− 2009 タイ北部湯めぐり(13) ポーンドゥアット(Pong Deud)温泉の野湯でうふふのフ −
さてさて源泉の噴出を「目で楽しんだ」あととなれば、ここはやはり「身体いっぱいに楽しみたい」という「入浴望」を叶えたくなるのは日本人ならではというところです(いやでも実際にはいろんな国の人がいろんな場所で「それぞれの入浴」を楽しんでいるんですけれどね)。
しかし源泉はあまりに熱い、となれば自然の摂理に従うしかありません。すなわち、
という結論に達するのは時間の問題というか自明の理そのものなのであります。遊歩道はそのまま下流方向に向かっていますが、残念、源泉川の本流からはどんどん離れていきつつあります。あちゃーヤブ漕ぎはいやだなー(暑いし)と思っていたその時です!
暑さにへばる?おしんこどんに「ちょっと待ってて」と言い残し、遊歩道を外れてこの踏み分け道を躊躇なく進み始めるTakema(見方によっては「湯にこだわって妻を捨て置くただのわがまま者」であるともいいます)の姿を、おしんこどんはどんな思いで見送ったことでしょうか?(大笑)。
左上画像のような遊歩道の脇に、むむっ、何やら沢方向に向かう踏み分け道があるではありませんか!(何となくわかりますよね)
というわけでその踏み分け道を降りることしばし、「ザー」という感じの滝のような音が聞こえてきました。「ということは‥滝か?となれば滝壺があって、そこは‥別天地か!♪」と期待はどんどん高まるばかり。しかしヤブのすき間から見えてきたのは滝ではありませんでしたのだ。
あれまー、何とこんな場所に源泉施設が(驚&ちょっと残念)。
この源泉取水タンクからのこぼれ湯が滝のような音を立てていたというわけですね。ちなみにスコップ等は持参していませんでしたが、もしかしてこのこぼれ湯で腰湯、いや尻湯でも‥という思い切りせこい願望は、湯に指を入れた瞬間あっさりと打ち消されました。
というわけでここでの入浴は断念。ここから下流に向けてさらに踏み分け道が続いていましたが、おしんこどんを遊歩道に待たせたままですから早々に戻った次第です。もっともこの場所の源泉がまだかなり熱かったですから「ちょっと下ったくらいでは入浴適地は見つからないはず」と思ったのも事実ですが(苦笑)。ちなみにこの源泉タンクでは取りきれない量の湯が、まだまだどんどん川を下っているようでした。
やがて遊歩道は「あれ、ここってどこだ?」的な舗装路に出たところで終わりました。眼下にはコテージと「お食事処」と英語で表示された建物(何のこっちゃ)が見えています。でもこの道路はさらに下に向かって延びています。その「下」とはすなわちさっきの「温泉川下流方面」というわけで、こりゃ行かずばなるまいと道路を下っていくことにしました。すると‥
こ、こ、これはたまりませーん!(狂喜)。湯温を手指で計ってみると、最上流の湯(左上画像=上の湯)はそこそこ熱いですがたぶん44℃くらいで、入れないほどではありません。中央画像(中の湯)は43℃、下の湯は41-42℃くらいの体感でしょうか。ただし気温が高く身体自体がもともと火照っているので、実際はもう少し熱かったかもしれません。また、もっと涼しい時期には湯川が流れとともに冷やされるのでもう少し入浴適温になるとも思います(ぬるすぎて入れないほどになるとは思わないんですが=源泉温度が高いため)。
ちなみに硫黄系のにおいはせず、またビジターセンターに掲示されていた資料によると「PH=8.9-9.7」とあり、また容存物質総量(TDS)は440-490mgとそれほど多くはありませんので、ここの湯はいわゆるアルカリ系単純泉であると思われます。
というわけで、いざ入浴ということにいたしましょう!脱衣場はないですが(お金を払えばすぐ下の建物内で可能だと思われますが、その建物は温泉リゾート施設なので施設利用料金を請求されるかもしれません)、われわれの場合、「どこでも脱衣場ウェア」があるので大丈夫、順番に水着に着替えて‥よーっしゃ「タイの野湯に入浴開始」!
あー、山道60kmをタンデムで走ってきた甲斐がありました!(また同じ道を帰らなきゃいけないんですけれどね)。
右上画像の方(Takemaじゃないよ)はタイ人のおじさんで、お仲間が「ここは熱くて入れない」とおっしゃっている中、「俺はいける!」と気合いを入れていた方です(微笑)。
いやはやこんなにいい湯にあずかれるとは、ここまで来た甲斐があるってぇもんです。日本だったら「押すな押すな」の大人気間違いなし。
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なお中央画像にマウスオンすると一番下の湯船の奥にひょろ長系の建物が見えてきます。上にも書いた通り、このすぐ下部には正式の有料温浴施設があるわけですが、われわれとしてはこっちの方がいいに決まっているので(Takemaだけかも知れませんが)、もうこれで十分です!
宿の冷蔵庫で冷やしておいたスプライト等を、折りたためるミニクーラーボックス(日本から持参したのですが大正解!)から出してみると、まだ十分に冷たくてウマーイ!なぜなら缶以外に、ペットボトルごと凍らせたミネラルウォーターを入れておいたのでありました。この時期のタイ旅行に「あると嬉しい」備品、それがクーラーボックスでございます。
安宿泊まりでは難しいかも知れませんが、以前ナミビアに行った際、前夜のうちに保冷剤を厨房の冷凍庫に入れておいてもらい、チェックアウト時に受け取って同じクーラーボックスに入れて旅行していたっけ。レストランを併設する宿ならやってくれるかもしれません。
なお、数組の白人観光客の皆さんも浸かりに来ましたが、彼らにとっては温浴施設の方がお気に召すらしく、すぐにあっちに戻っちゃいました。やっぱりちょっと熱すぎるからかな?
また、われわれが到着した時には「先客」のグループがおられたのですが、何とこの方々(日本人数名とタイ人ガイド)はタイの政府観光局関連の仕事で来ていたのだとか。ここの湯が今より世(日本人)に知られるのも時間の問題?(笑)。
というわけで十分にタンノー後しばしまったり、さーってそろそろ戻りましょうかね。
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