− アイスランド2010夏(47) なかなか帰ってこなかった「分身」の顛末 −
キミキミ、長旅ご苦労であった!(笑)。(ちなみに箱の下にあるDUCATIの箱の中身が気になる方はこちらをご参照あれ)
最後の最後に長文テキストで申しわけありませんがお許しあれ。ちなみに「分身」とは途中で送った郵便小包のことであります。
さてアイスランド滞在中は滞在費削減も兼ねてテントを持参し4泊したわけです。で、アイスランド出国の前々日である8/6の朝、テントを完全に乾かした上で梱包し、アイスランド北部のレイキャフリーズ(ミーヴァトン湖畔)という町の郵便局からキャンプ絡みの用品を段ボールに入れて国際小包で日本の自宅に送ったわけですね。
その時のことなんですが「スミマセン、これを日本に送りたいのですが」と窓口の女性に申し上げると「ではこれに必要事項を記入願います」と伝票を渡されました(ごく当然の流れです)。それを見ると、なぜかEMSとかSALとかの選択肢がありません。でもアイスランド語ながら伝票に「Flygibref」(あとでグーグル翻訳してみたら「手紙をフライ」)と書かれていたので、船便ではなく航空便利用であることは多分間違いないでしょう。そんなわけで支払いをクレジットカードで終えてことなきを得ました。料金区分はエコノミーで問題ないっしょ。
「よし、これでこのあとのイギリスでは少しコンパクトな荷物で移動できるぞ」と気楽な気分となり、また「帰国は8/13だから、順調にいきすぎるとこの荷物の方が先に日本に着いちゃうなウフフ」というような気分だったわけですが‥
帰国しても荷物は届いていませんでした。ネットで調べてみたら、アイスランドからの航空小包は案外時間がかかり、SALの場合でも2-3週間かかるのだとか。まぁそのうち着くだろうということで、この時点ではのんびり構えておりました。
さてしかし、最初の「?」はカード会社からのハガキで始まりました。ある日届いたハガキには「海外でのキャッシングご利用明細」との記載が。
Takemaの場合銀行カードがシティバンクなので、海外のATMでもキャッシュカードで自分の預金口座からお金を引き出せます。換算レートの問題はさておいても、わざわざクレジットカードでキャッシングをする意味は全くないのです。
しかも、不正利用されたと考えるには利用金額が余りにも少額なのですよ。
悪いことをされたというのならもっと多額に引き落としやがりますよね?(笑)。
ただしこのままにしておくのも気持ちが悪いのでカード会社に電話して日時等を確認してもらうと‥上記ミーヴァトンの郵便局でカード払いした現地通貨額「9245kr」とぴったり照合します(「kr」はアイスランドの通貨単位=クローナの略語)。
まぁそれはともかくとして、あの時Takemaは一切の現金を受け取っていませんが、キャッシング扱いになっているということは、下手をすると「郵便料金が未払いのため現地留め置きになっているという可能性もあるのではないか」という新たな不安が(汗)。「直接引き取りに来て下さい」っていわれたらどうしよう(大汗)。行くか、冬にオーロラ!(そこまで長く保管してくれてないって)。
でもまぁ、おばちゃんのボタンの押し間違いだけであるならばと信じてもうしばらく荷物の到着を待つことに‥。ちなみにカード会社には向こうのミスだという証明をするために連絡を入れ、証拠書類(伝票の控えコピーとかも郵送)を提出した結果、「お客様側の手続きには問題がなかったことを確認しました」との返答を文書で受け取りました。よーし、これでアイスランド当局にはとやかく言わせないぞ(笑)。
しかしキャッシング云々はどうでもいいのです。わたしが願うのはただ1つ、「無事に荷物が届くこと」。このことだけなのです。が‥
8/20、2週間が経ちました。まだ到着しません。
8/27、この日で3週間です。来る気配すらありません。
そして8/31、堪忍袋の緒が切れたというか、あのキャンプ用品一式は本当に届くのか余りにも不安になり、でもアイスランドにメールするのも面倒なので、まずは地元の市川郵便局(本局)に電話しました。もしかして「配達しに行ったが不在のため伝票を入れたはずですが‥」と言われることを期待しつつ(わが家のポストはものすごく風の通りがいい場所に設置されているので、新聞取り出し時等に飛んでいってしまった可能性も排除できませんので)。
電話をかけると、女性の方が丁寧に応対してくださいました。
で、「伝票番号はおわかりですか?どこかに印字されていませんか?」との質問に、伝票をクリアファイルから取り出して読み上げようとした瞬間にビックリ!
送付先の住所は書いてあるんですが、肝心の「Takema本名(受取人氏名)」が書いてないじゃないですかー!!!ついでに送り主のところも名無しのゴンベ!
こ、こちらのミスだ‥これじゃ届かないはずだ‥となるとあのテント一式ほかはもうわが元には戻ってこないのか‥?
そのことを電話口の女性(Hさん)に伝えると、これまたとても丁寧なお答えが。
いやー日本郵政、いや郵便事業株式会社さま、Hさま、ありがとうございます!
