- 2017夏 キルギス旅行編 その12 ナリンからカラコルへ(2) ケレメット・スー温泉&カラコル到着-





いやぁびっくりしましたよケレメット・スー温泉まさかこれほどまでに混んでいるとは!せいぜいアラメディンのプールくらいだろうと考えておりましたんで。しかしまぁここまで来たわけですからもちろん入浴は完遂します。そしてこのあと、びっくりの事実を知ることになるのでありました。

着替えを終えていざ湯へと突入です。プールなので掛け湯等は不要、脱衣場前にある露天風呂風プールは2つ(3つだったかも)に別れていましたが、お湯が注がれているのは上画像一番手前の1つだけ。ということは奥の方はぬるいのだろうと考えて「本家湯元」へ直行することに。奥の方は子どもたちも多かったしねぇ。

で、ちょっと浴槽プールに手を浸けてみていきなりびっくりドンキー!





湯口から一番遠いエリアでの計測にもかかわらず、その湯温たるや44.6度!これ、日本人でも入れない人がそこそこいるはずですよね。まぁわれわれは一応「温泉力」とやらを感得しているので(何のこっちゃ)問題なく入れましたが。そしてその同じ湯船(じゃなかったプール)にごく普通に入っておられる多くの方々‥中には左上画像に半身だけ写っている人のように肌を真っ赤に染めながらもなお入浴を続ける剛の者もおられます。とりあえずわれわれもまったり(右上画像マウスオン)。

さてしかし、やはり湯口に近いほうで「その真骨頂を体感したい」ところであります。ということで湯の投入口側に移動ね。



うん、こちらはさらに熱めです。でも人々が動き回るので攪拌されているからか「肌が痛い」というほどではありませんでした。と、ここでおしんこどんが「打たせ湯」にチャレンジ!(左上画像マウスオン)。

さすがにダイレクトに「肩浴び」したのはほんの数秒でした。それでは湯の投入口で温度を測ってみることにしましょう。




(Takemaが湯を汲んでますがこれはイメージ画像。実際は直接湯にセンサー部を当てて計測しています)。

ちなみにこんなところに温度計を持参する輩などまずいないからか(というか日本でも「一部の温泉ファン」しかいないはず。もっとコアな方はpHとか酸化還元云々の測定器を持ち込んでいるようですが、自分は将来的にもせいぜいpHまでにしておこうと思います)、周囲の皆さんが「どうなんだ?」と近寄ってきます。もとより言葉は通じませんが知りたいことはわかりますので、温度表示をHOLD状態にして見せると、皆さん唸ったり仲間に告げて盛り上がったりとお楽しみの様子。持ってきてよかったなぁ。

続いて味覚検査です(別に検査しに来たわけじゃないんですが)。上の方の画像で大五郎みたいなペットボトルに湯を汲む人の姿も写っていたように、この湯を持ち帰る人も多かったですからたぶん飲用しても大丈夫でしょう(そのような記載は一切ありませんでしたが=あったとしても読めませんが)。というわけで湯を手に受けてごくり。



マグネシウムと書きましたが、当時の味覚直感だけが根拠なので全く別成分由来の苦味なのかもしれません念のため。ちなみに苦味もそれほど強いものではなくどちらかといえばマイルド系かと。塩化物含有はある意味当然で、イシククル湖自体が内陸湖ながら塩分を有する湖ですからね(だから魚の種類も少ないのでしょう)。

と、その隣にはほぼガラガラのプールがあるではありませんか!コレはと思って行ってみると‥



なるほどクールダウン用の水風呂プールなのですね。水温はご覧のとおりで、火照った身体のTakemaは到底入りたくない温度です。というかサウナのあとの水風呂はもちろん苦手、小学生の頃のプール開きの頃のプールだって大嫌いな自分でしたので。ちなみに投入されている水の温度を計測すると12.5度でした。じぇったいいやじゃー!(つる姫風=わかる人はそこそこのご年齢かと)。しかしもちろんおしんこどんは浸かりますよ(右上画像マウスオン)。



さて実は水風呂の奥に「第二浴場プール群」がありましたんでそちらに移動。こちらもいくつかに仕切られていますが、いちばん熱いブースでもご覧のように肌に優しい温度です。でもこれは源泉引き込みのホースが外にはじかれていたからのようで、そのホースから流れ出る湯は‥ああやっぱり(右上画像マウスオン)。

