− Page7 ハマナス(Hermanus)の浜でクジラ見物(1) −

さてFalse Bay沿いに伸びるR(地方道)310号線を東に向かいます。と、最初の頃こそ雨が降っていましたが、東に行くにつれて天気はどんどんよくなってきました。大西洋からの冷たい風の影響が弱まってきたからでしょう。しばらく進み、東西の大動脈であるN(国道)2号線に出たあたり、あちこちで虹が架かっていましたっけ(ちなみにこれ以降は「R」「N」についての注釈は付けませんのでご了承下さい。Nの方がメイン国道です)



しかし虹が架かっているということは、あっち方向の空中にまだ雨粒がある証拠なんですよね。

N2をちょこっと走って、今度はR44へ。本日の目的地であるHermanus(ハマナス。海沿いの町の名前がハマナスとは‥いやそう思うのは日本人だけですね)へはN2をもうちょっと東に進んでからR43号に入る方が近いんですが、せっかくなので海岸沿いの道を行こうと考えたわけです。ちなみに南アフリカのロードマップですが、日本にいるときに折りたたみのものを入手しておきました(神田神保町の三省堂で購入)。確かに高くつきますが、ある程度正確&詳細な地図がないと計画が立てられませんからね。で、現地で通常の製本スタイルのものを購入したというわけです。実際本スタイルの方がはるかに使いやすかったです。

ちなみにケープ半島は道も狭いしくねくね道なのでわかりませんでしたが、南アフリカに於けるN2のような高速国道、つまり制限速度120km&交通量が少ない(左上画像がN2です)ような道路では、次のような走行上のローカルルールがあることが判明しました。それは特に片側一車線における追い越しのルール、つまり‥

いわゆる「進行車線内で追い越し作業を完遂させてしまう」というわけですね。これも「路肩が広い」南アならではのルールというわけでしょうか。ちなみに路肩側に寄った車両が平気で120km出しているというのはよくあることでした(あ、自分か)。それよりも速いスピードでグワングワンと走り抜けていく車両が時にはあるというわけですね。

日本のいわゆる「登坂車線」と似たような発想ですが、それを本来の車線以外の「路肩」を使ってしまうところが何とも南アフリカらしいところです。ただし単純に「そうなんだ」と安請け合いしないようにお願いします。その路肩エリアにはヒッチハイクを志す人々が立っていることもありますので(万が一の場合は洒落になりません)。

さて本日の宿、「Windsor Hotel Hermanus」へ到着です。何でもケープタウンエリアでは屈指のリゾート地だというこの場所ですが、やはりオフシーズンらしく宿はそう混んでもいないようでした(ちなみに夜遅くなってハイスクールの団体が到着したようでしたが、部屋のエリアが違ったのか全く静かなものでした)。

というかTakemaはこの宿の部屋も、そしてこの宿を選ぶのにも細かい計算をしていたのであります。というのも、この時期のハマナスは‥

いやはやインターネットというのはやっぱりスゴイですね。はるか離れた南部アフリカのこの宿まで「ここだ!」と調べられちゃうわけですから。その代わり「旅のトキメキ」を失っちゃうのかな。

宿に着いて、荷物を部屋に運び入れてからすぐに目の前の海岸に出て行きました。だってさ、今すぐクジラが出てこないとも限らないんでね。



さ、来るなら来ーい!



この視界の範囲内にクジラが顔を出すはずです。



どどーんと押し寄せる波、しかしその向こうに必ず出てくれるであろうクジラ!ん?んんんんん?





いずれもデジカメの光学ズームで撮った画像ですが、それにしても綺麗に撮れるものですね(色合いが上下で違うのは別のカメラで撮ったため)。

さてこの界隈で見られるクジラはミナミセミクジラやニタリクジラであるようですが、いろいろとネット上で両クジラを調べてみたところによると、腹側の白さからしてこれはニタリクジラではないかと思われます。右上画像のように背びれがはっきりと見てとれるのもそう考える理由です。違ったらゴメンナサイ。

「で、腹側の白さって?」それは次の動画をご覧いただければ一目瞭然!



「クジラだクジラだーっ!」

背びれはもちろんのこと尾びれも見えますね。‥あ゛れ?しまったこの場所からでは腹部が見えなかったんだった!(大汗)。

Wmv形式、1.80MB、46秒

でもこの時点ではクジラの種類まではよく分からなかったのであります(意味なし芳一)。でも、ツアー船に乗って沖合に出なくてもクジラが見られる場所というのは世界的にもそう多くないのでは?もちろんこれを狙ってここハマナスを最初の宿泊地に選んだTakemaではありますがまずは大満足なのでありました。そのうち雨が降ってきたのと夕暮れに近くなってきたのとでまずは一旦部屋に戻ることに。この宿についてはあえて「Sea Facing Room」をリクエストしていたものですから?



だから部屋からもウォッチングは継続可能なのであります!おしんこどんはこのあとも窓に張り付いてクジラの一挙一動を探っておりました。

ちなみに日本の旅館などでは部屋に入るとお茶とお菓子が置かれたりしているのが普通ですが、ここHermanus Windsor Hotelには何とそのような「ひと口お菓子」が置かれておりました。これって結構ありそうで実は珍しいかも?(ホントの高級ホテルではどうだかわかりませんが)。



しかもきっちりクジラをかたどったチョコレート!

さてこのクラスの宿だと(地域にもよりますが)夕食を出すレストランがありません。というわけで外食となるわけですが、ケープタウン市民憧れのリゾートとはいえ「暗くなってからの外出」となるとやはり「治安は大丈夫なの?」との不安を抱かずにはいられませんよね。しかしやはり小さい&リゾートタウンということからか、宿からぐるぐると歩いてみても(真っ暗になった帰り道も含めて)身に迫る危険の臭いは感じませんでした。観光客が多くても、やはり小さな町では人々の目が行き届くということなんでしょうかね。

夕食はチェーン店ではなさそうな地元のシーフードレストランへ。さっそく白ワインボトル(55Rand:当時のレート1R=14円で約800円弱を)オーダーして悦に入ります(笑)。早めの入店だったからか2Fに先客のお姿はなし、エビのフリッター(79Rand)とサラダ(26Rand)を注文したのですが、これまた日本円換算では2240円。チップに10-15%をプラスした値段としても安いです。ホテル併設のレストランではこうはいかないでしょうからよしよしというところです。

でもこれが毎晩続く(ほぼ全ての宿はB&B=朝食のみ含む、でしたので)となれば馬鹿にならない金額になるんですけれどね(大汗)。

ちなみに真っ暗になって人通りのないメインストリートで、おしんこどんは何やらポーズをとっておりました(何やら身体がかしいでいるのは彼女的にはどうなんでしょうか?)。ちなみにバックのお店は閉店中というか、この界隈のどのお店も閉店中でしたので完全に閑散とした通りだったのです。でもアヤシイ人の姿すら見ませんでしたから、やはりこのようなリゾート&田舎では夜でも治安はそう悪くないと思われます(ただし一人歩きはどんな場合でもお勧めできません=この町に限らず、何かあったときにはどうしようもないので)。

さてこの翌日はイベント満載なのであります。それはといえば、

しかしコトはそう簡単には進まなかったのです。あー「地球の歩き方編集部」さん、アバウトに道を書き込まないでください!(確認しなかった自分がいけないんですけれど(苦笑))。
[戻る] [次へ]