- 2015/8 キューバ旅行記(12) しっかり道を間違えながらもグアンタナモ経由でバラコアへ -



車を走らせながら、ふとこれを目にしたときはちょっとびっくらこきました(笑)。



この日も充実の朝ごはん。もちろんこのほかにパンも卵もコーヒーも付きましたし、この旅行で宿泊したカサ・パルティクラルの中では一番お高い宿だったんですが(32CUC/night)、部屋も予定よりは小さくなっちゃったとはいえ全体としては満足のいくお宿でございました。詳しくはこちら



一番使ったのが左上画像のテラス席。一方、室内のこれらの部屋(右上画像マウスオン)は一度も使わなかったなぁ。

で、お会計時に提示された金額を見てちょっとびっくりしましたが、考えてみれば2泊したことはもちろん、夕食も1回(2人分)頼んだし、そこでワインのフルボトルも飲んだし、そもそも朝食は2回分だし、さらにはビール8本とかそのほかに水ボトルもかなり消費したわけで、その1つ1つが事細かに記された明細を見るに‥



というわけで総額120CUCをニコニコ現金払い‥うーん、やっぱりもうちょっとだけ両替しておいたほうがよさそうだというわけでまずはカデカへ。しかし前日にタクシーで寄ってもらったカデカは見つけられず、旧市街の、車も人も入り乱れる細い道沿いのカデカ前に路駐せざるを得ず、結構往生しました(苦笑)。



左上画像がその路駐中の画像ですが(Takemaが両替中に室内待機のおしんこどんが撮影)、実際の体感ではもっと車も人も入り乱れていたと思うのです。ちなみに右上画像はトラックターミナルではなくバスターミナル。トラックを改造したバスが市内中心部と周辺各地とを結んでいるわけです。

まずは途中のグアンタナモまでGPSナビをセットし、ルート設定も完了したところでいよいよバラコアへ向かいます。市街地を抜けたところで、「あれ、この道って昨日グラン・ピエドラに向かった道と同じだよな」と気づきました。しかしまぁこの時は「たぶん途中から北上して東西を結ぶハイウェイと合流するんだろう」と軽く考えていたわけです。この時に設定ルートを画面上で確認していれば‥(苦笑)。



前ページで触れた検問所の「Punto de Control」はこんな感じです(逆方向から撮ったもの)。実はこの直前まで追い越し可能だったので大型トラックを追い越したら、そのすぐ先からセンターラインがイエローに。その境目に何とか間に合ったか?(実はちょっとアウトだったと思う)というそのすぐ先にこのコントロールがありまして、係員(警察)に「ハイ止まってね」と指示を出されました。「あちゃー、止めるくらいだからただではすまないな」と思いつつ、車を止めて車の後部座席から国際免許を出したところで「行ってよし」とのこと。



そう思いつつも、「おとがめなしとはこれ幸い、三十六計この場を至急去るに如かず」というわけでバハハーイ(古)。ちなみに自分が追い越した大型トラックも止められてたな。いったいどういうこと?

このあと「外国人ドライバー相手だと話というか手続きがややこしくなるから、重篤な違反でない限り多少は大目に見るのかなぁ」とおしんこどんと話していましたが結局理由は不明です。そういえばこのあとモーターウェイ上にあった検問でも(これもまたすごい場所での検問ではありますが)、「止まれ」の指示棒で止まらせたのにこちらの顔(東洋人)を見たら「行ってよし」になりましたからね(誓って言いますが、その区間の制限速度=100km/hは完全に守ってました)。

まぁよくわからないまま先を進みます。で、乾燥した土地っぽい田舎を走っていたらいきなりこんなのがすぐ脇に出てきてびっくり!