こちらの温泉プールは4つに別れていましたが、温度は順に「43.2」「38.6」「35.6」「33.8」度となっていました。かなりぬるいのね。でもこの日はかなり日差しもきつく気温も高めだったので(でもビシュケクとかに比べればはるかに低かったはず。体感ですが28度くらい?)、これで十分に楽しめます。そんなわけで35.6度の湯へ。



左上画像を撮影したあと誰もいなくなったタイミングで、おしんこどんはやっぱり足を上げていたりしました(右上画像マウスオン)。



場内には売店もありますし浮き輪とかの販売もあります。まさに海の家的な温泉リゾートです。チョルポンアタ界隈ではみんなイシククル湖で泳いでいるのかなぁ。



このホース群の何本かは源泉とみた!流れているのはたぶん水です。探検したいけれど絶対怒られます(笑)。



そんなわけで駐車場まで戻ってきました。温泉滞在中に時計は身に付けていなかったわけなのに、出発してしばらくして撮った右上画像によればほぼ出発予定時間バッチリだったみたいです。

ここケレメット・スー温泉から本日の目的地カラコルまでは2時間かかるというジャミラさんの説明でしたが、スマホで地図を見ている限りそこまではかからないのではないかと予想。結果、工事区間もほぼなく1時間20分で今宵の宿に到着したわけですが‥。







新しいホテルでしたがこの日の部屋などはごく普通でしたね‥いや、でもこのあとでもう1泊した部屋は云々(あとのページにて)。それはともかく、これだけの規模のホテルであればランドリーサービスもあるはずというわけで聞いてみると、「1袋300ソム」だということ。「1袋」という単位がどの程度のものかは不明ですが、「明朝までにはできる」というので、溜まっていた洗濯物をどんとお願いすることに。



そんなわけで夕食です。この日はカラコル市内在住のドゥンガン(ドンガン)人ご家庭でドゥンガン料理をいただくことになっています。

とはいえ「ドゥンガン人」とは?この点につき全く事前予習をしてこなかったため無知蒙昧の輩状態だったのですが、後付けの知識と合わせて説明しますと、「19世紀半ば、中国西部のイスラム教徒(回族)が武装蜂起したが失敗に終わり、その報復を恐れ天山山脈を越えて現在のカザフスタンやキルギスの東部に移住した人々」のこと。「ドゥンガン」とは「東方の人」という意味であり、現在もその多くがかつての故郷の文化を受け継ぎつつ生活しているのだとか。なるほど、こんな飾りにも中国系の流れを感じます(左上画像マウスオン)。

というわけでキルギス料理とは違う「ドゥンガン料理」をいただきましょう!







ちなみにもとの回族は信仰こそイスラム教ではありましたがもともと漢族文化の受容者であることから、服や料理についても漢族と共通点が多いのだとか。正しくいえば「かつての漢族の」でしょうか。今や中国では失われてしまった多くの文化的要素が、国境を越えて住む彼らドゥンガン人によって維持されているというのですから驚きです。何だか陶淵明の「桃花源記」をホーフツとさせる話ではありませんか!



料理をいただきながらお話を伺います。右上画像は結婚式の時に着る衣装だそうで、なるほど、こういう行事の時などには伝統文化が色濃く表れるものなんだなぁと至極納得した次第。ちなみに女性は結婚するまで髪を伸ばし、結って生活するというのも昔からのしきたりなのだとか。また結婚式では男女に分かれそれぞれでお祝いするそうです。

さらには自分たちのアイデンティティを維持するという意味合いなのか、今年が中国からの移住140周年であることを記念してキルギスで「ドゥンガン人フェスタ」といった感じの催しが執り行われることになっていて(もう終わっていたのかもしれませんが)、キルギスやカザフスタン、ウズベキスタン在住者はもちろんのこと、カナダやオーストラリアからも集まる(集まった)のだとか。

というわけでこの日も終了。基本的に移動の日でしたが、温泉にも入れたしまぁよしよし、いよいよ明日からこの旅行のメイン目的地ともいえる山中へと向かいます!

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