- アイスランド2010夏 (12) アイスランドの野湯=Reykjadalur(レイキャザルール)温泉へ(2) -
湯温、よぉーし、深さ、よぉーし、先客、なぁーし、あまりに快適っ!
絶好のロケーション&構造といい広さといい絶妙の先人工事ゆえ手を入れる必要がないこの湯船を見つけた瞬間、Takemaが声を上ずらせながら「おぉー、こ、ここはイイデハナイデスカ!」と叫んだかどうかは定かではないですが、とにかく嬉しいこと限りなしでありました。
下流には先客のグループがまったりしているわけですから「あまりにぬるい」というのは考えにくいのですが、いかんせん皆さん「熱い湯に弱い」系人種の白い方々なので、われら日本人としては実際温度を確認しなければなりません。というわけで湯船の端に手を入れてみると‥
念のため計測してみたのが左上画像というわけですが、ご覧の通り41.9度ということです。「これならママTakemaも安心さ!」というわけで(意味のわからん人はスルーしてください)、さっさと着替えていざ入浴でございます!もちろんいつもの「どこでもお着替え=ポータブル更衣室」が活躍したことはいうまでもありません。というわけで‥
まさに適温、深さもちょうどいいですし、川底は小石ベースなので泥も付かないし(全く付かないというわけではないですが)、いやー泉質がどうのこうのというよりもとにかく満足に満足を重ねまくったわれわれでありました。あ、泉質とか源泉の味とかを調べようともせずにただ満足して帰ってきたことの言い訳じゃないですよ(汗)。
ところで、上の画像をご覧いただければわかるとおりこの入浴ブースは上下2段に別れています。せっかくならもっと広い1段にすればいいのに‥とお考えの方もおられるかも知れませんが、これが結構絶妙な構造になっておりました。実は、上画像上段の湯船(Takemaが入っているところ)の左側からは冷たい流水が流れ込んでおりまして、それが本流の湯と混じり始めたところで流れはすぐに石組みの堤に達し、ここでかき混ぜられながら下段の湯船に流れ込んでいるわけです。
よって、下段の湯船も極端に「ぬくいツメタイ」となることはありません。そしてそれよりも重要なのは上段のほうでして、もし上下段の湯と分けずに1つの大湯船にしてしまったとしたら、逃げ場のない冷流水は比重差というとっても科学的な現実により温泉水の下に常時流れ込むこととなり、そうなるとその大湯船は全体が
そんなわけで先人の知恵にしみじみ感謝しながらしばし寛いでいたわれわれですが、ここでフロンティア精神に目覚めたおしんこどん、上流の偵察に向かったようです(ちなみに撮影時には裸足になっていますが、実際はビーサンを履いてうろうろしています。撮影時だけ隠しているわけですね(セコ))。
そんなわけで15mほど上流に来てみました。このあたりにも先人の遺構が残っていて、右上画像の撮影ポイントあたりはかなり深いです。というか、温度計を置いている草付き部分の真下は完全にえぐれていて、深さは腰ぐらいまであったりします。で、このエリアの湯温はといえば(右上画像マウスオン)。うーん下段湯船の中でも冷流水の影響がほとんどないところに比べても0.5度高い42.4度です。やはりこのあたりが「日本人向き」なのでしょうか(笑)。
そんなわけで、やや湯温高めのエリアでもたっぷりくつろぐのであります。やっほほーい。
さてしかしやがて時は連綿と流れ過ぎ(というほどでもないですが)、下界をのんびりと出発した後続の方々が続々と到着し始めました。実はわれわれがいるすぐ上(画像でいえば左上)にはメイン登山道があり、そこを歩く方々(その多くは温泉目当てだと思われます)にとってわれわれは格好のランドマークということになるわけです。
しかしわれわれが下流に陣取る先客さんに対して思ったように、後続の皆さんも「あそこは良さそうだけれど先客がいるしな‥」と思ったのかどうなのか、とりあえず皆さんも「じゃ、もう少し上流でいいポイントがないかな?」と考えたのでしょう。皆さん50mくらい上流あたりに荷物を置いて湯をチェックしたりなどしています。やがて水着に着替えてしばしバシャバシャ。そして‥
