- 2015/8 キューバ旅行記(11) グラン・ピエドラ、モロ要塞と訪問し、CUP払いのレストランで夕食 -



この日の最後はカリブ海に臨む要塞。しかしまぁ、とてつもなく暑かったんですこれが(笑)。



サンティアゴ・デ・クーバ市内北側を抜けていざグラン・ピエドラ(Gran Piedra)を目指すわけですが、何やらここにも肖像画やオブジェがありました。さらに進んでいくと(右上画像マウスオン)‥つい先ほどまで雨が降っていたようです。雨が降ると気温が下がるのである意味ありがたいのですが、どうやら「一瞬ざっと降っただけ」のようで気温は下がらず湿度だけが増したような感じでがっくし。

ここサンティアゴ・デ・クーバは北側の山地で風が遮られてしまう関係で「キューバの中でも特に暑い」地域なのだそうです。うーん確かにこの日は暑かった‥。



しばらくは片側2車線の快走路を行きます。なお、都市部の周辺には「Punto de Control」という警察官常駐の車両取り締まり施設があるので注意が必要です。とはいえ日本のレーダー取り締まりのように姑息ではなく、ちゃんと手前に「この先にあるからね」の看板があるので注意していれば大丈夫。

やがて道も片側1車線となり、しばし行くと「グラン・ピエドラこちら」と書かれた案内表示があるのでそれに従って右折します。最初は長閑な山村風景の中を行きますが、



牛もヤギ(左上画像マウスオン)も飛び出しますのでご注意あれ。

そのうちにかなりの傾斜の登りが続く道(道幅も1.5車線くらい)になります。と、右上画像の場所でふと車を止めたTakemaでありました。



というわけで車を止めてその実を確認してみると‥何とマンゴー!このあたり、マンゴーの木がたくさん自生していて、木の持ち主がいるのかいないのかはわかりませんが(共産主義国だし?)、とにかく熟れて落ちた実が道路のあちこちに転がっているのです!この周辺の木々には‥




(右上画像マウスオンで拡大画像に変わります)

もっとも、手の届く範囲に熟した実はほとんどありませんでしたが、捕虫網でもあれば取り放題!いやでもちょっと待て、木の1本1本に持ち主がいないとしても、日本でいう「入会権」みたいなモノが存在している可能性もあるし‥というわけで大収穫大会は自粛したわけです(笑)。

でも帰り道では、先行していたツアーのワンボックスが車を止め、その周辺でツアー客が三々五々マンゴーを食べておりました。入会権など存在しないのか、それとも「これだけあるからちょっとくらいなら大丈夫」ということなのか‥とにかく!



ということにしておきます(笑)。ちなみにこのマンゴーエリアの道路沿いに集落はありません(でも森の中から人の声は聞こえていましたが)。さてここからさらにどんどん標高を上げていきます。



やがて道はガスの中を走るようになり、そしてその切れ目のあたりまで来たところで広い駐車場と建物のある場所に到着しましたのでここで車を駐めます。



標高は、事前の高度補正はしていないので参考記録ですが1080mを表示しています。曇っていてガスが出たり晴れたりということで気温も低くひんやりした感じさえします。うっはぁキューバの軽井沢!(笑)。いやはや気持ちいいではありませんか!

とりあえず周辺を散策です。



道路のすぐ脇にはミカンとおぼしき実がなっていて、鳥もあまり人を恐れずうろうろしています。そしてさらに歩いていくと‥。




(上画像マウスオンで拡大画像に変わります)



実際の距離は10mくらいあったんですが、それでも何とかちゃんと撮れてラッキーでした(コンデジの手持ちですから)。これに気をよくしてさらに進んでいくとコテージ群が並ぶエリアに。なるほど、ここに泊まればキューバで避暑生活が送れそうだなと思いつつ‥

ん?でもわれわれがここグラン・ピエドラを訪問した理由は‥



しかしここにはそんな気配は全然ないわけで、おっかしいなぁと思いつつちょっと戻ったところにあった詰め所のようなところでで聞いてみると「イサベリカならここから5km奥だよ」とのこと。そんなわけで先ほどの駐車場の先に続くダート路を進んでみることにしました。



