− カナダユーコン準州でオーロラ観賞 (2)訪問に至る経緯&素人系撮影アドバイスほか −

今回の旅行に至るきっかけは全てわたしのヨッパーから始まってしまいました(笑)。時は2011年11月下旬、年末のNZ旅行に向けての情報収集及び宿の手配等については怠りなく完了し、そして野湯についても綿密なる調査を行った上で「うまくすれば今回のNZでは野湯に3つか4つは入れるなうふふ」という湯望に満ちあふれつつ持参用資料を印刷し(結果的には野湯には1つしか入れませんでしたがまぁそれはご愛敬)、それらの作業も一段落しのんびりネットサーフィン(死語)を「芋焼酎ロック片手に(これ重要)」楽しんでいる頃のことでありました(前置き長すぎ)。

昨晩はちょっと飲み過ぎたかなという感じで出勤し(二日酔いというほどではない)、帰ってきてメールソフトを起動してみると、そこにはある種意味不明のメール着信を知らせる新着メールがっ!そこには‥

へ?なにナニ何だって?と思いつつメールの内容を確認してみると、どうやら前夜、ヨッパーモードですっかりいい気持ちになっていた(ついでにヨッパーゆえ気が大きくなっていた)Takemaは成田 − バンクーバーの往復航空券の予約ボタンをポチッとクリックしていたようなのです。全然覚えてないぞ(大笑)。確かにわたしは学生時代から「ある程度の量以上を飲むと記憶をなくす」ヒトではあるのですが‥。
ただし以前もどこかで書きましたが、わたしは飲んで人が変わる(荒れるとか泣き上戸になるとか)の変化はあまりなく、見た目は全くフツーのまま記憶だけが消失するタイプです。その昔「前夜の飲み会の後半は全然覚えてないっ!」と報告したら同席していた後輩が「え、そうなんですか?全然そんなふうには見えませんでした。というか、空いたお皿を一箇所にまとめたりしていたんで『すごいなーマメだなー』って思っていたりしたんですよ」。この習性はたぶん今でも変わっていないと思います(笑)。
そんなわけで前夜のウェブページ閲覧履歴を探ってみると、あまりにもわかりやすく「そこに至る流れ」が解析できました(笑)。それはつまり‥(逆送りしてみますね)。

というような、ヨッパーTakemaにはあまりにも魅惑的な六段論法というか手順のもと航空券予約にまで一気に至っていたというわけなのでありました(バカですねー)。

しかも、エアチケットそのものが格安(成田 − バンクーバー − カナダ国内でもう1区間)だったこともあり「空きが確認でき次第即発券しちゃうもんね、そして一度発券しちゃったらちょっと大変なので覚悟召されよ」というかなり直線番長来るなら来い的なチケットでもあります。ということはキャンセルにはそこそこの費用がかかるみたい?うげげーっ!

もっとも年末のNZ行きにTakemaの資本をどどんと投下する予定だったこともあり、この3月末のカナダ旅行では出来るだけ諸経費を切りつめる必要がありました(余裕資金残量がイエローカードだったので)。しかし、だからといってせっかく行くなら少しでも好条件で見たいもの。というわけで町中のホテルに泊まり夜の一定時間だけ郊外にバスで移動というパターンはやはり避けたい(このパターンだと料金はちょっと安めなんです)、というわけで宿をホテルじゃなくてB&Bレベルにして、そのかわり日中のアクティビティもセットになったパックを探すことにしました。さてお次は「どこで観るか」なのであります。

カナダでオーロラ観賞といえばそれこそまさに横綱レベルの有名観察地が「イエローナイフ」なのであります。しかし何だか「じゃ、イエローナイフに」という素直な流れを肯定したくないのがいつものTakema(みんなが行くところには行きたくないのですよ)。となると「イエローナイフほど有名じゃないけれどオーロラが見られる目立たない穴場」はないものだろうか(笑)。すると‥

オーロラ帯の中央に位置するイエローに比べればやや南側ですが、ここも秘かにそこそこ観られるみたい。ん?近隣には何とタキーニ温泉なんてのもあるぞ!しかも調べてみたらどうもかけ流し的な湯使いみたい?というわけで即座に決定!宿とバンクーバーからの国内線も予約完了、これで「宿から見られるぞオーロラ大作戦!」が確定しました。犬ぞりとスノーモービルのツアーも宿泊料金に含まれていてよしよし(実はそれぞれが結構大変だったのは後述しましょ)。温泉は宿から遠いのでどうするか‥ま、現地に行ってから何とか手配できるでしょということでこれで一安心かな‥いや!

