− Page18 乾いた大地にこんな大滝!そしてミニ宴会&夕食 −



さてさて、そんなわけで「滝」めざして歩いていきますよー。

そんなわけで村から滝まで歩いて行ったわけですが、その前にラーさんから聞かされた中で一番気になったのは次の言葉でありました。

うーん今から出発するとして(この時15:00ちょっと前)早くて17:00、でも18:00になってしまったらどうみてもあたりは真っ暗になっているはず、しかも当然のことながら道中に街灯設備は一切ありません(笑)。もちろんトーチは持参していますが、そ、それでいいのか?

ポニートレッキングガイドのラーさんいわく、「滝往復のガイドは自分ではなく村の人に別途お願いしてほしい」。なるほど、村にもお金が落ちるようなシステムになっているわけですね。ちなみにガイド料はR10/1h/P.P(一人あたり1時間あたり10ランド)だということです。ということは2時間で往復すればR40、3時間かかったらR60というわけですね。

夕暮れまで時間的にそれほど余裕があるわけでもないので急ぎ出発です。持ちものは水とチョコと防寒着(雨具)くらいだったかな。ガイドになってくれたシンロさん(50才くらいかと思いましたが、年齢を聞いたわけでもないので、案外年下だったりするのかもしれません)のあとについてポコポコと歩いていきます。ちなみにラーさんは26才で、10ヶ月の女の子がいるのだとか。

最初のあたりは斜面のトラバース道を行きます。その途中、先ほどすれ違った羊の群れからはぐれてしまったとおぼしき子羊が「ベェーベェー」と鳴いているのを見つけると、シンロさん、はるか後方に向けて大声を発し始めました。やがて羊飼いの人がこちらに走ってきました。よかった、大切な家畜を失わずに済んだわけですね。



ヒツジ追いの村人さんこんにちは。右上画像の小屋は、牧畜用の休憩舎かな?

そしてやがて、めざす滝が遠望できる場所までやってきました。



滝まではまだかなり距離があるわけで、となればあの滝って‥






まさかこんなに立派な滝があるなんて思いもよりませんでした。しかも乾ききった大地だというのに一体あれだけの水量が維持されているというのはどういうことなんでしょう?

沢沿いまで下りてきた道は、その沢の中を行くようになります。水が少ない時期なので問題ありませんでしたが、もうちょっと多かったら渡渉にも気を使わねばならないだろうな。さらに沢の中を行くことしばし、今度はすぐ目の前に見えてきましたその「滝」が!

滝は2段になっており、近づいていくと上段の滝が見えなくなってしまいますが、上下合わせた高さは100mくらいあるだろうと思われる立派な滝です。雨のあとなどはさぞかしものすごい迫力なんだろうな。というわけで、滝壺のすぐ脇(標高は2000mを超えていました by 手持ち高度計、ただし細かな高度補正はしていないため参考値)に到着したのは出発から約1時間後のことでありました。



うっほほーい、見えているのは下段の滝だけですが、それでもかなりの大きさです!



おしんこどんもTakemaも、「到達の喜び」にすっかり満足です。来た甲斐がありました!



滝は夕日に照らされて虹の架け橋を見せてくれました。というわけでシンロさんと記念写真。

さーて、そんなわけでそろそろ帰らなければなりません(滝関係の動画はこのページの下部に集約してあります)。トーチはあるとはいっても、真っ暗な中でコケたりしたくはないですからね。ただ、帰り道は勝手を知った道なので気分的にはのんびりです。山陰に隠れようとする太陽と追いかけっこをしながら帰りましょ。



あー、気持ちのいい夕景だこと。よーし村に着いたら焼酎をあおるぞ(笑)。



やはり1時間弱で村まで到着です。暗くなる前に帰り着けました。



村人の皆さんも「本日の営業終了」というところですね。

さて村まで戻ってくると、何やら他の白人ツーリストが広場にたむろしているようです。うーん今日の泊まり客はわれわれだけではなかったのね。そんなわけで広場についてみると、グループのリーダー格らしき人から声を掛けられました。いわく‥



こちらの方がリーダーさんです。ちなみに、しばし歓談していたら一気に暗くなり始めました。

この方およびもう一人の男性は仕事の関係で1年に2回ほど日本への出張があるのだそうで、九州は霧島の温泉エリアにも泊まったことがあるのだそうな。そんな彼とのやり取りを以下に。

いやーお酒はまさにコミュニケーションの潤滑油ですね(笑)。このあといろいろと話を聞いていたら「日本はレストランの料理が高いですね、あと、私たちの泊まったホテルは料金の割に部屋が狭かったです」というので「どこで食べましたか?ついでにどこに泊まりましたか?」と聞くと、「Ginzaに夕食を食べに行きました。宿はえーっと、"Imperial Hotel"でしたっけ‥」。そりゃ銀座で夕食、宿が帝国ホテルというのでは全てが高く付くことは間違いありませんって(大笑)。

なお、われわれは焼酎と缶ビールを持参したのでしたが、何とこの村でもビンビールを買うことが出来るのだとか!おすそ分けいただき、ありがとうございました!さすがツーリストが訪問する村、ショップらしき外観はなしていなくても、「ツーリストが求める最低限の物」の供給はあるんだなぁとあらためて納得した次第です。

