− アイスランド2010夏(35) Museum見学後お宿へ、そのあとTakema最北の湯めぐりへ −
アークレイリを離れると再びローカルなエリアに突入です(というかごく一部の町以外は全てローカルなんですが)。と、さすがに旅の疲れなのか真っ昼間なのに睡魔襲来!というわけでちょっとした駐車スペースで休憩して寝ようとしたら、何やら看板があるので見に行ったのが運の尽き(笑)。その昔ここで合戦があったのだよという内容の文章を読んでいたらほぼ眠気解消というわけです。ま、お仕事中は眠くならないTakemaではありますが、こういう時(旅行中)はさらに頑張れるのね(笑)。
で、せっかくなのでちょいと寄り道。古いアイスランド様式の、13世紀から続く教会(最初は教会ではなかったようですが)が近くにあるというので行ってみました、ヴィージミーリ(Vidimyri)。ただし正確には復元家屋のようです。
(ちなみに入口の反対側から撮影したものです)。
で、カチャっとドアを開けてみると、そこには管理をなさっている女性が(しかしたったお1人で、読書をするでもなく携帯をいじるでもなくフツーに座っていたのにはちょいとびっくり)。で、見学&施設維持のための料金を請求されたのであります。もちろん快く払うつもりだったのですが‥
財布の中にあったお札といえば見学料に満たない額のアイスランドクローナと、そしてもちろん日本円、さらにはイギリスポンドおよび往路で立ち寄った(帰りも立ち寄る予定の)シンガポールドルのみ。クローナが不足だとするとこの地で一番通用しそうなUKポンド‥え、ダメ?ユーロならいいけれど?というわけで内部の見学はペケとなってしまったので外観画像しかないのであります(笑)。
ちなみにアイスランドは日本をはるかにしのぐカード社会でありまして、数百円の買い物でもクレジットカードが使えます。よってついついその便利さにかまけて現金を引き出していなかったのですが、やはり現金オンリーの世界もないわけではありません。このあとすぐにATMに走ったTakemaなのでありました。
こちらが正面入口です。建物の脇の木は‥ナナカマドでした(右上画像マウスオン)。
さてこのあとは別のミュージアム見学へ。というか、本日の宿泊地であるソイザルクロゥクル(Saudarkrokur)へ向かう途中にある博物館なので「寄らないのも不自然」というべきでしょうか。
周辺は牧場になっていて、Takemaが近づいていくと「何だ何だ」と牛たちもわらわら近寄ってきました。
今度は問題なく支払いが出来て(というかここではカードが使えた)、では見学してみましょう。こちらはもともとの農場だったもののようで、最古の部分は1834年築造とか。冬の寒さ対策で屋根に土を載せているのはもちろん、よく見ると壁の部分は地面から切り出した泥炭を重ね合わせています。壁に空気の層を埋め込んで断熱効果を高めたということなのでしょう。
正面側の壁は確かに木造なのですが、裏に回ってみると‥(右上画像マウスオン)。
母屋は奥に向かってずっとつながっており一番奥が寝室(左:外観、右:内部)。
今あらためてここのパンフレットを読みなおしていたら、この寝室には暖房設備がなかったのだそうな。母屋の他の部屋に比べて一段高いところに作られており、キッチンやその他の部屋の暖房で暖められた空気がこの部屋に自動で流れ込む構造になっていたのだそうです。なるほどねぇ。
このあとは一路、今日の宿のあるソイザルクロゥクルへ。同一経営でホテルとゲストハウスがあり、最初勘違いでホテルの方に行っちゃいましたが、ゲストハウスは町の中心部にあって何かと便利そうです。そんなわけでチェックインは18:00。
清潔で、かなりいい感じのお宿であります。シャワーの湯は‥やっぱり温泉!
ところでこの時点で小雨が降っていたので一瞬「どうしようか‥」と悩んだことがあります。しかしいやちょっと待て、ここソイザルクロゥクルに泊まることにしたのもそもそも此処に行くためだったのだしと思い直し、さっそくワーデンさんに聞いてみることに。それは‥
であります。ここソイザルクロゥクルからさらに北に向かう道路の行き止まりにあるそうなのですが‥。すると行き方などについても詳しく教えてくれました。とにかく道の終点だから迷うことはなく、途中ゲートが閉まっていてもそれは羊が逃げ出さないためのフェンスだから勝手に開け閉めして構わない、終点にある家にお金を払えばいい等々。よーし、では行ってみましょうグレッティスロイグ(Grettislaug)温泉っ!
