− 2009 タイ北部湯めぐり(23) うわーこんなところで「パンク」!−

さてここからはさらなる「秘湯」を目指そうと思っていたので(日本在住者からすればすでにここまでの多くの湯が「秘湯」みたいなもんですが)、「たぶんここの分岐を曲がって云々」と考えて先へ進みます。



知るところによるとたぶんこの道をどこかで曲がるはずなんですが‥。

しかしこの先の情報があまりに少なく、かつ「この道が本当に正しいのかがわかっていない」ところでこのまま奥に入りこむのはどうなのか?という基本的な問題がどんどん強くなってきます。だってわれわれは「標準タイ語」さえも一切話せないのですから‥。たぶんこのあたりは北部方言たっぷりのエリアでしょうし。

というわけで、バナナの林まで来たところで断念。焼畑をどんなタイミングでやったのか、バナナの房の一番下が焦げていたのは何だか不思議でした

このあとは一路チェンダオ(正確にはチェンダオ郡ムアンガーイ)に戻ります。何やら幟が掲げられていてちょっとおしゃれな村を通り抜け、うーんここから先にながーい長い(ほぼ1kmに近い)登り道があるぞという、まさにその登り道の途中でアクシデントはいきなり起こったのであります。



さ、街を越え橋を越えてここから登っていくよー!

坂を上り始めてしばし、右上画像の奥に写っていますが大型トラックがとろーりとろりと低速走行で先行しているのが見えました。いかにタンデムの約110ccバイクであろうとこれは余裕で抜かせます。というわけでトラックの真横まで追い越してきたところで‥

ということでトラックを抜いたところで急停車です。とろとろトラックが去ったあとで、じぇったいおかしいはずのリアタイヤを見てみると‥



ありゃまー、いい感じでゴッツイ釘を踏んでいるではあーりませんか!

釘踏みは最近の日本でこそ少なくなりましたが(いやそうでもないな4年前の通勤時にうちのブラックバード(二輪)が踏んだっけ)、今回はまさに坂道での追い越し中=道路のど真ん中でゲットしてしまったのですからこれはもう不運としか言いようがないですね。

しかし一番の問題は「このバイクをいかにバイク屋まで持っていくか」、そのことに尽きます。この時点でもちろんパンクの原因はわかっているんですが、今これを抜いてしまうとタイ語では説明できないんで、この状態のまま後続バイクに手を振って止まってもらいます。

止まってくれたのは地元民とおぼしきおいちゃん(でもTakemaと同じくらいの年齢なのかも)。上画像にあるような状況を見せると、ジェスチャーで「(車載)工具ある?」。シート下にある工具のマイナスドライバーなどを使って、こちらが何も言わないうちにどんどん釘を抜いてくれちゃいました(大汗)。いやもちろんそれくらいはTakemaでも出来るんですが、釘を抜かない状態でこの人を呼んだものだから「こりゃこいつらは何も出来ない?」と思われたはずです(苦笑)。



はいはーい、こんなのが刺さってましたよーっ(くっそー)!

で、この方に一番聞きたかったことは「いちばん近いバイク屋さんはどこにあるのか?」なのです。今上ってきた坂の下にある小さな村にあるのか、それともこの坂を越えた先にある集落なのか(確か往路の記憶によると相当先のはず)?

「モーターサイ、リペアー、どっち?」とジェスチャーを交えて聞いてみると(ちなみにタイ語でバイクは「モーターサイ」、英語がそのままタイ語に変じて通用しているようですね。ちなみにバイクタクシーは正しくは「モーターサイラップチャーン」と言うようです。以上雑学終了!)

というわけで、眼下に見える小さな集落目指してバイクを押してバイクにまたがってエンジンをかけて降りていきます。おしんこどんすまん、歩いてきておくれ。

最初は「ここかな?」と思える家(ミニ作業場が見えたので)に入っていきましたが、言葉は全く通じないながらバイクの後輪を見てもらえばTakemaの意図は自ずから伝わります。「もう少し先にあるよ」というジェスチャーをもとにして進んでいくと、右上画像のような外観のバイク屋さんがあったわけですね。看板も何もないし(あっても読めませんが)、こりゃ往路で気づかなかったのも宜なるかな。でも画像には写ってませんが道路から見える場所にさりげなく二輪用のタイヤが飾ってあるのでわかる人にはわかる?

バイクを店の前まで乗り入れて「サワディカッ」。ここからは英語で話しましたが、前のお宅同様バイクの後輪を指させば言葉なんかどうでもよくて、すぐさま修理にかかってくれました。



左上画像では普通に見えるチューブも、当然ながら結構裂けてましたね。



ショップのご主人とおぼしき方の厳しい視線に彼も真剣?いやカメラを向けると笑顔!(右上画像マウスオン)。




「ただいまパンク修理中」

当然のことですが真剣な作業なのであります。でもラジオを流していたりするところは何だか日本でもよく見る雰囲気?

Wmv形式、1.14MB、29秒




というわけで無事にチューブの交換終了です、また走り出せます!

で、驚いたのがこの修理代金!「タイではバイクが庶民の足、また物価の違いもあり修理代は安い」という話は聞いたことがありましたが、「で、おいくらでしょうか?」と、途中から出てきた若旦那らしき方(英語堪能)に聞いてみると、

や、や、安すぎっ!(驚)。チューブにぺたりとパッチを貼るのであればともかく今回はチューブごと交換だったし、うわーこれはスゴイです、何ともお財布にやさしいタイのバイク屋さんであります!‥と同時に思ったことはといえば、

多少なりとも走れてもワインディングの連続は絶対無理ですし‥というわけで今回のパンクは「本当に運が良かった」としか思えない絶妙のタイミングだったのでありました!

さてタイヤ修理を終えてチェンダオ方面(ちなみにねぎタイのある地域の名称はムアンガーイ)に向けて再び走り出します。目的地はムアンガーイ市街にあるクイティアオ屋さん!



タイでも日本でもなかなか珍しい「地球に優しい造り」の麺屋さんです。



素焼きの壷から2人分の水を汲むTakema、われながら「おでこ面積」の増大は‥ま、そういうことでしょ(笑)



どうやら「野菜増し盛り」もオーダーできたらしいんですが、このお店では英語が通じないんで基本メニューのまま。

それにしてもこれまで拙サイトにアップしていない分も含めれば20回以上訪問しているタイなんですから(もちろんのべ訪問数でいけばダントツのトップ)、そろそろタイ語の日常会話くらいできるようにならなくちゃいけないですね。じゃ、その使命を「おしんこどんに命じます!」(笑)。

このあとはいよいよチェンダオ洞窟を目指します。すでにかなり暑い時間なので「涼むのも一興かな」と。
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