− カナダユーコン準州でオーロラ観賞(14) タキーニ温泉で湯っくり旅の疲れをいやしましょ −



おお、見えてきましたやって来ましたタキーニ温泉!

さて、旅の終わりにはやっぱり温泉なのであります。今回のカナダ訪問で、目的地をここホワイトホースに決めた理由の1つにここタキーニ温泉(Takhini Hot Spring)の存在があったことはいうまでもありません。しかも、いろいろ調べているうちにこんな記載を発見っ!

バンフのアッパースプリングスなど「徹底的に硫黄成分を除去した上でたっぷりの塩素投入、湯の素性?なぁにそれ?」というところまでテッテー的にお湯をいじくってしまうことすらあるここカナダにおいて、かけ流しとはあまりにも立派であります。そんなわけでここには絶対に行きたいなぁと思っていたのです。

しかしそれには大きな問題がありました。行かれるとすれば3/26の月曜日しかなさそうなのですが、公式サイトを見るとこの時期は冬期営業期間ゆえ、

この日の宿はホワイトホース市内のホテル。宿から温泉までは車で約30分だといいます。そんなわけで出発前にはレンタカーの利用も考えたわけですがっ!

というわけで、いったんは予約したレンタカーもキャンセル。結果的には路面の凍結もなくて十分普通に走れたとは思いますが、それはあくまで「いざ行ってみたらたまたまそうだった」だけであり、仮にこの前日にドカ雪でも降っていれば状況はとてつもなく違っていたはずですから、これは今でも「賢明な判断」だったと思っています。

で、次に考えたのがタクシーでしたが、さすがに市内から片道30分を往復したらとてつもない金額となりそうなのですぐに却下(笑)。結局のところ「現地に行けば何らかのアドバイスをもらえるだろう」と考えて放置していたわけです。すると?

出発の数日前になりMt. Lorne B&Bからメールが。何だろうと思って見てみたら、そこには何とも嬉しい情報が!

すぐさま「参加します参加します参加させてくださいお願いでーす」メールを送信したのは言うまでもないことです(笑)。そんなこんなで前ページのWildlife Reserveとセットでこのタキーニ温泉訪問が叶ったというわけなのです。もちろん出発地はB&Bなので何らの追加料金もありませんでしたし帰路は市内のホテルで降ろしてもらえるので、それこそ「ドア to ドア」で湯っくりできちゃうという完璧ツアー。いやっほーい!

しかも、本来の営業時間外でも「ツアーで来たお客は入浴OK」ということらしく、今回の入浴客はわれわれ2組と、別ツアーで到着したと思われる1組だけで何とも余裕で湯ったりできたというわけです。ではではご紹介いたしましょ。

広い駐車場には車がたった数台だけ。営業時間外なのですから当然です。なお駐車場の脇には何やら巨大な氷のオブジェが。最初はアイスクライミング用なのかと思いましたが、それにしては氷柱が細いし、それにどうも「一番上から水を放水して」作られたモノのようにも思えるし‥で、あらためて調べてみたら「当たらずとも遠からじ」で、少なくとも夏期はフリークライミングのウォールとして使われている施設であることが判明。でも冬のこれはいったいナニ?(聞くのを忘れました)。

さてさて、館内に入るとまずは受付。とはいえ入浴料($10.50/p.p.))はツアー料金に含まれていますし、本来は有料?のバスタオルも無料で貸してくれました。また、面白いことにビーサンやクロックスの着用が求められており(脱衣場や温泉プールサイドで使う)、公式サイトでは「裸足でうろうろすることは衛生上の理由から禁止です」と記載されています。もちろん有料でレンタル($1)できますが、これまたツアー客は無料。至れり尽くせりです。

さてそんなわけで脱衣ロッカー室へ。アメリカやカナダの高校の廊下によく見られるロッカー(というかそれそのもの?)が何十も並んでおり、ハイシーズンの混雑が容易に予想されるところです。というか公式ページには「夏期は24時間ごとにお湯を抜き、また消毒を実施しています」とあるのに、冬期はといえば「週に3-4回お湯を抜いています」とあるわけで、冬期は消毒をしないのでしょうか?(これはもしかしたら夏期に大発生する蚊の問題が絡んでいるのかも知れません)。でもそうであるならば、冬こそ「かけ流し湯をタンノーできるチャンス」というわけで、確かに塩素臭は全くしなかったなー。

さて、日本じゃないので水着着用は必須です。海パンに履き替えたあとはプールと同様まずはかけ湯というかシャワーで身体を洗います。最近は日本の温泉でも「湯に入る前に大事なところを洗う」という習慣が抜け落ち始めているようで心配です。でもこのシステムも日本のプールと同様「大事なところは洗えない」んですけれどね。ちなみに赤い紐を引っ張るとてっぺんからお湯が出てきます。



それではいよいよ温泉プールへと行ってみましょう!