しかしです。そこにはもう1つ、これまでの海外とは大きな違いというか苦難疑問はんにゃはらみた系妖怪ぬりかべが立ちはだかっていたわけです。そもそも、自分の持っているカメラでそのままオーロラが撮影できるのでしょうか?そんなわけでいろいろ調べてみました。するとあたりまえですがいろんなことがわかってきたようなこないような。

まず、どうやらカメラのレンズはF2.8以上の明るさが欲しいということでした(数値が低いほど明るく撮影できるので、この場合の「以上」とは2.8以下の数値を意味します)。このF値についてはカメラレンズの縁に書かれていますのでお確かめ下さい。ちなみにTakemaが普段使っているコンデジ(LUMIX TZ5)のF値は3.3でしたが、これとて「絶対撮れない」わけではないようです(なおどんな場合でもしっかりした三脚は絶対に必要です。しっかりすればするほど重いんだけれどね)。

なお今回は3つ持参したデジカメのうちコンデジ1台(LUMIX TZ5)が途中で天に召され(たぶん過度の使用による寿命的なもの)、別のコンデジ1台(PENTAX Optio W60)がバッテリー充電不能&予備バッテリーどこかに紛失ということにより頼りにならずでありましたが、もう1台の一番高級な(デジタル一眼もどき=レンズは替えられないがF2.8-で24倍ズーム付きのLUMIX FZ100)カメラが最後まで無事でしたので撮影については何とか問題なしでした。

で、続いては肝心のオーロラ撮影なのであります。まずはっきりしているのは「長時間露光の出来ないカメラでの撮影は無理」ということです。たとえばコンデジの場合「夜景モード」を設定できる場合が多いと思いますが、このモードの詳細設定でシャッター開放の時間設定が10秒とか30秒までしかない場合、オーロラ撮影は(明るく活発なオーロラが出ていない限り)ほとんど不可能です。ただし普通レベル以下のオーロラをコンデジで撮影した場合も、後日画像加工ソフトでいじくればオーロラそのものは何とか写りこんでいるとは思いますが。

で、自分の場合は上記FZ100で初日の夜は「オーロラ撮影の金科玉条」に従って設定を「ISO800、30秒露光」で撮影していました。だって「それがベスト」ってネット上に書かれていましたから(笑)。

しかしたまたま同宿の、オーロラ撮影に詳しい日本人ご夫婦からこうアドバイスを受けました。「そんなのはただの基準の1つだから、オーロラの明るさに応じてISOも露光時間も自由に変えていいんですよ、否、変えなきゃいい写真が撮れませんよ」って。なるほどねー(目ウロコ落下)。

そんなわけで、2日目は「ISO1600で60秒露光」に切り替えました。いろいろご意見はあると思いますが、この時のオーロラパワー(弱い)からするとやっぱりこれがベストだったのかなという気がします。これ以上詳しいことはわかりませんのでゴメンナサイ。でもおかげさまで、




(もっと明るいのも撮れましたがまだ出し惜しみしておきます(笑))。

60秒露光なので星も僅かに横に動いたりしてますし、ISO1600で60秒露光+今後紹介する一部のオーロラ画像はPhotoshopでコントラストほかをいじくってますが、たぶん先達の皆さんはお優しい心で笑って許してくださると信じます。というか自分は素人なので多少の調整はお許し下さいというところです(またも正当化)。

静止画でさえも「数十秒ものシャッター開放」でようやく写るほどにオーロラの光は淡くて切ないのです(少なくとも今回はそうでした)。オーロラ大爆発モードの時にはもっともっとすごいのでしょうが、それはそれで詳しい方々にお任せしましょう。

ちなみに、初のオーロラ撮影のためにTakemaが新たに購入したのは「追加の予備バッテリー*2」、ただそれだけでありました(笑)。もともと2つは持っていたのではありますが、とにかくオーロラ撮影の一番の問題はバッテリーの保ちが極端に悪くなるということだったので、もちろんバッタもんではなく純正品をさらに追加購入したわけです。しかしそれが!

結果としては今回、事前にフル充電しておいたバッテリーは屋外撮影でカメラにひと晩装着したままでも容量切れになることがありませんでした!これは何とも驚きの結果だったのですが、今回の旅行は春に近い時期(3月下旬)ゆえ夜間撮影時の気温は日によって-24度から-10度あたりで推移し、真冬のように「極端に寒い」わけではなかったことが大きいのでしょう(体感的にも寒さに慣れてしまうと-15度のテラスにサンダル履きで出てもふふーんという感じでした)。

結局、4つ持参していたFZ100用のバッテリーのうち1つは最初から最後まで使用しないまま終わってしまったというわけです。本当にこれは予想外でしたが、そもそもイエローナイフやアラスカ各地に比べれば暖かいというのがホワイトホースを選んだ理由の一つでしたから、そういう意味では大正解だったのかもしれません。逆に厳冬期のイエローナイフ等々でオーロラ観測に挑もうとする人は、もっと徹底的にカメラ(と自分)の防寒対策が必要になるはずです。その場合拙サイトはお役に立てませんので他のサイトをご覧下さいませ(笑)。

さてそんなこんなで前置きはこの辺までにしておきましょう(というか誰も「前置きが楽しみ」なんて人はいないはずなので)。ではではいよいよ、成田空港からスタートです!
[戻る] [次へ]