− Page20 さらばマレアレア、そしてしっかり地ビールゲット! −



うーん、今日もさわやかな朝です。風もないし。



夕方のコンサート会場も何だかさわやかです。あ、レソトの車のNo.プレートにはバソトハットのマークが。

明けて翌朝。この日はレソトを出て再び南アフリカに入り、レソト東側のDundeeまでというやや長丁場なのであります。フランス人グループは朝が早く、宿で一番早く朝食の席に着いていたっけ。飲んだ朝の復活は強いな(笑)。

そんなわけで出発は8:30ころ。ちなみにチェックアウト時、係の人が「朝夕食は何回食べましたか?」と聞いてきたのにはびっくり。自己申告制になっていたのね。もちろん正しい回数を申し述べて代金をお支払いしました。なお、トレッキング時にレンタルした寝袋はなんとチャージされず(「本当にいいんですか?」と確認したので間違いなし)、これまた驚き&有難かったです。

出発してしばし、ここに来るときにも休憩した峠(Gate of Paradise Pass)にて最初の休憩を取りました。マレアレア方面を遠望できるのはここが最後ですからね。



さよならー、楽しかったよーっ!



おしんこどんは小山の頂上まで登って行っちゃいました。Takemaは居合わせた人にタバコを進呈。

その後は峠道を下っていきます‥が、ただ漫然と下っていったわけではありません。実は「目を皿のようにして」あるものを探していたのであります。それは‥

何とか地ビールを手に入れたい、飲んでみたい一心で真剣に白旗を探します。ん?白旗じゃなくて黄色い旗(旗といっても袋がくくりつけられているだけなんですが)が上がっている家を発見!

というわけでそのお宅におじゃまし「ビールはありますか?」と、旗を指さしながら聞いてみたんですが、どうやら英語が通じないらしく万事休す。でも何となくの雰囲気で「こりゃどうやらこのお宅にはなさそうだな」と感じられたのでお礼を言って辞去した次第です。子どもたちはわざわざ出てきてくれましたが何もあげられないんだごめんね。

さて舗装路をどんどん走っていったところで、再び黄色いフラッグのある家を発見。ここも駄目ならあきらめるしかないかなと覚悟を決めて(大した覚悟じゃありませんが)、庭にいた若い女性に声を掛けましたが、うーんこの人も英語が理解できないようです。こりゃやっぱり駄目かな‥とあきらめかけたその瞬間!

ふり返ってみると、男性が庭の中でこちらを向いて立っているではありませんか!うわー渡りに舟とはこのことだというわけで事情を説明すると、「この家にはないよ、でもすぐ近くにちょうど今造っている家があるから案内してあげましょう」とのやさしいお言葉が!ハーマンさん、あ、ありがとうございます!

というわけで歩くこと約5分、一軒の家に到着したわけなのです。



うーん確かに白い旗が上がっているぞ。女性の足下にある樽、もしかしてそれがそうなんですか?



おお、何やらうす茶色の液体がなみなみと!(左上画像マウスオンで別画像に)。持参のペットボトルに注いでもらってと。

ボトルに詰めてくれるまでの間、室内の椅子に座って待っていました。その椅子が左上画像のそれなんですが、こ、これってもしかして?と気づいたおしんこどんが尋ねてみると、やはりこれはこの地域各所に自生している巨大アロエの幹の部分だということです。このページ一番上の家の画像で、家の後方に少し写っていますが、大きなものになると高さ2mくらいになりますから、その幹ともなればこれほどに太いという訳なんですね。うーん見事な利用法です!

マレアレアの水ボトルと、日本から焼酎を入れてきたボトルとの2本に詰めてもらい、お代は‥R20ポッキリ!や、安っ!そしてこのあとはせっかくなので家の前で記念写真をということにいたしました。写真を送るからと約束し、実際送ったんですが、ちゃんと皆さんの手元に届いたかなぁ。ちなみにレソトで投函した絵はがきは日本に到着するまでほぼ1ヶ月かかりましたが(笑)、逆の場合はどうだったんだろう?



「レソトのローカルビール、やったぁ手に入れました!」

こちらのお宅で注いでいただけました。決して観光客用でないのはおわかりいただけるかと。

Wmv形式、5.35MB、2分24秒

ハーマンさん、お茶目に「飲むポーズ」などを取ってくれています。さてこのあとは車を停めた場所まで戻っていったわけですが、その途中、道ばたにミシンを置いてせっせとお仕事中の方がおられました。もちろんハーマンさんとは顔見知りですから何やら話をしていたかと思うと‥



はいはいおやすいご用ですよというわけでパチリ。届きましたでしょうか?

そしてさらに戻っていくと、1軒の商店があったわけです。と、ここでTakemaがハタと思い出したことがありました。それは‥

そうなのです。ここまでのページでいろいろな料金については全て「R=南アフリカランド」で表示してきましたが、もちろんレソトは独立国ですから独自の通貨を有しています。その通貨とは「Loti=ロチ」。ただし複数形はMaloti=マロチなので、通貨の略称は「M」となります。

で、何でここに至るまで全くロチにお目にかからなかったのかというと、実はランドとロチを同価値とする経済政策のため、南アフリカランドがレソト国内でもそのまま通用するんですね。マレアレアロッジで支払ったお金も全てランド紙幣でしたし、おつりまでもがランドで返ってきていたというわけです。

しかし、「せっかくレソトに行きながらマロチに一度も触ることなく終わってしまうのはちょっとね」と思うのが人情、というわけでここの商店(旅行者が利用することはまずない)で両替してもらうことにしたわけです。と、ハーマンさんが「いや、君じゃなくて僕がやった方が話が早いだろう」というわけで話をつけてくれ、というわけでM100分の紙幣を無事ゲット。ちなみにレジにいたお姉さんは中国系らしく、こちらを見た瞬間に驚いた顔をしておりました。まさか東洋系のお客が入ってくるとは思わなかったのでしょうが、それはこちらも同じことで「はーびっくり」(笑)。



もちろんハーマンさんが「中間マージン」などを取るなんてことはありません。いい人だなー。

さてそんなわけで彼の家まで戻ってきました。小綺麗に手入れされている庭&家庭菜園を見ながら少し話をしたところによると、このあたりに見えている畑は彼の所有らしく「ずーっとあっちまでうちのものなんだよ、刈り取りの時のためにトラクターもあるんだ」とおっしゃっておりました。

と、部屋の中から1人の女性が。さてこの辺の顛末はおしんこどん日記に詳しい&面白いので、そちらを転載することにいたしましょう。
「この男の人(ハーマンさん)は、Takemaにわたしのことを『彼女はあなたのお母さんか』と質問していたらしい。いや母ではなく妻だというと、『(東洋系の)女の人の年齢は判別しにくい‥』とごまかしていたらしい。でも、彼の家の中から女性が出てきたとき、わたしが『彼女はあなたの妻か』と聞いたら『いや妻ではない、彼女は私の母だ』と答えたので、これでお互い様」。



というわけでまたもや記念写真をば。

気がつけばハーマンさんとは1時間以上一緒に過ごしていたわけで、お礼の意味もこめて幾許かの「ガイド料」をお渡ししました。どうもどうも、ありがとうございました!



最後に握手をしてお別れいたしました!

しかし今日の行程はまだまだこれから始まるというべきなのです。ここまでの走行距離はたぶんまだ20kmくらいだったのですが、結局この日の全走行距離は495kmを記録したのですから!というわけで、まずはレソトを出国しなきゃ。
[戻る] [次へ]