しかし路面がどんどん荒れてきたので「これで雨が降り出して路面がマディになったら抜け出せなくなること必定」と考えて撤退することに。途中には手作り感たっぷりの「Cafe」もありましたがだーれもおらず情報収集も不可能。あと2kmくらいのものだったのですが、路面が荒れていたのがこのあたりだけだったとしたらちょっと残念だったかも。いや、だからといってこのまま進んでにっちもさっちもにはなりたくなかったので。

このページをタイプしながら調べてみると、日本からのツアーでもこの先にあるコーヒー博物館(Cafetal la Isabelica)まで行く旅程を組まれているものがあり、たぶん左上画像の区間だけクリアすれば大丈夫だったのかなと思います。あの時対向車でもあればなぁ。

しかしこれはまぁやむを得ないとしても、もう1つはあまりにも軽率なミスでありました。われわれが目指してきた「グラン・ピエドラ」を日本語に直すと「大きな石」。実は駐車場に隣接するレストランの脇からその大岩展望台に登る階段があったのです!あらためて撮影画像を見てみたらその階段‥





ちなみにこの上の大岩からは絶景が望めるようです(画像はこちら=tripadviser)。でもこの大岩展望台の存在すら知らなかったので完全に油断していました。慰めとして「この時上に登ったところで、どうせガスっていて何も見えなかったでしょ」という想像的言い訳が成り立ちますが‥。いずれにせよ大失敗!

もちろんこの時はそういう意味での落ち込みはなく「まぁしょうがないよね」的な気持ちのまま山を下っていきます。



たぶん左上画像のあたりもプランテーションの入植地だったんだろうなと思いながら下り続けます。海も見えていますし(右上画像マウスオンで拡大)、うん、下るにつれてずんずん暑くなってきた!

そんなわけで宿まで戻ってきて宿の奥さんと話していると(この時の時間はおよそ17:00ちょっと前)、「モロ要塞から見る夕日はきれいですよ」とのこと。「え、でもたしか見学時間は17:00まででは?」と思いつつも、明日はそう時間的余裕もない‥





宿からは昨日タクシーで通ってきた空港までのバイパスを利用できるので走りはスイスイです(宿が市内中心部から外れた場所なのでいっそう近い)。駐車場に車を駐めて歩いていきます。駐車場の係員氏に聞くと「通常は17:00までだが今日は19:00まで開門中」だとのことで、よしよし来てよかったぞ!

ちなみにキューバの駐車場にはほぼ間違いなく管理人がいて駐車料金を徴収されますので念のため(大体の場合1CUC)。なお街中の宿に駐車場がない場合は近隣に駐めることになりますが、場所によっては2-5CUCのオーバーナイト料金を取られることになります。

すぐに灯台が近づいてきますが、キューバでは灯台が重要軍事施設として位置づけられており、立ち入り禁止になっています。が、この距離から見られれば問題ないですね(左上画像マウスオン)。すぐ近くに空港があることから、時折上空を航空機が通過します。



それにしてももう夕方近いのに‥あっつい!最近整備されたと思われる石畳は綺麗なんですが‥照り返しもあってとにかく暑い!何なんだぁこの日差しの強さはっ!とお天道様に怒りを覚えた頃ようやく要塞に到着。料金を支払った上で入場。後続で社会見学の子どもたちが歩いてきているようだったからちょっと急がねば(苦笑)。



日本にスキーを伝えたレルヒ少佐然とした人形と記念写真を撮った上で要塞内をうろうろしてみます。ちゃんと世界遺産のプレートもあって、さっきのイサベリカも間違いなく別の世界遺産指定エリアをうろうろしていたはずなので、今日の午後だけで世界遺産ダブル訪問です。で、施設内も暑くて日差しが痛くて系だったのですが、階下のある部屋に入った瞬間やっほー!





いやホント、頑固オヤジなら「ワシはもうこの部屋から一歩も動かん!」と宣言しちゃうレベルの暑さで、たぶんこの時間でも35度はあったと思います。だからこの海風、カリブ海からの風は最高だったわけです。このあとテラスに出ましたが、やっぱり狭い窓から圧力を込めて吹きこむ風&石造りの室内とは全然違って「生暖かい風がそこそこ吹いている」という体感でした。で、このあと一段下のテラスに降りていきます。



通路には水甕。おしんこどんはここぞとばかりに足を上げています(笑)。





この要塞はサンティアゴ・デ・クーバに続く湾の入口に位置しています。ハバナにも同名の要塞がありましたが、全然違うパワー満開どどんがどんというか、そもそもこの要塞の位置が高いことから周囲の展望の雄大さが全然違います。高さがあるということは敵を早く見つけられるという圧倒的優位性もあるわけですから、この要塞はかなりの要害だったんだろうなぁ。



ちなみにこの要塞と直近のキューバ革命とは一切関係ありません。この要塞が構築されたのは16-17世紀、基本的に海賊から港や町を守るためだったといいます。ん?さしすせ?



