- 2015/8 キューバ旅行記(22) 今回唯一の温泉訪問、「硫黄臭香る湯」を宿泊でタンノー! -

Cuba Hotel Elguea

そんなわけで到着しましたホテルエルゲア(上画像マウスオンで拡大)。何だかひと昔前の高速道路SAの表示みたい。

ページタイトルにも書きましたが、そうなんです、ここはキューバでも数少ない「温泉リゾート」なのです!(ただし実態としては外国人観光客狙いではなくキューバ国民向け)。なおこのページに出ている画像は必ずしもタイムライン順ではありませんので念のため。

今回のキューバ旅行行程を立案するにあたりまず探したのは当然温泉の有無でして、その結果日本語サイトでも数件のページがヒットしました。ただ、そちらはいわゆる温泉療養メインゆえわれわれのようなイチゲンの外国人旅行者には敷居が高いようにも思えましたし、休業中という情報もあったような(確かシエンフエゴスだったかな?)。

で、英語サイトにまで検索の幅を広げて検索していったところ行き当たったのがこちらのエルゲア温泉だったというわけです。どんな温泉なのかは後述するとして、まずはチェックイン‥と思いきや、到着がちょっと早すぎて(15:00)しばしロビーにて待つことに。でもエアコンが効いているので問題ないしソファーもたくさんあるし。準備ができたということで(15:30)部屋に案内されました。本来のチェックイン時間(16:00)よりも前に通してもらえたのでありがたかったです。



何と「部屋のすぐそば(隣)」には24h営業(らしい)バーカウンターが!(嬉)。ここはあくまで売り場で、奥の方に広いテーブルスペースが用意されていたのでさしてうるさくはなかったですし、冷えたビールを至近距離でいつでも買えるというこの安心感たるやっ!(笑)。

しかしこの日も暑い!前日ほどではなかったですが、日陰でさえやっぱりこれくらいの気温でありました(右上画像マウスオン)。



ホテル自体は二階建ての大規模施設で、部屋も広いです。エアコンはもちろんのこと(あの一体型のうるさいヤツでしたが)、中型冷蔵庫もあるし(支える脚がなくなったところにはなぜか潰した缶があてがわれていましたが)、TVはブラウン管でしたがちゃんと映ったし、



シャワー&トイレの部屋もとてつもなく広くてびっくり。洗面台の水栓は冷温それぞれの蛇口が設置されています。ただし警告表示もありますが(右上画像マウスオン)。



ええっと結論から申しますと、間違いなくこちらの温水は水道沸かし湯です。ちなみにこちらのホテルには大規模なプールもあるわけですが、そちらも含めておそらく温泉は利用していないと思われます。

チェックイン時に「併設の温泉に入りたいんだけれど‥」とリクエストしてみたところ、完全別料金で「入浴」が可能だとのこと。10CUC/人(当時のレートで1200-1300円)は高いのですが‥


(その積極性の割には「博物館のカメラ持ち込み料金をケチったりしている」わけですが(苦笑))。



というわけでいざ「Banos(Estacion)=T(h)ermales=温泉」へと向かいましょう。長い渡り廊下を歩いていき‥



温泉施設に到着です。湯上がり休憩用の椅子もちゃんとあるし料金も明示されていて安心。ちなみに温泉、マッド系のほかにマッサージもあるようです。やってもらえばよかったかな?

さて、目指す温泉は屋外プールになっているようです。すでに水着に着替えてここまで来ているので(プールもあるリゾートホテルなので皆さん水着で歩いてます)、そのままいざ!





とりあえず「溜め湯」状態で新湯の投入は見られませんでしたがまずは「検温度チアー」。う゛。結構熱めです。43度くらいだったんじゃないかな?(温度計を忘れたので生体科学的=手湯による計測ですが)。しかし、ここでいきなり「入浴」するわけではありません。われわれは「マッドサービス」をリクエストしましたので、まずは温泉泥を塗ってもらうことに。



温泉成分をたっぷり含んだ泥を、係の女性がTakemaに塗りたくっていきます。ちなみに説明書きには「エジプト方式」と書かれていましたが、どこがエジプト式なんだろう?そんなわけでこんなことに(右上画像マウスオン)。



続いておしんこどんも塗りたくられていきます。しっかり全身が黒くなってきましたが、いやいやまだまだ、肝心な部分がマッサラです!



そう、それは顔!というわけでこちらもかなりテッテー的に「黒い人」になっていきます。そんなわけで‥





泥が乾くまでの時間はプールサイドにてうろうろと(まだ温泉プールには浸かってません)。でも約20分と少しでさしものマッドもほぼ乾いてきました。と、ここで係員の女性がわれわれに声をかけてきます。スペイン語なので全然わかりませんが、案内されるがままに室内のある部屋へ。そこはとてつもない部屋でありました!




