- 2015/8 キューバ旅行記(13) しばし宿で寛いだあとバラコア徒歩観光付きの夕食レストランへ -



トマーテ(Tomate)売りの屋台には続々と女性陣が集合(笑)。

さてお宿に無事到着。本当ならもっと早く到着する予定で、郊外のビーチでひと泳ぎなんてプランもあったわけですが、もう夕方近くになっていたこともあり夕食時間まで宿でのんびりすることにしました。



部屋は赤を基調とした感じで、ちょっと派手っぽいですが清掃も行き届いており問題なし。もちろんエアコンもあるし冷蔵庫もありました。トイレ・シャワーは共同ですが他のお客さんとかち合ったことはなし(宿は3部屋)。シャワーは「永遠に水しか出ない」感じでしたが、そもそもが「あっつい」この時期ですから、全然問題なしというかかえって気持ちいいくらいでした。これで2人1泊20CUCは明らかに安いぞ(昨日までの宿は32CUCでした)。なお到着後荷物を出し入れしたらウェルカムドリンクを持ってきてくれました(右上画像マウスオン)。マンゴージュース、濃厚で美味しい♪ちなみにこちらの宿の紹介についてはこちら

右上画像はコモンルームですが(TVがあります)、結局この部屋のソファーに座ることはありませんでした。だって‥



このやや狭い階段を登っていくと‥そこは、



屋上リゾート!ちゃんと屋根掛けもあり風を感じながらゆったりできます。



屋上からはこんなありきたりな、しかしほのぼのするバラコア市街が眺められます。

お宿のお母さんの英語はちょっとあやしかったですがまぁ何とか(そんなふうに言えるほどこちらのレベルも高くないです)。夕食にお勧めのレストランを尋ねたら、「わたしのアミーゴのシーフードレストランはどう?」とおっしゃるので、もちろんそのアイデアに1も2もなく乗っかりました!別に安くなるわけじゃないでしょうが、地域(というか個人の)コミュニティ交流のお役に立てるのであるならば、そして海沿いのシーフードレストランならなおさらです!(後者が本音ですが)。

「18:30に迎えが来る」ということなので、しばし屋上で休憩。それにしてもどのカサ・パルティクラルにも必ずあるのが安楽椅子系でありまして(あの、前後に揺れる椅子ね)、あの椅子はキューバ国民の健康で文化的な生活に不可欠な存在なのでしょうか?(笑)。



左上画像はブランコですが、この写真を撮っているすぐ脇にもちゃんと安楽椅子が(さらに上方の屋上画像に写っています)。

やがて奥の方から「トマーテぇ!」と声を上げながらのトマト行商ワゴンがやってきました。宿のすぐ下が定点販売ポイントになっているのかそこでお客さんを待っていると、やがて三々五々、これまた勝手知ったる女性陣が集まってくるという構図、何だかいいですねぇ。あ、バナナも売っているようですが誰も買っていませんでした。

そういえばわれわれが買ったバナナはもうちょっと熟しておりまして(右上画像マウスオン)、まだ若いがあとちょっとで食べ頃という感じでした。いやぁ、このバナナが翌日以降のわれわれのお食事救世主となってくれるとは!(笑)。動き出したワゴンに「しまったもっと前から動画を撮っておくんだった!」と後悔しつつあわてて撮影した動画&18:00の教会の鐘の音動画をご覧下さい。




ちなみにトマト売りのお兄さんの掛け声はおしんこどんの脳中枢にかなりの刺激を与えたらしく、彼女はこの翌日に車で移動中にも突如として「トマーテぇ!」と口にするほどであったことをこっそり付け加えます(笑)。

さて18:30になりお迎え‥あれ、車でということだったような気もしましたがアミーゴご本人のお父さんだけ。なるほど歩いていこうというわけですね(実は息子さんの車が間に合わなかったみたい)。でも結果として「ガイド付きのバラコア散策」となりましたので結果オーライです(というかとってもありがたかった。道の配置もわかったし=バラコア市街は一方通行も多く車だと走路が結構わかりにくいのです。歩いておけば土地勘もできますし)。