たまらなく気持ちいいです、最高です。来た甲斐がありました!ちなみに源泉温度は40度ということですが湯の投入口付近では体感で43度くらいありましたから、加温はしていると思われます。バンフのような硫黄泉ではなくカルシウム-マグネシウム塩化物泉なのだそうです。
 
「タキーニ温泉による成分表示」
Calcium(カルシウム) - 580mg/L

Magnesium(マグネシウム) - 78.2mg/L

Sodium(ナトリウム) - 36.5mg/L

Silica(珪酸) - 19.8mg/L

Potassium(カリウム) - 8.7mg/L

Iron(鉄分) - 9mg/L

ちなみに緑色に見える湯ですが実際は透明。湯底に藻が発生しているというわけではありませんが、一方でプール内にはコンクリートの亀裂も見られたりして、なるほど「日本の温泉のようにきれいな温泉ではありません」という事前情報はこういうことだったのねと何だか納得。でもTakemaとしては「十分にいい湯」だったので桶(OK)。難点は身体を洗う場所がない‥いやこれは水着着用系の温泉では普通ですから(アイスランドでは皆さんシャワーで洗いまくってましたが)。




(右上画像マウスオンで温泉Y字にいそしむおしんこどん画像に変わります)。

さて温泉プールは大きく2つに区分されていまして、源泉注入口@5箇所くらいからプール内に源泉直接投入です(だから源泉味見は普通できません。‥強引にしましたがほぼ無味(笑))。源泉投入側は40-42度くらいの湯温でありまして、、左上画像の奥に見えるプール(最深部は2mあるので注意)は温度がぐんと低くなっています。たぶん一番ぬるいところでは35度もないような(外気温はたぶん+3度くらい?)。

そんなわけで「夏ならば温泉からの上がり口」であろうと思われるその先にはまだしっかり雪の塊が(左上画像)。でも寒くなればすぐに湯に逃げ帰ればいいのでというわけでおしんこどんがGo!=右上画像マウスオン(ちなみにこの日はほぼ無風状態だったのでラッキー)。そのほか温泉プール内でも何やら足を上げておりました(右上画像マウスオン)。

さて源泉投入口のいくつかを見てみると、そこそこの勢いで新鮮湯が投入されていることは湯の流れ感&周辺湯温からもわかります。で、右上画像をよーく見てみると、変色部分に誰かが文字を書いているのが見えます。その是非はともかくとしてこのあたりが源泉による変色を帯びていることは間違いなさそうです。成分総量はそれほど多くはなさそうですが、ここ極北近くのユーコンでかけ流し湯に浸かる気分は格別でありました!

かなりまったりとしていたところで、同行のスイス人カップルさんが「そういえばガイドドライバー氏は何時に出発とは言っていなかったけれどどうします?」と聞いてきたので「そうですね、そろそろ出ましょうか」ということで湯を上がりました。気がつけば1時間弱湯に浸かっていましたっけ。ふぅ。というわけで最後に動画です。
「タキーニ温泉ぐるり動画」

そんなわけで受付に戻ってきました。来たときには気づきませんでしたが、出入口のあたりには「入浴中にしっかり凍りついた髪の毛を誇る画像」が、嬉しそうな表情とともにいくつも貼られていました。この日は3月下旬だしご覧の天候の通り暖かかったんでとにかくラッキー。

いよいよホワイトホースへと戻ります。さすがに18:00を回っていたので太陽もだいぶ西に傾いていますね。このあとスーパーマーケットに寄ってもらい、「パンケーキミックスの粉」を購入した上でホテルへ。いや、B&Bで食べたパンケーキが美味しかったのでその粉を買いたかったわけです。確かにへたなホットケーキよりも美味しかったもんなぁ(画像なしでスミマセン)。

ということでいよいよカナダ最後の夜となりました。近隣にはレストランを見つけられなかったので、夕食はもうホテルでいいや!

しかしこの続きは強引に次ページへと導かれるのであります(笑)。
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