− 2009 タイ北部湯めぐり(25) チェンマイ近郊、ルンアルン温泉(Roong Aroon Hot Spring)へ −
さて、今日はラーさんの送迎車でまずはチェンマイまで!(左上画像にマウスオンすると拡大=キバラタイヨウチョウ画像に変わります)。
この日の朝食は7:30。でも6:30に起きてシャワーを浴びました。荷物をパッキングしなければならないからなのですが、Takemaが海外旅行の計画を立案するにあたり、1つだけ心がけていることがあります。それは、
ということでして、これによりたとえば2007年のバヌアツでもサイクロンの襲来を受けても何とか帰国できたわけですし、2008年の南部アフリカでも現地で知り合った日本人カップルが飛行機の遅延によって大変なことになったというのに(あとで聞きました)、われわれは元々の計画通りに帰国することが出来たのであります(もっともくだんのカップルとは飛行機会社が違ったのですが)。
で、日本に戻るフライトは翌日の早朝ですから、今日は「バンコクに戻っておく」移動日ということになり、そのために早起きしたというのが正しいところです。チェンマイ16:15発バンコク行きの便を予約してしてあります。
ねぎタイの出発時間は8:30過ぎでした。しかしここからチェンマイ空港まではどう考えても2時間あれば十分なはずの距離なんですが?その理由は‥もうおわかりですね、そうアレです、またもや温泉訪問目的丸出しというわけです(笑)。
というわけで最後の最後にラーさんと記念写真をば。
そんなわけで出発しました。各所各方面において「タイ人の運転は荒くて恐い」というコメントをよく目にしますが、それは「自分の基準」をあてはめた感想に過ぎないような気がします。バンコク市内のバイタクだって、朝の都心には似たような行動をとるバイクをいくらでも目にすることがありますしね。でもその基準、いやそれを日本人の普遍的運転マナーにあてはめてみても、ラーさんは「安全運転主義者」でしたのでだーいぶ安心でした。
何やらのパレードをちらりと見たり(確か学校の行事だとか何だとか)、
昨日訪問したチェンダオ山を遠望したり、ゾウのトレーニングセンターをチラ見したり。
そうこうしているうちに車はチェンマイ市郊外の外郭環状線に入ります。その道をしばし走ったところでラーさんいわく、「はい、立ち寄りたいとおっしゃっていたスーパーに到着しましたよ」。で、あらためて施設を見てぶったまげました。
しかも核テナントはといえば何とフランス資本のカルフール!画像はないんですが、専門店ありファストフード店ありアミューズメント施設ありの至れり尽くせりの総合施設だったんですね。うわーさすがチェンマイすごいすごいと思うと同時に、心中では「こういうところじゃなくて市場に毛の生えたようなところがよかったんだけれど‥」とも(笑)。しかしラーさんにはその意までは伝えずに「スーパーに寄ってほしい」とお願いしただけでしたから、これはもう仕方ないです。というかここでもおみやげを買い込んだんですけれどね(おしんこどん)。
さてラーさんには「チェンマイ駅まで送ってほしい」とお願いしていました。ここからの行動予定はといえば、駅構内の一時荷物預かりに大荷物を預けた上でここからソンテウなどをチャーターし、
という行程で湯めぐりをしてしまおうという考えだったわけです。しかしさる筋からの話によると、チェンマイからサンカムペーン温泉までのソンテオ往復チャーターだけでB1000は下らないという話でした。で、最後の最後でラーさんにそのことを話してみると、「ソンテオよりトゥクトゥクの方がいい」とおっしゃいます。でも結構な長距離だしトゥクトゥクのドライバーも嫌がるんじゃないかしらんと思いつつ(ルンアルン温泉までは約30kmちょい)、まぁとにかく駅に到着してみると、客待ちをしていたトゥクトゥクドライバーが声をかけてきました。上記のルートを伝え、さーていくらを提示してくるかお手並み拝見というところです。こんな時に地元のラーさんがいてくれるのは心強いです。
というわけでわれわれが駅構内に荷物を預けに行き、戻って来るまでの間にかのドライバー氏も「最初の言い値」を考えたのか、われわれが戻るやいなや次のようにチャーター料金を提示してきました。
この料金定時を聞いたときの第一印象は‥「うそつけ、そんな安いはずはないぞ!」というものでした。だってソンテオでB1000だっていうのなら、トゥクトゥクだってB500は取るでしょうよ。そこでTakemaの頭の中は「それって1人あたりの料金じゃないの?」という疑いから始まり、続いて「片道の運賃だけかもしれん」とか「そんなに安い料金を提示してくるということは何か裏があるに違いない」と疑心暗鬼になり、結果として返事を躊躇していると、ドライバー氏はTakemaが「まだ高い、もっと安くしろ」と思っていると勘違いしたらしく(笑)、
一方的に値下げしてくれました(笑)。交渉が即座に妥結したことはいうまでもありません。まぁもちろんその陰の功労者がラーさんであることに間違いはなく(トゥクトゥクの現地相場をご存じの彼女がこの間ドライバー氏とずっと話していましたので)、それこそとことん感謝しなければいけません。というわけでラーさん、2泊3日にわたりいろいろとありがとうございました!