板壁に打ち付けられた通りの表示が演歌ふうで‥すごくイイ!でも海沿いの町とはいえここはキューバなのです。



続いては先ほど鐘を鳴らしていたアスンシオン聖堂へ。おしんこどんの前を歩いているのは、宿の奥さんのアミーゴであるお父さん。あとで察したことですが、この方が始めたと思われるレストランを今は息子さんが経営を引き継ぎ、さらに事業拡大に動いているという感じ。お父さん、今は現場から離れてちょっと隠居という感じなのかな?この教会についてもご丁寧にいろいろと説明してくださいます(英語OK)。ただなぁ、その日のうちにメモっておかなかったので多くを忘れてしまったのが残念。



正面にはもちろんキリスト像が祀られているのですが、脇のある一角には別の像が(左上画像マウスオン)。小さいけれどこれはもしかして?と思って聞いてみたところ、やはり「コブレの聖母像」なのだそうです。「コブレの聖堂、訪問してきましたよ」と申し上げるとちょっと嬉しそうな笑みを返してくれました。

ところで、唯一絶対神を前提とする宗教であっても、そこに地域信仰との融合があるという意味では、純粋な絶対神信仰というのはこの世界に存在しないのではないかというのが自分の主観的なとらえ方です。「八百万の神々」を前提とする日本において興った「神仏習合」の発想などはその最たる例ですが、キリスト教でもイスラム教でも、たとえば宗派閥が違えば戒律の何を重視するかが違うという点でそこにあらせられる絶対神はある意味で「同名ながら別の神様」なのではないかと考えます。

そうでなければ同じ神をあがめる信仰者同士の争いなど起こるはずもないですし、だからこそ宗教的対立の解決は難しいのでしょう。ましてや別々の唯一絶対神信仰者同士は‥日本だって「仏教」の中で他宗派攻撃や弾圧はあった(&ing)わけですから。



定番的に話がそれましたがこのアスンシオン聖堂の北側は広場として整備されており、夕刻のこの時間には多くの方々がくつろいでおられました。ほのぼの系でいい感じ。また道路もごく最近整備されたらしくとことん綺麗なレンガ敷き、さらには街路樹の代わりに木の鉢が置かれていてものすごい整備感(驚)。ただし横道まではまだ手が回っていないようですが(苦笑)。

さてここからは北端を目指すのではなく左(西)に曲がるのですが、





あ、上画像は教会に行く前のスナップです。しかし海沿いに待機する馬車、そのすぐ手前の野良犬くん(狩られないで命を全うしてほしい)、その手前のビシタクシー、そしてなぜかたまたま何かに気を取られてふり返ったお姉さんの横顔。たまたま撮った画像ながらバラコア現地の雰囲気が濃縮されています。ただ‥水平線がかしいでるのが全てをぶちこわしてますね(大苦笑)。まぁ歩きながら撮ったものなのでしょうがないか。



人の多い中心部を通り過ぎ、少しの方に向かっていくと(ただし実はこの道が西部モア方面に続くメインストリートです)、おとうさんが「こっちこっち」といきなり指示。え、ストリート沿いじゃなくてこんな裏道の先にレストランが?と思ったらそこは‥





ちなみに右上画像の奥に見えている、あまりにも特徴的な台形の山は「エル・ユンケ(El Yunque)」、569mの標高がありガイドを雇って登ることもできるそうです。しかしこの夕刻タイムでも「自分たちだって海に入って涼みたいぞ」という気温&気候の中、真っ昼間に登りたくはないなぁ(何たってあの傾斜角だし)。

キューバも1月あたりはかなり涼しくなるそうなので(何年に1回だか、北隣のフロリダで雪とかもありますよね)、その時期にこの山、そして世界遺産にも登録されているアレハンドロ・デ・フンボルト国立公園とかを訪れるのもいいかも(そのかわり花は期待できませんが)。

再び道路に戻り少し歩いたところで、おとうさんいわく「はい、ここの通路に入ります」。



「え、こんな細い通路&さらに狭い階段を?」と思いつつ登った先には広いフロアが(笑)。カサ・パルティクラルにもいえることですが、狭い階段や通路の先に思いきり広いスペースがあったりするので油断できません(笑)。日本でいえば京都の長屋をイメージしてもらえばあたらずとも遠からずかと。ただしキューバの場合は立体的に広くなっています。