いやもちろんそんなわけはないわけですが、とりあえず車を止めて周辺の様子をよく見てみると‥





上画像には写っていませんが、あらためて別画像を見たら人間らしき人形の姿もあり‥これはいったい何だったんだ?ハイここで種明かし(左上画像マウスオン)。スペイン語ですが意味はわかりますね。要は「先史時代の村」という感じのテーマパークだったようなのです。

しかし‥「誰が、何のために、この場所にこのテーマパークを?」という疑問は残ります。まず「誰が」というのだけは想像がつくというか、まず間違いなくお役所関係ですよね。それはともかく「何のために」という理由付けは「児童生徒の教育のため」ですか?しかしここまで大規模に&リアルに造り上げる必然性はどこから?(ただし時代考証というか、翼竜と人間(の先祖)とゾウが同時にいたという設定はどうなのか?あ、ナウマンゾウか!)。

そして一番気になるのが「何でこの場所に?」という点です。あとから気付いたことではありますが、このルートはサンティアゴ・デ・クーバとグアンタナモを結ぶメインルートではありません(あーあ、自らこのあとのネタばらししちゃった(苦笑))。ということはこの道を通る車も数少ないわけで、特に「外からお金を落としに来てくれる」はずの外国人観光客はほとんど通りません。

どんな施設でも一度造ればその維持管理にお金がかかります。「子どもたちの教育のため」などというきれいごとだけでは済まないはずですから、国内&国外の観光客誘致は是非とも狙いたいはずなのに‥なぜこの場所?しかも道路端からかなりの全貌が(無料で)見えてしまうこの造りっていったい?(まぁ屋外施設だけじゃないのかもしれませんが)。

そんなわけで、かなり「?」がたくさんついたこの施設ですが、このページをタイプしているうちに、日本にも似たようなムダ施設がたくさんあるように思えてならない気がしてきたので、このあたりでオシマイにします。

このあとはさらに進んでいくわけですが‥この先、事態は急展開します(笑)。





想定からすれば「この道はやがてサンティアゴ・デ・クーバとグアンタナモを結ぶ内陸のモーターウェイ側に出るはず」でありました。しかし内陸どころか海に出ちゃったってどういうこと?つまりはこういうことでした。



あーおバカというか事前の確認を怠りました!ちなみにここから先、湖のあたりで黄色い道路標示は消えていますが一応道路自体はつながっているようです。しかしかなりの長距離、もしかしてダートという可能性も否定できませんし、そもそもこのルートについての事前情報は一切得ていませんでした。日本であればすぐさまスマホで道路情報を検索できますがここはキューバ、道中でネット接続などは望むべくもない‥というわけで。



上画像にもあるとおりまだ傷は浅い距離です。でもやっぱりイタイよなぁ、この日は早めにバラコアに到着してのんびり海にでも行くつもりだったのに‥。

いま考えれば「たぶんダートだって大丈夫だったんじゃないか?」という気がしないでもないのですが、それはあくまで結果論。この時の選択は間違っていなかったと思うことにしましょう。

そんなわけでGPSナビにさらに迷わされながらも上地図のAlto Songoの先から「憧れのモーターウェイ」に乗ったわけなのですが‥

ここで「GPSナビに惑わされ」と書きましたが、あらためて車載動画カメラ(運転中の動画を全て記録)をじっくりチェックしてみたら、ナビが「Turn Left」とちゃんと言っているのに、まさか片側2車線の道路で左折車線がないとは思わず(右折分岐はあった)、「なんだよー、こいつ(ナビアプリ)、直進のことを左折って言ってるし!」と発言しつつ堂々と直進した記録が残っておりました(大苦笑)。要は自分の判断ミスでした‥。



でもさすがに昨日からの運転修行によりだいぶキューバの道にも慣れてきてましたんで、そういう関係についてはまぁ何とか。でもとにかく交通量はすくなーい!グアンタナモに近づくにつれてさらに少なくなった‥というか、



左上画像はモーターウェイ走行中の撮影画像です。もはや「誰もいない」レベル。そのままグアンタナモへ。

ちなみに、このモーターウェイの途中で警官が検問やってまして、いったん止められましたが、こちらの気品溢れる顔立ち東洋系のわれわれの顔を見るやいなや「行ってよし」。上でも書いた話ですが、いったい何を取り締まってるんだろう?