というわけでラーさんとはここでお別れでした。トゥクトゥクは最初の目的地ルンアルン温泉へと向かいます。
市内から郊外に進んでいくと明らかに体感温度が変わりました。市内では走っていても熱風だったのが(信号などで止まっているときは何もしていなくても汗が噴き出る暑さだったのに)、右上画像のようなエリアに来ると「うわー風が心地よーい!」という感じになってきます。ヒートアイランド恐るべしというところですね。
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さてサンカムペーンの市内(温泉とは別の場所)を通り抜けてかなり行ったところで案内看板を発見したので車窓からパチリ。あ、トゥクトゥクにはそもそも窓がないんですけれどね。
左上画像にしっかり英語の表示が出ています。チェンマイ市内からルンアルン&サンカムペーン温泉エリアまで、分岐らしい分岐といえばここだけですから、レンタルバイクで来るのもここから簡単♪という感じです。市内中心部の混雑&一方通行の方がはるかに面倒かと思います。
ところでルンアルン&サンカムペーン温泉はほぼ同じ場所にあるのですが(ただし入口は正反対にあるので歩いて行くのは考えない方がいい)、そのすぐ手前左には新たな温泉施設が「もうすぐオープンだもんね」という感じでほぼ完成しておりました(右上画像)。日系の資本が入っているのか漢字で「温泉」と大書されていましたが、開業後は新たな観光地として脚光を浴びそうな感じです。
その施設のすぐ先にそれぞれの温泉への分岐があります(左上画像)。メインロードに沿って左折するとルンアルン温泉、右折すればサンカムペーン温泉ですが、先にルンアルン温泉へ向かうことにしましょう。ちなみにサンカムペーンが公営なのに対してルンアルンは民営の施設です。ドライバー氏は「ルンアルンはいい!」という評価でしたが、さてどんなところやら。
入口ゲートで入場料B20*2を支払い、ドライバー氏には待っていてもらうことにして(チャーターなんだから当然ですが)まずは園内へ。芝生メインの庭園は綺麗に手入れされていていい感じです。さてそんなわけで温浴施設とおぼしき方に歩いていくと‥
かたや源泉の噴泉、奥には源泉の吹き上げまであるではありませんか!(ただし自噴ではないそうですが、まあ細かいことは気にしないということで)。しかも、この時すでに気温は30℃を超えていたと思われますが、そんな外気温をものともせずに立ちのぼる湯気!ということは源泉温度は相当高い?すぐ脇に説明看板があり、源泉温度は105℃だということでした。すごいすごい。
なおこの手前にはしっかりゆで卵製作用の竹が用意されており、噴泉の脇にはご丁寧にも「Soft Boil:5分、Half Done:7分、Well Done:12分」との茹で方案内看板までありました。お腹も減ったことだしタマゴを買ってくればよかったとも思いましたが(たぶんここの入浴受付あたりで買えるような気もしましたが)、中途半端に食べるよりはここの食堂でちゃんと食べたほうがいいやと思い、やめておきました。
熱泉が煮えたぎる噴水のようにぐつぐつと湧き出ています。近づくだけでむわわーっと危険な熱気が「うふふふん来るならおいで、でもたまにばしゃっと跳ねたりするから自己責任でね」という感じで押し寄せてくるのがわかります。噴水の周りを見ればわかるように、時々「元気な跳ね水」がおイタをするようですから‥。でもここで、
という「欲望と危険との大葛藤」に翻弄される我ら夫婦でありました(ただのおバカともいう)。で、どうしたかっていうと‥
やっぱりトライせずにはおれないあさましさよ(笑)。怯えるおしんこどんを(右上画像マウスオン)、地元のお客さんがあきれ顔で見ております。
そんなわけで源泉見学を終えたあとはいよいよ「入浴の儀」へと進むに決まっております。男女別の個室入浴施設があることは知っていましたので建物の中に進んでいくと個室入浴の受付があり(左上画像)、入浴料金(B70/人)を支払うとバスタオルを渡してくれました。で、いざ中へ入っていくと個室が6部屋だったか7部屋だったか並んでいます。ちなみに個室前にはソファーが用意されていて、入浴後はここでくつろぐことも可能ですが(右上画像マウスオン)、受付の前は食堂のテーブルになっているので、そっちの方がゆっくり出来て快適です。ではではいざ個室内部へ!