町の北部から748号線に入ります。全線ダート路ですがまさに一本道で迷うことはなく、普通乗用車でも大丈夫。地図で見ると分岐から片道9kmで‥おお、もしかしてあそこなのでしょうか?(右上画像)。
ちなみに沖に見えている断崖の島はドラングエイ(Drangey)島で、海鳥たちの楽園となっているそうです。もっともかつては「スカガフィヨルズルの人々の台所」と呼ばれ、春の繁殖シーズンには20万羽もの海鳥(&タマゴ)が食用に捕獲された時代もあったようです。パフィンほかの海鳥にとっては災難だったでしょうね。
どうやらこちらの建物が管理棟なのかと思って車を止めると、やはりそうだったようで中から人が出てきました。入浴の可否を告げると問題なくOK、今は人が少ないからすぐ先のゲートを開けて温泉まで車で進んでいいよとのことで、時折小雨がぱらつく天気は相変わらずでしたからありがたい話です。ちなみに利用料は500kr/人。350円ですな(安くてウレシイ)。
温泉には先客さんが1組3人おられましたが、ここには湯船(いや温泉プール)が2つあるので、まずは広いほうに入ってみることにしました。
湯温は場所によって微妙にムラがありますが41.5度くらいです。ん、でも温泉自体はどこから供給されてるんでしょ?うわアチチっ!どこかからの引き湯というわけではなく浴槽底から自噴しています!何というゼータク!
ちなみに海側には巨石の堤防があるため海の展望はありません。石積みの向こうはすぐ海なのに!でもこれがないと海風びゅーびゅーで入れたものではなくなったり、また悪天時に高波で施設に被害が及んだりするからなんでしょうね。これはしょうがないかな(右上画像マウスオンで堤防上からの展望画像に変わります)。
やがて先客さんも小さい方の湯船から上がったのでわれわれもそちらに移動。こちらの方が小さく、またややぬるい感じです。というか、こっちは浴槽内がかなりヌルヌルして滑りやすい!お湯のヌル感だったら大歓迎なのですが、やはり湯の入れ替えを考えない造りだと、掃除をしても限界がありそうです。
こぢんまりとしていて風情はあるんですけれどね。
海は見えないけれど、山の展望だって捨てたものじゃありません。
やがて雨が徐々に強くなってきたのでわれわれも上がることにしましょう(上画像でも雨の波紋が見えてます)。そして着替え終わった頃にはそこそこ本降りに。何とかいいタイミングで入れたことを感謝しつつ、さーてそろそろ戻って‥夕ごはんっ!
そうそう、港沿いには海産物の加工場がありました。この絵から察するにこの地はエビが美味しいのか?宿に戻りいざレストランへ。場所は事前に聞いておいたので問題なし。インフォメーションのそば、真向かいに2軒あるレストランのうちどちらにするかしばし考えますが、もう1つの方はハンバーガーとか書いてあった気もするので、ちゃんと海の幸系メニューのありそうなこちらのお店(右上画像)にしました。
と、店内に入ってびっくり。かなり席数もあり大きなお店なのですが、何だか人であふれかえってます(笑)。待っている人も多数‥と思ったら、この人たちはピザの焼き上がりの順番を待っているTake Awayの方々でした。しかもそれだけでなくお店の車も出たり入ったり、どうやらこれも「このお店が運営する宅配ピザの配達」のようでした。この店ってピザが名物なのか?というかこの日は何かお祭りでもあったのでしょうか?というくらいの大盛況でありました。
とはいえ店内の席もほぼ満席に近い状態で、われわれが通されたのはラッキーにも窓際の2人席。これで満漢全席、いや違った完全満席になったように思われます。さーて何を食べようか?ピザ?いやそれはやめておきましょうよ。そんなわけで「シェフのお任せシーフード」と「クリームペンネ」、そしてせっかくなので?「パフィンの薫製肉」(あのね‥)を注文です。あ、もちろんワインを注文したことはいうまでもありません(笑)。
ワインを飲みながら待っていたらさっそく前菜としてのパフィン薫製が登場。「すまんねぇ」とか言いながら食べてみますが、パフィンくんには悪いけれど‥
まぁ「食べた」という事実だけを既成化した感じです。考えてみれば「食用としての海鳥」ってあまり聞いたことがないですよね。雑食だから総じてそんなに美味ではないのかも知れません。食った上で文句つけてすまんねぇパフィンくん。もう食べることはないだろうから許しておくれ。
で、続いて出てきた「シェフのお任せシーフード」(左上画像)ですが、これがまた海幸全開という感じのシチューでなかなかすごかった!カレー風味だったのがちょっと残念でしたが、十分にタンノーできました。そしてクリームペンネは‥おしんこどんが大絶賛!何でも「これまで食べたペンネの中でも3本の指に入る美味しさ、特にこのクリーミーさは何ともいえないくらい!」というのですからやはり美味しいのでしょう。ちなみにTakemaはペンネ自体をたぶん3回くらいしか食べたことがないので、やはり「3本の指」というわけですね(笑)。
そんなわけで夕食を満喫。まだ雨は降っていますが明日はやんでほしいぞ。だって明日は一気に首都レイキャビクまで「長大ダート」経由で戻るのですから!
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