いや笑っている場合じゃないんですが、ついついはるかに有名な「ニセモノ」というかイミテーションの方を思い出しちゃったものですから(笑)。しかしウォルト・ディズニーもその「本物」をモチーフにしたのでしょうし、これだけの堅固な要塞を構築したスペインからしても、この界隈の海賊被害は相当なものだったのでしょうね。



断崖に構築された何段にもわたる要塞、一番上から眺めるとこんな感じです。



ここから、どれだけの砲弾が発射されたことでしょうか。でも要塞には大きな傷跡はありません。



城内にはこんな「砲弾の補給リフト」がありました。人力で上げたのでしょうが相当大変だぞ。



おしんこどんは足上げセルフ撮影に励んでおりました。まぁTakemaは節操の範囲内でね(上がらないともいう)。







というわけで離発着するヒコーキを眺めつつ駐車場へと戻るわけですが、ここまで、あまりにも暑くてへろへろになっていたのでちょっと休憩です。



冷えたコーラは幸せそのもの。もちろんアメリカ資本じゃないですが(笑)。

沿道には左上画像のようなおみやげ屋(兼飲み物販売)や、おみやげ売りの屋台も並んでいるのですが、時間が遅いせいかすでにその多くが閉店していました。屋台の売り子さんからは時折声がかかるのですがしつこさはまったくなくていい感じ。そんなわけで駐車場に戻り、サンティアゴ・デ・クーバ市内へと戻ります。

しかし宿に戻る前にどこかで夕ごはんを食べなくちゃというわけで、GPSマップに記されたレストランマークを頼りに市内をうろうろ。何やら大きなレストランが見えたので、ここならメニューとかもありそうだしということで決定。



しかし、豚さんオブジェの置かれたエントランスで、女性店員から次のように言われてしまいました。もっとも相手はスペイン語だったので「○▲‥、*□‥ペソ・クバーノ‥△■×?」としか聞き取れなかったわけですが(苦笑)。たぶんこういうことだったかと。



げげげっ!人民ペソ(ペソ・クバーノ)は持っているとはいえそんなにたくさんではないし、困ったなぁと思っていたら、別の男性店員が英語で「CUC払いでもOKにします。どうぞ」と言ってくれたので助かったぁ。



Takemaがビールを手にしていますが、車なので絵だけポーズです。頼んだ料理はこれで一人前。われわれにはこれで十分なのでシェアしながら美味しくいただきました。特にポークは味付けも含めて大変美味しく、さすがに入口の豚さんオブジェは伊達じゃない(笑)。

ちょっと高級っぽい住宅街の中にあるレストランゆえ、キューバ人富裕層が利用するレストランなのでしょう。このページを作りながら「tripadvisor」で検索してみましたが1コメントもヒットしませんでした。観光客の利用がほとんどないことがわかります。



お会計は2人で10CUC。缶ビールが2CUCとはお高いですがまぁしょうがない。最後に陽気な店員さんたちとお写真を撮った上でお店をあとにしました(そういえば車に戻ると自称カーウォッチャー氏がやって来て「見ておいてあげたよ」というのでチップをあげましたが=もめたくないので)。

そんなわけですっかり暗くなった頃宿に到着。指示されたガレージに車を入れ、エンジンを切って‥あれ、エンジンを切ってもファンが止まらないってどういうこと?1分くらい経ってようやく止まったのでまぁよしですが、どうもこの車、走行中も結構油温計の表示が高め&不安定なんですよね。このファンといい、フランス車ってもともとこんな感じなのかな?

このことで後日ヤバヤバの状態になってしまうことをまだ知らず、呑気にそんなことを考えていたTakemaでありました。

さ、翌日はいよいよ移動開始。まずは最東端に近い町、バラコアを目指します!

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