(両上画像ともマウスオンで別画像に変わります)





その仕組みはとってもシンプル、赤いコックを捻ると塩ビ管の先からドバァーっと湯が出るだけのことですが、シャワー形式でなくこのようにズドドと一気に洗い流す方式はかーなーり楽しかった!ちなみに源泉はかなり塩分が濃く、でも室内にはかなりヨロシキ硫黄臭がむわむわと。成分は不明ですが強食塩泉であることは間違いありません。味覚的にもそうですが、このあとある物理的行為にてそれが証明されることになります(もったいつけるなって)。

そしてこのあとはいよいよ本業の(違う)「入浴行動」へと進みます!(ヤッホー)。



入浴後に浮いてみましたが、左上画像でTakemaが頭を浮かせているのがわかると思います。人間の頭部は体重の約1割の重量らしいので自分の場合約6.7kg。その全てではないにしろ一部を浮かせ、ついでに腕の先や足先を水面上に出しているにもかかわらず‥



恥ずかしながらTakemaは泳ぎが下手くそです。ゆえにたぶん水道水利用のプールであれば上画像のようなリラックスした姿勢などは取れるはずもありません。ここの温泉はそれだけの高濃度成分を含有しているのです。

そしてそれだけでなく、溜め湯状態にもかかわらずプール周辺にはしっかりと硫化水素由来の「あの香り」が漂っています。成分総計等の細かな数値はわかりませんが、日本風にいえば「含臭素、ナトリウム-塩化物泉(硫化水素型)」といった感じかもしれません。

These are hyper-mineralized waters containing chlorine, sodium, bromine and trace amounts of radon and sulfides. Average water temperatures are 45 degrees Celsius with an excellent year-round flow of 25 liters per second. The Elguea Thermal Baths Center is considered one of the largest in Latin America.
(Hotel Islazul Elguea紹介ページより引用)

もちろん源泉は完全に濁りを除去した上でこのプールに流し込んでいるはずですが‥





そして水着不要の個室入浴部屋もしつらえてもらえればサイコーなんですけれどね。いや、療養の方などには喜ばれると思いますしね。考えてもらえないかなぁ‥(夢)。

このあとは「プール5分、休憩10分」というサイクルでゆっくりするようにとのお達しをいただきました。「休憩10分」の間には、ホテルのバーカウンターで買ってきた缶ビールをぐびぐびやっていたことはいうまでもありません(もう最高!)。

日陰の椅子に腰掛けて寛いでいたら、青い服を着た係員の男性がやってきたのでしばし雑談。こちらの源泉の温度は?と聞くと、「うーん、いろいろあるから『何度です』とははっきり言えませんね」とのこと。なるほど、湯温の異なる複数の源泉をブレンド(&温度調整)して使用しているようです。上記英文の説明には「45度の源泉が毎秒25L湧出している」とありますが、真実はそういうことのようです。なぜならこの男性、この施設で働き始めて15年(25年とおっしゃっていたような気もする)だというのですからいわば湯守さんであり、その方のお話に間違いはないはずです!

また、どうやら正式な源泉分析表はないようです。そもそも温泉法にあたるような法律もないのじゃないかなと。ちなみに書き忘れていましたが湯味は「強烈な塩味&軽い苦味」、湯香はまごう事なき硫黄臭です。詳しい人ならもっと微妙な部分まで味わいかぎ分けちゃうと思うのですが、自分はこれくらいでいいや。

なおかの男性、「明日の正式なオープン時間は8:30ですが、わたしは7:00には出勤して営業開始の準備を始めています。どうぞ8:00に来て下さい」と、嬉しいことをおっしゃって下さるではないですか!これぞ合法フライング入浴ってぇもんです!(笑)。というか、この日は溜め湯でしたが明日は新鮮な一番湯がいただけるはず!

必ずや8:00におじゃますることを約し、はなはだ爽快な気分で施設をあとにしたわれわれでありました。いやぁ、来てよかったわここ!



エアコンの効いた部屋でくつろぎ、シャワールームで洗濯もした上で(もうほとんど着替えが残っていなかった)しばし寛ぎます。ベランダで一服‥そのずっと離れたあたりには大きなプールがあって、この日宿泊の方々はそちらでリゾートライフを満喫しているようです。われわれは近づきもしませんでしたが(笑)。

さてこのあとは夕食なのですが、この続きは次ページにて。

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