で、ここからは息子さん(もちろん英語タンノー)にバトンタッチ。「今日は団体さんが来るはずだったんです。でも到着が遅れたこともあって完全キャンセルになっちゃいました。でもホテルと折衝した結果キャンセル料金を補填できたのでよかったんですけれど」とのことですが、そういうときのホテルまたはツアー会社ってたぶん相当強気に出ますよね。それなのにちゃんとキャンセル料を確保できたとは‥

もしかしてこちらのレストランのお父さん、ここバラコアの「地元有力者」なのかな?(いや逆に、ここまで来るまでのあいだ「とっても物腰の柔らかい方だなぁ」と思っていたのですが)。まぁそんなことはどうでもいいことです。



で、息子さんがおっしゃるには「今レストランを増設&リニューアル中なんです。ご覧になりますか?」と。そりゃ拝見しないはずはない&‥



このあといわゆる「工事現場」へ。現在1Fで調理して2Fに運んでいるものを「同一階調理」にすると同時に、こちらも屋上階(オープンフロア)を造っちゃおうという感じの工事です。屋上に上がらせてもらうと‥





2Fからは見えなかった山も海も、ここからならしっかり一望!そして当然のことながら開放感が全然違いますし、細かなことをいえば虫も少ないだろうなと。

おそらくはこのフロアにもテーブル席がセットされることになるのでしょう(上画像は一番端の狭い部分だけを撮影しています)。そうなると、いやはや何ともリゾートチックに‥。

階下に戻り、料理を注文です。息子さんによるとこの日の料理メインコースはシュリンプ、ロブスター、カジキともう1種の魚の4種だそうでそれぞれ16CUC。ではお勧めは?と聞いてみると‥




というわけで今回はシェアではなくちゃんと?2人前を注文しました(笑)。で、お飲み物は‥うーん、ビールじゃ何だかねぇというわけで、フローズンダイキリとパイナップルベースの何とかというカクテルを注文。



ドリンクだけは同じ階のカウンターで作るので見学。団体客キャンセルのおかげでほかのお客さんもおらず、しっかり見学&撮影することができました(左上画像マウスオン)。ちなみにちょっと陰になっていますが右側の人が息子さん=レストランマネージャーです。



やがてスープにサラダ、そしてサツマイモチップスに(中央画像マウスオン)続いてメインディッシュの4点盛りが出てきました(このほかにごはんも出てきた)。

メインディッシュはやや塩気が濃いようにも思いましたがおいしく完食(サラダとライスだけちょっと残した)。でもやっぱり普通の1人前だと自分にはきついわ。せめて1人分はコースじゃなくて単品にすればよかった‥。

このコース料理2人前で36CUC。明朗会計だし(ちゃんとレシートあり)従業員さんも気さくだし、道案内をしてくれたお父さんも食事後のタイミングでわざわざやって来てくれて「どうでしたか?食事を楽しんでもらえましたか?」とお声がけをして下さる‥いやぁやっぱり「アミーゴのレストラン」に来てよかった!

で、お会計を済ませて帰ることに。暗いとはいえ帰り道はわかるし家々の明かりを目安にすれば大丈夫と思っていたのですが‥え、そうなんですかいいんですか?というわけで‥





で、この車が例の東側製造のLADAだったのですが、いろいろとカスタマイズしているようでちょっとびっくり。日本だったらそんなお店も部品もあちこちにあるでしょうが、キューバではそうもいかない‥いや、50年以上前の車を内蔵部品&外装ともに何とかしちゃうものすごいバックヤードがあるわけですから、ある意味はるかに日本を凌駕しているのかも知れません。

いずれにせよ、楽々とお送りいただいて助かりました。それも間違いなく「アミーゴネットワークの賜物」、お宿の奥さんの顔も立てられたしよかったかな?

明日はグランマ地域まで長距離の移動です。しかもここバラコアからモアまではひどい道らしい(70km位の距離なのに3時間かかったとか)と、イバンさん@ハバナの宿でから聞いていましたから。ただ上記レストランのマネージャーに同じ質問をしたら「2-2.5時間をみておいて下さい」ということでした(「F1ドライバーなら1時間で走っちゃうのかもね」と冗談発言あり。でも正しくはF1じゃなくてラリーカーのドライバーかなと)。

そんなわけでお腹いっぱいということもあり早めに就寝しました。翌朝の朝ごはんは7:30でお願いシマリスです(唐突なオヤジギャグを以てこのページ終了です)。

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