物の群落が見られるはずです。そして頂上からの展望は…すみません、ちょっと雲が多くて、礼文島は見えなかったのでわかりません。本土のほうはくっきり見えましたが。そして眼下には海、海、海(自分の時は雲海も)。離島ならではの展望です。

【おまけアドバイス】

往復ではなく、どちらかを登りに、どちらかを下りにというのであれば、沓形を登りにとるほうがいいかもしれません。危なっかしい場所が上りになる(下るときのほうが危険)し、何かあったときも鴛泊ルートなら他の登山者も多いから心強いし、沓形ルートは車道歩きが長くなるし(沓形にはタクシー会社がありますが、残念ながら車道終点には公衆電話がありません)、どれをとっても鴛泊に下りたほうが無難です。
また、海上に浮かぶ独立峰ゆえ、天候は本土の山よりもはるかに変わりやすいものだということを心しておいて下さい。一気に雨が降り出したり突風が吹いたりすることもあります。しっかりしたカッパや防寒具は必携です。