− アイスランド2010夏(24) Hofn(ホプン)へ、そしてウマウマ晩ごはん♪ −



ローカルエリアになると羊さんも平気で路上をうろうろしているので要注意。

さて、スノーモービルへのトライを中止した関係上ややもすれば時間をもてあます感じになってしまいました。昨日は氷河や滝の散策で充実した午後を過ごせたのですが、今日は氷河湖のJokulsarlon(ヨークルスアゥルロゥン)を出発したのが13:00前で、しかもここから目的地までは1時間あれば着いちゃいます(約80km)。しかもこの区間には「そぼ降る冷たい雨の中であっても見るべき大物」がないのですよね。晴れていればどこでも絵になるんですが‥。

ちなみに道路脇にうろうろしている羊を万が一車ではねてしまった場合、一切の保険がおりません(修理費及び羊の持ち主への損害賠償)。車両の修理費はおそらく日本の比ではないでしょう。馬がフリーで路上を歩いていることはまずないでしょうが(ただし絶対にないわけではありません、実際に1回ありました)、羊の場合は鹿などと同様どういう動きをするかも予測困難なので、道端に座り込んで反芻しているような場合でも最徐行が必要です。もちろん上記2枚の羊画像も、静止画像がぶれないレベルまでスピードを落としての撮影です(馬の画像はフェンスあり)。

そうはいってもその羊とてニュージーランドのように何十何百頭がうろうろしているわけではなく、ある種「この国の人口に見合った頭数」しかいないようなので、雨の中車を走らせていると正直いって退屈です。そこで、小さな集落であってもそれぞれに目立つランドマーク、「教会」に寄り道してみることにしました。

というわけで2つの教会に立ち寄ってみましたが、さすがに地域に根ざした教会ですからいつでも開いているわけではありません。でもどこの教会もそうですが、きちんと整備が行き届いていて気持ちいい感じでしたね。日本でも、住職や神職が常在していない寺社であってもきちんと清掃されているのと同じでしょう。地域の方々の心の拠り所なのですから‥。

あ、右側画像のゲートは何だかちょっと変わった開け方をするようなのでついつい(笑)。右上画像マウスオンでオープン画像に変わります。

さて雨はまったく止まないままHofnに到着です。人口は1600人ほどだそうですが、ここ数日の中ではあのHveragerdi(クヴェーラゲルジ、2300人ほど)に次ぐ大きな町です。しかし何だか人通りが少ないし商店やオフィスなども閉じてるし?と思ったら、実はこの日(2010/8/2)は「月・祝日(バンクホリデー)」だったのです。なるほど土曜日からの3連休最終日だったのね。

で、給油も兼ねて「N1」に立ち寄ってみました。



まずは給油。N1ならもう慣れたものです(笑)。38.45リットルで7436krなら日本より10円高かったくらい?(ざっと換算してリッター135円)

で、スタンド併設の売店や軽食処は、他に買い求める場所もないからかかなりの盛況でした。またここには地元産ハンドクラフトのお店もあるので、セーター等のお土産をここで買ってみるのも面白いかもしれません。なおもちろんキャンプ用のガスカートリッジなども売っています。ただし今回使ってみた感じではこの充填ガスは低温に弱い感じで、残りが少なくなると一気に火力が弱くなる傾向がありました。最後の方では手で温めたりしながら使う必要がありそうです。

さてこのあとは(まだまだ時間はたっぷりあるので=もう宿泊地に到着しているので)ビジターセンターへ行ってみました。

入口にはむかーし昔の雪上車が展示されているので迷うことはなさそうです。でもこのような置き方をしたせいで駐車場が3台分減ってますね。わたしらの車はタイミングよく止められましたが、あとから来た車は路駐を余儀なくされているようでした。この町のケーサツ諸氏が「職務に忠実すぎない」ことを祈るばかりです(笑)。あ、ケーサツも日曜か(そんなことはないでしょうが)。

で、ここのビジターセンターは結構展示が充実しているので立ち寄る価値は十分にあります。入っていくといきなり氷河の氷が無造作に台の上に置かれています。保冷ケースというわけでなくむき出しですが、さすがに密度の濃い氷ですから「そう簡単には溶けへんで!」とばかりに頑張ってました(笑)。まぁ定期的に取り替えているだろうことは当然ですが。

そして登山というか探検黎明期の装備なども展示されています。が!

この石油コンロはわれわれは「スベア」と呼んでいましたが「オプティマス」の方がポピュラーだったかな、灯油1リットルで公称4時間保つんじゃなかったですかね?しかし使うにつれて内圧が下がってしまうので時々ポンピング必須でしたし、着火前のプレヒートの手を抜くと生ガスに引火して巨大炎になるのが難点でした。屋外の場合はそれを逆手にとって「巨大炎でプレヒート」していたのも懐かしい思い出です。

一方のウィンパー型テントは春山の定着山行(ベースキャンプ型山行)でよく使われていたようです。「ようです」というのは、わたしも山岳部時代に1回(最後の1回)しか使った記憶がないからです。世はちょうどドームテントに移り変わらんとする過渡期でしたからね、たぶんかなり遅くまで使っていたのではないかと思いますが‥。だって「両端にそれぞれ1本ポール」の家型テントに比べ、「斜めに2本交差させる*2」というのは明らかに風に強いんです!その一方でポールの本数が2倍=重さも2倍になるわけで、ただでさえ荷物が重くなる冬や春の山行ではやはりきついんですよ(自分は山岳部時代食当だったので大物テントを背負うことはありませんでしたが)。あーそれにしても懐かしいっ!

