(あまり意味はありませんが上ロゴマウスオンで英語表記に変わります)

− 2013 カムチャッカ旅行記その11 アバチャ山麓&ラクダ山ミニハイクは楽しい!



ここは日本人ツアー客にも人気ということですが真っ昼間ゆえ人の気配なし。カムチャッ犬がうろうろしているばかり(笑)。

そんなわけでアバチャ山BCに到着です(ただし背景の山はコリャークスキー山(3456m)なのでお間違えなく)。このBCの標高は約800m、コリャークスキー山はもちろんのこと、アバチャ山(2741m)までも標高差は1900m以上あり、それぞれ気軽に登れる山ではないのです。

でも今回は軽いトレッキングで通称ラクダ山を往復してくるだけなので気持ち的には全然楽。山岳部出身のTakema、その昔には「一升酒を飲んだ翌日に厳冬期の南八ヶ岳をソロ縦走」していたおバカでもありますが(ご存じの方はご存じのように、厳冬期の横岳付近はとてつもない風が吹くんです。対風姿勢をとっていても簡単に身体が浮き上がります)。

なおターニャさんも「今回はラクダ山(1350m)だけだから楽ですね」と言っていました。そりゃスタート標高800mから2741mまで上るのと1350mでオシマイっていうのなら気持ちが全然違いますって(大笑)。

で、ここからはフラワートレッキングよろしく高山植物を愛でながらのんびりと登ります。緩いとはいえ登り坂なので軽く息は切れるんですが、撮影タイムと称してしばしば止まってるんで楽‥でもないなぁ、撮影時には息を止めるんですからこれはこれでキツイんです(笑)。

「本州の北アルプスや大雪山界隈」で見慣れた高山植物が何だか目白押しです。というのももともとみな北方植物ですから、こちらでは低い標高に生えている植物が日本では高山植物として扱われているだけなのです。たとえばこんな感じ(一部画像※には拡大画像等を仕込んでいますので各画像にマウスオンして下さいませ)。


ミヤマアズマギク イワブクロ ハクサンイチゲ
ウルップソウ ペイントブラシ キバナノアツモリソウ
ミヤマアキノキリンソウ エゾタカネヤナギ エゾツガザクラ
ミネズオウ わかりそうでわからない 全くわからない(苦笑)

そんなわけで、春の雪融け時に活躍するであろう雪上車を横目にしつつラクダ山に向けて歩いていきます。しかしこのあたりでキャンプってOKなんだ?しかも「指定地」なる概念もなさそうだしたぶん勝手に張ってる?

ところで下調べ時から「ラクダ山」とか「キャメル山」という日本語を目にしていましたが、このネーミングは外国人に開放されたあとに付けられた便宜名じゃないかと思います。そもそも現地名じゃないし、日本初のツアーの場合アバチャ山トレッキングの前日に足慣らしをさせる丘ということで「近くの丘」と説明するのもナニなのでラクダ「山」にしたんじゃないかと。

つまりは「日本人中高年登山ツアー」限定の名前じゃないかと思います。それは同時に「ここカムチャッカにおのれの現実体力レベルとかけ離れたチャレンジ(アバチャ山に関する限りさしたる登山技術は不要)」をするお客が多いということを意味するわけですよ(この仮説が実際その通りでないことを祈りますが)。

で、そのラクダ山ですが‥




(しかし、上画像にアバチャ山を合わせてみると‥(上画像マウスオン)、

でもわれわれはその頂を目指すのです!たとえBC(約800m)から頂上(1465mらしい)までが楽勝だとしても!(笑)。あれ、でも標高差は665mもあったの?(どう考えてもそんなに高くないような気がするんですが、自己計測しなかったのでネット情報の引用です。正確な高度情報をお持ちの方はお教え下さい)。



ただしここはかなり登ってきた地点です。その証拠に植物が全然ないでしょ(笑)。

なおわれわれは反時計回りに登ったのですが、この周回はなかなか変化があって面白かったです(下から上がっていくと自然と時計回りルートに導かれると思いますが=道がよく目立つ、でもそのルート往復だと対して変化がないし「砂走り」ならぬ「砂登り」になります)。



長年にわたって落下し続けたガレ場を左に、右に目を移せばアバチャ山の雪渓をいただく山稜が楽しい!