グアンタナモ市内の団地群。こういう遊び心が日本にもほしい気がする‥。



馬車と自転車のタクシーはこの国ではこの国では本当に「庶民の足」です。ハバナやサンティアゴ・デ・クーバの中心部を除けば、ごく普通に走っています。馬車の場合、時には自動車の四輪仕様のものもあり、転がり抵抗がきつければ馬もたまったもんじゃないなとしみじみ。

いっぽうで、右上画像のように自動車用のスピードカメラだってないわけではありません。ただし変にねじくれた日本のスピード取り締まりのやり方とは一線を画しており、ちゃんと例の「Punto de Control」と併設されていることがほとんどだと思われます。「Punto‥」の青看板を見逃さないように(右上画像マウスオン)。



しばし走っていくと(路面状況は全く問題ありません)両サイドがバナナ畑となり、直売所もちらほら(小屋掛けがあるわけではなく、あくまで路肩に椅子を出して売っているレベル)。いくつか通過したところで、売り子さんが手に持って「ほーらどうだい?」と見せつけたバナナに目がいきました。



というわけで急遽Uターンすることに。なかなか立派なバナナで、全部で15房付いておりました。ご家族+親族の方なのかな、皆さん仲がいいような感じで、もちろん英語は通じるわけもないのですが何だか和気藹々といった感じでした。言葉は通じなくてもお互い笑いあったりできるんですよね。



(両上画像ともマウスオンで別画像に変わります。あまり変わり映えしませんが)。

「これも食べてごらんよ」といただいたグァバも美味しかったし、バナナ15房で2CUCというのは現地の相場からすると高いのか安いのかわかりませんが(たぶん前者)、でもそれでもいいのです。ただし細かな紙幣がなくコインをかき集めて結局1.8CUCしか支払えなかったわけですが(苦笑)。

なお、このあと女の子にアニメキャラクター系の絵(ややヲタ系)が描かれたビニール袋とボールペン、そしてお母さんに日本の某大学のロゴの入ったトートバッグをプレゼント。あとから考えたら三色ボールペンも持ってたんだよなぁあれにすればよかったなとも思いましたが後の祭り。まぁしゃーないか。ちなみに全て大学絡みのアイテムでして、イベントその他でたまっちゃったモノを日本から持参したわけです(笑)。

ということでお別れを告げてさらに先に進みます。すると‥





さっきはそれどころじゃありませんでしたが(笑)、ここで海沿いに出たことは間違いなく想定通りなのでよしよしです。眼下に広がるカリブの青い海‥となれば「とりあえず足湯」くらいはいきたいじゃないですか!(用語的にオカシイのは承知の助です)。

というわけで車を止めて「利用者はおそらく地元民だけ」と思われるビーチへと踏み分け道(笑)を降りていきます。



ビーチ界隈にいたのはほんの数名で、ビーチバレーのコートも無人です。これには理由がありまして、地元の人たちが海に入るのは夕方から夜にかけてがメインなのだそうで、クソ暑い昼間に入るのはほとんどが観光客ばかりのようなのです。このことはこの旅行の最後の方で訪れたバラデロでよくわかりました。観光客(というかわれわれ)が「さーてそろそろ」という頃に、おもむろに地元の家族連れがくつろぎセット持参でやって来ていましたもんね。



そんなわけでここは「初カリブの湯」(湯じゃないけれど)に足を浸けました。岸から近い場所ので生温かく、まぁ「塩化物泉に足を浸けた」といってもあながち間違いじゃないでしょう(笑)。ちなみにしばらくあとのページではちゃんと「キューバの温泉」に浸かりますので念のため(笑)。それにしても、Takemaがだいぶ日焼けしてきてますねー、キューバ到着後ここまで数日間、日焼け止めも塗らず無防備に太陽の下でうろうろしているとこうなります(笑)。旅の途中からおしんこどんの日焼け止めを借りましたが。