また別のブースでは「氷河内部を再現した」エリアもありました(右上画像=画面撮影)。さらにとある一角ではかつてこのアイスランドで撮影された「007 美しき獲物たち」の撮影シーンが実際の映画のハイライトシーンとともに公開されています。これがかなり面白い!基本的にスタントマンによる撮影だそうですが(そりゃ当然でしょ)、そういうことを抜きにしてもここまで来たら必見だと思います。

さてこのセンターの受付担当の女性に「今日は休日ですが夕食を取るレストランとかは開いてますか?」と伺いました。「レストラン?それは大丈夫、間違いなく開いてますよ」とのお答えに一安心。というのは、ここHofn(ホプン)はアイスランドでも有数の漁港であり「レストランでは獲れたてのロブスターを堪能できる」という情報を仕入れていたからです!

ではまずは本日のお宿へ‥と、ここで紆余曲折ありましてかなり時間を食ったわけですが(同一経営による宿が2箇所あったので間違えた)、何とか迎えに来てもらって事なきを得ました。

今宵の宿はツインルーム、バストイレ共同で室内にはTVもありませんが必要にして十分です。というか今回の旅行中TVを観たことってほとんどなかったと思います。見てもアイスランド語じゃわからないですしね(笑)。

そのかわり持参のPCでWi-Fi接続は結構していました。天気予報はもちろんのこと、拙サイト掲示板へのリアルタイム書き込みもしていましたし、おしんこどんはネットゲームで自己最高点をたたき出したりして(笑)。ただ、この宿の部屋からは接続状況が非常に悪かったですね。コモンルームではサクサクいくんですが、まぁ無線ですからこれはしょうがないでしょう。

そんなわけでかなーりゆっくりと午後の時を過ごしたあとで、ちょっと早め(18:00前)ですが晩ごはんを食べに行きましょ。

ちなみに港周辺はかなーり「漁港のニオイ」が濃かったです(笑)。で、メインストリート沿いにある右上画像のレストラン‥おお、壁にエビのイラストが貼られていて、ここなら間違いなくロブスター?を満喫できそうです!

ちなみにイラストのエビがロブスターにしては妙に細かったので「これは?ロブスターというよりテナガエビかも?」と思いました。どうやら「アカザエビ」という種類のようで、日本でも獲れるようですが「海老の中では伊勢エビよりも高価」らしい?よぉっし、それではここアイスランドでいただいちゃいましょう!(清水舞台落下!)。



「腹を決めた」Takemaとわくわくおしんこどん(笑)。



と、ここで食べこぼし(汁飛ばし)を防ぐべく聖衣着用(笑)。



ワインで乾杯していると‥おお、ご本尊登場!半身エビの下にもかなりの量が隠れてます。



そして鴨と白身魚のマリネ、うーむ3品全てがおいしいっ!大満足であります!



やっほぉ♪パンも付いていてアイスランドで一番のゼータク夕ごはんです!



ロブスター(アカザエビ)の身はプリプリっ!たちまちのうちに完食、いやぁ旨かったぁ!

あ、この時の食事は「アイスランド滞在中で一番のゼータク夕ごはん」だったこともあり、一食としての料金もアイスランドで一番高かったです(苦笑)。レシートによると(右上画像マウスオン、なお画像内情報をかなり加工しています)、

でも、メインディッシュとしてのアカザエビのみならず、鴨や白身魚のマリネ、さらにはフルボトルのワインまで飲み干したわけですから、「リッチな晩ごはん」としては許容範囲のお値段なのではないでしょうか?というか、アイスランド金融危機前にこの地を旅した先人の方々からすれば、「お前ら何でそんなにいい思いしてるんだよ!」と恨まれるかも知れません。ええ、数年前までは「1kr=1.7円」だったのが、われわれの訪問時は「1kr=0.7円」だったのですから‥。前にも書きましたが、物価上昇を考慮しても「数年前よりははるかに安上がりで旅行できるアイスランド」なのであります。そうですよね、TABIさん!(笑)。

そんなわけでお腹いっぱい夢いっぱいになって宿へと戻りました。結局お昼過ぎ以降雨は途切れることなく降り続きましたが、ネットで見ると翌日の天気予報も‥くうぅ。でも「この国の天気予報は当たらない」と信じて起きてみると確かに当たっていなかったことの多いカナダアルバータ州の予報とは違い、何だか妙に当てて来るじゃないですかアイスランド!



しょうがない、そぼ降る雨の中ゴミ収集車の素晴らしさにカンドーし(日本は道も狭いからねぇ)、



今日もこんな気温なのねと思いつつ朝ごはんを食べ(アワアワはおしんこどんのカプチーノ)、



早くも国内線が飛んでくるのを眺めながら出発前の準備運動と相成ったのでありました(笑)。

さーて、天気は期待できませんが今日は東部フィヨルドエリアを進んでいきますから何かあるといいなぁ。そして雨さえやんでくれればなぁ‥。さてどうなることやら。
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