そうこうしているうちにだいぶ暗くなってきたのでそろそろお開きという感じになりました。フランス人グループの皆さんはお隣のHutへ。ちなみに明日早朝に滝ツアーなのだとか。なぜかリーダーさんは「ボクは朝食当番なので」とおっしゃっていましたが(笑)。食に対するこだわりがわれわれと違うんでしょうかね(笑)。



「いざ滝へ!そして滝下、さらにはカンパイの儀まで」

滝行脚のダイジェスト版です。迷子の子羊も、滝に向かって叫ぶおしんこどんも写ってます。最後は「カンパイ!」で本日の業務終了です。

Wmv形式、3.64MB、1分37秒

さーて暗くなったら電気を‥というわけにはいかないこの村での夜、ここで大活躍するのがいちさん特製のオリジナルLEDライト。このライトは本当にいろいろなところで、国内でのキャンプはもちろんのこと、2005モンゴルでも、2007バヌアツでも、同じく2007ラオスでも「夜の友」として大活躍してくれています。フラッシュを焚いて撮影するとさすがに「一瞬の大強光」に負けちゃうんで撮りませんでしたが、普通に使うには十分です。ちなみにおしんこどんもいちさんから「最新バージョン」をいただいてるんですよね。いちさん、本当にありがとうございますと、それはともかくとして‥そろそろ夕ご飯に取りかからなくちゃ。

さてまずは飲用水および調理用の水ですが、これはすでにどこかから汲んできてあるようで「このバケツの水を使ってください」と指示されました。この周辺は牧畜地帯なので小川の水でさえ飲むことは出来ませんが、どうやらこの水はさらに上部から引いてきているもののようで、もちろん煮沸なしで飲んでもお腹を壊すことはありませんでした。

また、馬の背に乗せて運んできたガスボンベが備え付けのコンロに接続されており、これまた備え付けの鍋やフライパンを使えばかなりの料理を作ることも可能です(ただし調味料などは一切ありません)。問題は「食材をどこで買ってくるか」というところにありそうですね。前日に国境を越えて or 首都マセルからマレアレアロッジ入りをする場合は、南アフリカ国内かマセルのスーパーで食材を買い入れておくといいでしょう。われわれの場合はその「前日」が日曜日だったので買えなかったんですが。



まずは飲用水をペットボトルに移し替えます。鍋はたーくさんありましたが食器がなかったので要注意。

室内はほこりっぽいのか、調理用具にはうっすらと土ぼこりがかかっておりましたので、ざざっと水で洗った上で‥さーて今宵の夕食はといえば?



GWの東北キャンプにてNORAさんとご一緒した際におすそ分けいただいたアルファ米なんですね。お湯を注いで15分で出来上がり、調理不要でそのまま食べられるというのが売りなんですが、いやーいつの間にやらものすごく進化していたのねアルファ米!

というのも、わたしゃかれこれ30年以上前から山登りを始めたんですが(最近はほとんど行ってないけれど)当時、特に長期テント山行の場合の非常食はこのアルファ米を持参することが多かったんです(そのうち「マルタイ棒ラーメン」にもシフトしましたが)。で、案の定縦走中の停滞が多くなると最初にこのアルファ米が登場、しかしぼそぼそ感はぬぐえず、またそういうときはおかずがないことも手伝って「あー、もうアルファ米はいいや」という気になったことも1度や2度ではなかったのです。しかーししかし!

いや驚きました。主食としても問題なく食べられるレベルにまで進化していたんですね。というわけで、今後の山行(めったに行かないけれどさ)や海外旅行などの際にはこれを1-2袋持って行こうと心に決めたのでありました。

実は出発前にも食べていたのでこの味の向上について知ってはいたんですが、日本から遠く離れたレソト王国、しかもその山奥で味わったおこわの味は別格だったので思わず宣伝してしまった次第です。尾西食品さんなかなかやりますな!

とはいえこの日の夕食はこのおこわを「2人で1人前パック」のみ。おこわパックはもう1袋あったんですが、本当の話われわれ夫婦は少食なのでこれだけでも十分何とかなってしまったんですね。いや本当のところを言えば「最初から2パック作って万が一余ってしまったらもったいないのでとりあえず1袋、それで足らなかったら後からもう1袋作ろう」ということにしたんですが、予想通り1袋で用が足りてしまったということだったんです。

さ、あとはといえば寝るしかありません。まだ20:00前なのに(笑)。小屋内にマットレスだけは用意されていましたんで(なぜか3枚)、おしんこどんに2枚を奉仕提供することにして‥(よく見ると奥のマットは二枚重ねでしょ)。

ちなみに窓は一部が割れていて風が出入りしてきます。さらには出入口の扉も完全には閉まらないため時折風が顔の部分をひやーと走っていきます。あとで聞いたところによると、お隣のフランス人グループのHutも同じような状態だったみたい。眠れないほど寒いわけではなかったんですが、やはりこの村自体2000m近い標高があるわけで、しかも8月=まだ春浅き季節ですのでそこそこ冷えるのは当然です。というわけで夜のうちに2回ほど、

いやーこれは強力でした。部屋の中が一気にヌクヌクになりましたもんね。もちろん室内がそこそこぬくまったらオフしたことはいうまでもありません。

夜中にトイレ(Hutから30mくらい)に行く途中、「さぞかしキレイであろう星空」を期待して見上げてみたら、雲が空の半分くらいを覆っていて期待したほどではありませんでした。でも、星空エリアにはこれでもか系の星々がキラキラキラリ。「あー、実は今すんごいところにいるんだよなぁ」としみじみしたりしながら、山の夜を楽しみましたっけ。
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