しっかりと海に入っていたのは昼間っから愛を語りあっていたに違いないお2人のみ。というわけで足湯ならぬ足海をタンノーし足を清めたあとは(実はメッシュサンダルが汗を吸ってちょっと臭くなってきていたので「洗った」ともいう)、再びバラコアを目指してアクセルを踏みます!(笑)。



しばらく進むと、道路沿いの崖部分が鍾乳洞チックになりつつある場所を発見してストップ。これって鍾乳石ですよね?このあたりの地質はカルシウム分を多く含んでいるということなのでしょうか。キューバの本島西部に位置するビニャーレスには本格的な鍾乳洞もあるということですし、島自体が火山由来で形成されたわけでもなさそうですから褶曲&サンゴ絡みなのかな?

でもこんな屋外で鍾乳石が伸びるというのもすごい‥あ、逆にカルシウム分を含んだ水が高気温によりソッコー蒸発するから生成はかえって早いのか?この辺のところはテッテー的に専門外なのでよくわかりません(苦笑)。



この先の道は海岸沿いをへつるように進むのではなく(「へつる」=水面の上部を巻くようにして進むこと=山用語なんだ、自分は中1からずっと使っていたので今調べて初めて知りました)、500mの山越えで一気に越えていきます。したがって一気に山道となりミニいろは坂状態です。

ただ整備は万全で、おそらく隘路であっただろう道路は、左上画像のように谷側にせり出す形でコンクリート路面が庇を延ばす形で広げられています(下部を確認したわけではありませんが間違いないでしょう)。これはかなりお金がかかっただろうに。

で、峠の頂上部をそのまま通過し下り道へ。すると、道路端に右上画像のような山水の汲み場が出てきましたのですぐさま停車。様子を見てみます。



何と、樋の部分は日本と同じように「竹を縦割りにして節を抜いたもの」でした。水は‥生ぬるいということは湧水ではなく流水の引き水なのでしょうか。この上部に人の営みや家畜の放牧場があるとは思えませんでしたが念のため飲むのはやめておきました(口に含んで味覚による成分確認はしましたが、ただの水でした(笑))。

ちなみに水場のすぐ脇にはロープでフィックスされた子豚が。水には困らないでしょうが、地面をほじくってもたいした食べ物は出てきそうにないなぁ。まあ一時的な管理だとは思うのですが、夜の闇に紛れて不心得者に盗まれないかというほうが心配です。



さて「ここからバラコアだよぉ!」のオブジェ(左上画像)を通り過ぎ、市街地の入口まであと10kmくらいという地点で、珍走団(旧名=暴走族)の一行に行く手を阻まれました!クラクションをパーパーポーポーと鳴らし、基本2人乗りで道路幅一杯に低速走行となれば、これは間違いなく珍走団なのですが‥



こ、これは?おしんこどんと話しながら出した結論は「これから結婚する新婦を送る一団なのだろう」というものでした。たぶん間違いないだろうと思うんだけれどなぁ(ビデオを撮っている人もいたし)。というわけで手持ちカメラによる動画をご覧下さい。





翌日の準備ということでGSでガソリンを満タン給油して(VISAとかMasterとかのマークがあったので「カードは使えますか?」と聞いてみたら「使えない。システムがダウンしてるんだ」ということでした。たぶん「日常的に」ということなんでしょう)、市街地に入ってからあらためてセットした宿の場所へ。「へ?このあたりってこと?」と思ったらまさに宿の目の前でした。やるじゃんGPSナビ(笑)。

というわけで、最後にこの1日のダイジェスト動画をご覧いただいた上で夕ごはんへ方面へとむかいましょう。ただしダイジェストといえど長いので念のため(11分弱あります。でもキューバの道路事情ほかを見ていただくにはいいかも)。



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