しかしこの荷物の話はまだまだ終わらない‥(笑)。
こちらの伝票にある番号を伝えると、「それでは少々お時間をいただきますので折り返しお電話いたします」というわけで電話の前でワクワク待つことしばし、リーン!(古)。
声質および応対の落ち着きから考えて30代半ばだな(邪推)、もしかして独身かな(だったらどうするんだ(笑))。いやそれはともかくとしてホントにこの方ものすごく丁寧っ!それにひきかえ、伝票を取り出すため「そのまま少しお待ち下さい」と言った直後に受話器を床に落としたTakemaは最悪も最悪ですね(大苦笑)。
Hさんのお言葉にすっかり安心し、Takemaなりに丁寧にお礼を言って電話を切りました。荷物も目途が立ったしまずは良かったヨカッタ。
‥
‥
しかしその約10分後、再び電話が鳴りました!
Hさんはさらにお言葉を続けます。
いや、Hさんはじめ日本郵政の皆様に「申し訳ない」とおっしゃっていただく筋合いの話ではありません。今回の対応には感謝こそすれ不満の1つすらありません。
で‥ミーヴァトン郵便局のおばちゃん‥ささっと梱包テープを貸してくれたりして嬉しかったんだけれどさ‥一言、「航空便?船便?」とだけでも聞いてよぉ!しかし、そのことを聞かずにハイハイと伝票に記入してしまった自分もまたダメ男なのであります。自分は商社勤務には絶対向かないタイプだなと再確認(笑)。
あ゛。荷物の中には開封済みのフライドオニオンのパックが(笑)。現地のスーパーで買ったフライドオニオンが思いのほか美味しかったので、「ま、1-2週間なら大丈夫だろ、これ日本でも食べよう」と思ったのが運の尽き、フタ付きのプラケースの中に入っているとはいえ、フタが外圧でパカっと開かない限り‥って、しばしば開くんですよねこういう場合(笑)。さぞかしテントが香ばしくなっているような(大汗)。
とにかくテント一式やエアマットやコッフェルその他の到着は「早くても体育の日以降」というのが確定しました。遅ければ文化の日です(笑)。テントはもう1つあるし、寝袋は送らずに持って帰ってきたので、秋のキャンプで困るのはエアマットだけか‥。 というわけである種の諦観というか観念したというか‥。
しかぁししかし!まだ終わらなかった(大苦笑)。
それにしても伝票にある「Flygibref」(上にも書いたとおりグーグル翻訳してみたら「手紙をフライ」)」って何なのさ、全然航空便じゃないだろが、チッ!と思いつつよく見直してみると‥
嗚呼、字の配列が違ってました(笑)。ミーヴァトンのおばちゃんとTakemaの対決、どうやら払い腰でおばちゃんの優勢勝ちと自己判断した次第です。くっそー負けた(笑)。
しかしまさか、われわれのみならず、荷物までも赤道経由で帰ってくることになるとは(驚)。
そして10月14日、荷物を引き渡した日からちょうど70日間という非常に長い旅路の果てにわが分身たる小包は無事Takema家に到着したのであります!ちょうどチリの鉱山落盤事故から救出までとほぼ同じ期間でありました(比較する意味はないですが何だかね)。
70日をかけて日本までやって来た小包、段ボールの外装は案外型くずれもなくキレイなものでした。航空便の場合結構ベコベコになっていることが多いのでこれはちょっと意外でした。(ただし日本到着時の通関検査で一度開封されたようです)。
中に入れてあったテント他のキャンプセットももちろん問題なし。で、一番の懸念材料であった「口開けしていたフライドオニオンのパック」でしたが、念のためビニール袋に入れてあったという「自分自身も覚えていない用意周到さ」によりニオイも移っていませんでした(笑)。
なお住所氏名欄に名前を書き忘れた件ですが、送り主のサイン欄にあまり崩し字でもない漢字サインをしていたことをこれまた忘れてました(左上画像では住所欄とともにモザイクを入れてますので読めませんが)。日本人なら間違いなく読み取れるサインの字なので、これなら住所と居住者との確認は容易だったかも知れません。よかったよかった。
ちなみに上記Hさんからのお話によると気をつけなければいけないのは「内容物の欄」なのだそうで、そこが未記入である場合たとえ仮に業者側が荷を預かったとしても、船や飛行機にのせることはできないのだそうです。日本から送る場合も同様なのでお気をつけ下さい。ま、この欄については必ずチェックされると思いますが‥(アイスランドの郵便局でも「ここは必ず書いてね」と言われました)。
それにしても右上画像のシールを見て、「DHLが絡んでいるならもう少し早く運んでくれよなー」と思っちゃいました。しかし船が運航ノットを多少上げたところでそれほど日数を短縮できるわけでもないでしょう。
とにかくアイスランドから荷物を送る場合は「船便なのか航空便なのか」を必ず確認することが必要です!‥そんなわけでアイスランド編の最後は教訓で終わっちゃいましたね(笑)。47ページもの長きにわたりお読みいただきありがとうございました。
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