コリャークスキー山の山頂をズームアップ(左上画像)、右はアバチャ山の山頂(噴火してます。なお温泉ファンの皆さまへ=噴気だけです(苦笑))。



最後は斜めに砂礫斜面を上がることになりますが、時計回りルートだと「砂走り直登」なのでやっぱりずっと楽です。そんなわけで双子峰の鞍部にて大休止といたしました。

アバチャホテルで出されたオレンジをパクリ。いやー美味しいわ(左上画像マウスオン)。でもターニャさんも現地ガイドのイリナさんも「いりません」とのお返事。これってもしかしてインツーリストの顧客対応マニュアル?いやでもそこまでは‥というわけで単純に「欲していなかった」んだと思うことにしましょう(笑)。

それはともかく、この鞍部からは(多少霞んでいたとはいえ)好展望を楽しめました。右上画像を見ると手前から「斜面/平原/アバチャ湾/(対岸の)ビリュチンスキー山」が望めます(右上画像マウスオンで拡大)。あっちもまた「カムチャッカ富士」というわけで、

ラクダ山鞍部からぐるりと景色を眺めます。



さてそんなわけで下りていきましょう。はるか下方には別グループ資本のキャンプが(何だか無機質系ですが)。
下り始めてしばし、イリナさんの声に全員の足が止まります。「あの岩の上でマーモットがひなたぼっこしてますよ」。どこ、どこ、どこ?(しばらく見つけられず=結構遠い)。



もう少し近づいたところで「あの岩の上です」と言われてようやく気付きました。イリナさんすごく目がいいなぁと一瞬感動しましたが、「あの個体は天気がいいといつもあそこにいるんですよ」とのことでなるほどねと納得しました(笑)。

近づいていくとなるほどね。日本でいうナキウサギかなとも思ったんですがちょっと違うみたい。ちなみに生態は同じで地下にあちこちのトンネルを巡らしているようです。だからささっと隠れてしまうと同じ穴から再び顔を出す可能性は低く、それゆえそろーりそろりと近づいていきます。

で、そこそこ近づいたところでズーム!(デジ一眼じゃないんですが)。




(というかマーモット自身が「耳」になっているような気もします。で、さらにズーム!(上画像マウスオン))。

かなり苦しいズームなのは画質の荒れ方をご覧になれば一目瞭然ですが、マーモットの表情を見る程度なら十分でしょう(ま、わたしゃその辺無頓着なのでご理解下さい)。それにしても毛がフカフカだなー。

さて撮影後そのまま登山道を降りていくとこのイノシシ岩のそばを通過することになり、もちろん彼だか彼女は穴の中に速攻で隠れちゃったわけですが、短い夏の日射しを楽しんでいたところをお邪魔してごめんね(笑)。



いい感じの道を下っていきます。気温もほどよくこちら側は風もなくて快適です。この位置からふり返ったらミニ富士山も(右上画像マウスオン)。

と、下からロシア人ペアが上がってきました(左上画像マウスオン)。イリナさんが「この上のあの岩場にマーモットがいますよ云々」という情報を伝えたのは間違いないはずです。で、彼ら(というか男性)が岩場に近づいたあたりで始めたこと‥え、ええ?あのですね、

さて途中からは南側の斜面を下るわけですが、ここがまぁ何とも富士山南面の砂走りそっくりでなかなかイイのです(距離は短いけれど)。そういやおしんこどんは以前から富士山登りたいって言ってたよなぁ、「まぁそのうち」なんて思っていたうちに世界遺産になっちゃって混んじゃうし困ったなぁ。でも飽きっぽいのが日本人の取り柄だし来年あたり何とかしましょうかね?(予定は未定)。Takema自身も約四半世紀前に登ったきりだし。


ミニミニ砂走りをのんびりと歩いて下ります。。


そんなわけで麓まで下ってきました。あとは高原のプロムナード、暑くもなく寒くもないまさに適温カムチャッカの夏をタンノーしながらのんびりと(時には雪渓を横断しながら=右上画像マウスオン)BCへと戻ります。ふとふり返ればラクダ山、そして‥




(ただし登りに来られる日が来るかどうかはわかりませんが)

さてこのあとはBCでお昼ご飯となるわけですが、長くなってきたのでこの続きは次ページにて。
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