個室の広さは三畳ほどといったところでさほど広くはありません。荷物は扉の裏にフックがあるので吊すことが出来ます。で、脱ぎ着する服は‥どうやら右上画像のカゴに入れることになっているようですが、このカゴってどう見ても自転車かバイク用のアレですよね(笑)。必ず使うものなのだから恒久的な棚を据え付ければいいような気がするんですが‥いや、ここはタイなんですから「タイではこの自転車カゴ系発想が正統的なのだ」と思うことにしましょう。
1人用のバスタブにセルフでお湯をためるわけですが、お湯のバルブにはご丁寧に「VERY HOT」と記されています。そう、このバルブからはあの激熱源泉が出てくるというわけなので、「源泉100%の湯」を楽しむことはできず加水が必須となります。ただ聞いた話によると、ここの宿泊施設(各部屋に温泉あり)には源泉を冷ました湯が供給されているとかいう話で、1泊1200B/部屋以上するということですが泊まる価値はあるかもしれません。で、お湯を溜めていくうちに何だかびっくり。
真っ白なバスタブなのに、湯を溜めていくうちにどんどんお湯が青みを増していきます。室内ですから空の色を映しているということはあり得ないので、これはもしかして源泉の色なのでしょうか?このあと加水したわけですが、加水して湯量が増えたからといってこの「青」がさらに濃くなったようには思えませんでした。うーむここの源泉は何だか不思議。
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源泉からは硫黄臭がバリバリに立ちのぼり、自然と口元が緩んでしまうのを抑えることなどできません(温泉パブロフの犬みたいなもんですな)。いざ湯に浸かってみると多少のぬるすべ感があり浴感もよし!ここルンアルンはチェンマイからも1時間ほどあれば来ることができるので、こりゃーおすすめですわ。
お風呂上がりには‥まずは持参の缶ビール(保冷剤のおかげでまだしっかり冷えてます)を、係員さんに見えない角度を向いてしっかりぐびぐび。もっともこの時点ではお風呂上がりでただ座っていただけだったのに食堂のウェイトレスさんが何も注文を取りに来なかったところをみると、ここのテーブルと椅子は「休憩所を兼ねた食堂」という扱いなんでしょうかね。で、汗が少しひいたあたりでヌードルを頼み本格昼食と相成りました。場所柄お値段は高めでしたが、それと比較すべき元々の相場がそもそも安さ爆発系なのでまぁ問題はありませんわな。
ここルンアルンは立ち寄りだけでなく宿泊にもいいかなという印象を受けました。このあと訪問するサンカムペーンに比べてお客の数も少ないですし(ここで出会った現地在住の日本人の方によると「観光客もタイ人もほとんどサンカムペーンに行くんで、こっちはいつも空いていていいんだ」とおっしゃっていましたっけ)、前述の新施設が開業すればさらにお客の取り合いになったりもするでしょうから、一時的かも知れませんがさらに静かなゆったりした「タイ風温泉情緒」を楽しめるかもしれません。
さていよいよ出発です。おしんこどんのリクエストは「頭のてっぺんから湯が噴き出すように撮ってね」でしたっけ。
というわけで、続いてはすぐお隣のサンカムペーン温泉に向かいます。
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