いや別に既得権を主張するつもりは全くありません(というかそろそろ上がろうかと思っていたので)。でもなぜこの皆さんがこっちへ下ってきたのか?と思った時、ふと思いあたったわけです。それはもちろん皆様の予想通り‥
という意図での民族大移動であったことは想像に難くありません。そしてそれを確信したのはグループの中の子どもたちの行動です。彼らはわざわざ冷水の流れ込みに近づいて「いやっほーツメテー!いやっほぅ!」とヨロコビの雄たけびをあげ、でもいつまでもそのエリアから立ち去ろうとしなかったのです。
白人の皆さーん、わたしたちの体感温度は皆さんと違うんです!(どっかで聞いた台詞ですな)。
というわけで「ぬる冷たいエリア」をベースにしてくつろぐ皆さんを眺めつつそのすぐ横で着替えを済ませ、そろそろ戻ることにしましょう。何といっても今日の行程はまだまだ長いんです!でも考えてみれば今回の湯を供給しているはずのパワフル源泉を見に行くのを忘れました(大苦笑)。
というわけでしばし下っていくと(今度はさすがに川沿いじゃなくてメインロード)、「緑の源泉地帯」が見えてきました。登山道のすぐ脇にもうもうと湯気を上げる源泉地帯、「もしかしたらもう1湯?」というような湯欲はなきにしもあらずでしたが‥。
一番近くの源泉に近づくにつれ、その「大地の息吹」に「こりゃダメだじぇったい!」と確信=諦めたTakemaでした(笑)。
小さい源泉とはいえ常に「ジャボォー、ジャボボッ」と音を立てながら吹き上がっている灰色の源泉ですから、これが40度ちょいの適温であるとは全く考えられません!ちなみにその隣には「いたって静かな」湯だまりもあったのですが‥
温度計を差し込んでみるとご覧の通り。哺乳類が倒立したってバック転したって結論は1つ、「煮込まれるだけです」。
そしてさらにその下部にはもっとねっとり系大地の息吹を感じさせる泥湯がありました。こうなるともう「ごめんなさいTakemaが全て悪かったんです!」と、最初から勝負を諦めるしかないような世界なんです。
ちなみにここを見学しているところでホースライディングツアーのグループが上がってきたんですが、その雰囲気も合わせてこの源泉エリア動画をお楽しみ下さいませ。
「Reykjadalurの源泉エリア」 |
さてここからは一気に戻ります。まずは川渡り地点まで戻り、ここからは勝手知ったる道ですからスタスタと歩いて下れます。それにしても昨日の午後は山もガスっていたし、やっぱり今日ここを目指したのは大正解でした。
川渡りはここだけなので状況が許せば靴を脱いで渡る方がいいかも(by 背中を向けているおしんこどん)
左上画像はハクサンフウロに似ていますがちょっと違いますね。と、こらこらおしんこどん!(右上画像マウスオン)。
さてそんなわけで下り道は1時間ちょいで下ってきました。トータルの歩行時間としては2.5時間みれば十分なのですが、いかんせんそこに「温泉まったりタイム」が追加されるとなると油断はなりません(笑)。ちなみにこの時のわれわれの行動は「駐車場9:30出発、入浴ポイント到着10:40、同ポイント出発12:00、そのあと源泉地帯10分見学で駐車場着13:00」でした。デジカメの画像データを元にしていますから間違いはないのでしょうが、それにしても随分のんびりしてたのね(笑)。
そんなわけでHveragerdi(クヴェーラゲルジ)における予定は全て終了。さてそれではアイスランドのメジャー観光エリアに行ってみましょうかぁ!普通ならばそんなに憧れることのない「観光地」ですが、どちらもアイスランドの大自然そのままと言われれば「行くしかないっしょ!。芸術の殿堂ルーブルには行かなくても、大自然の殿堂のいろんなところには行きますよ!
[戻る] | [次へ] |