- 2017夏 キルギス旅行編 その15 まさかまさかのホースキャンセル!(苦笑)。-



朝はいい感じのお天気で、行くぞぉアラクル湖の峠!という気持ち満々だったのですが‥。



明けて翌朝は雨雲も去ったようで、山小屋の窓も雨に洗われてピカピカモード。ちなみにこの日のAM1時過ぎ「とあるトラブル」があったのですが、隣接する小屋にたまたまあった針金で事なきを得ました。あ、人的トラブルではなく自爆系です(苦笑)。ちなみにそのことで自分は30分ほど「気持ちが高ぶって眠れない」とほざいていたようですが、おしんこどんのメモによるとそのあと程なくして寝たようです。なおおしんこどんは3:30頃まで眠れなかったそうな。



さてこの日は標高3800m、アラクル湖を見下ろす峠まで上がります。しかし軽装のおしんこどん画像を見ればわかるとおり今回も「楽をする気満々」、峠の直下まではホーストレッキングというわけです(ただしもちろん雨具やフリース、ダウンは荷物の中にありますよ)。お天気はご覧のとおりヨロシイ感じ、さてまずは朝ごはんといたしましょう!



朝ごはんは実にシンプルなマカロニとパン、あとはチャイですね。出発は8:00なのでまだ他のゲストはやってきていません。そんなわけで朝ごはん終了、さて出発は‥




てっきり前日の雹雨の時に繋がれていた2頭の馬だと思っていたのですが、彼らは気性が荒く素人たる観光客を乗せるには向かないのだとか。よって下の村から登ってくるということなのですが‥だったら前日のうちに登らせておいてよとも思います。まぁ多少遅れても大丈夫かな、と、この時は思っていました。



ええっと、この時点でちょっとむくれていたTakemaです。だって、馬が到着してこのあと仮に10:00に出発出来たとしても帰着想定時間はさすがに薄暗い20:00ですよ、そりゃないでしょうよ!と。

結局、たぶん衛星電話か何かで連絡を取ったらしいのですが、結論としては「トラブルがあり馬は来ない」とのこと。



これにはかなり落ち込みました。そもそもこのキルギス旅行はここアルティン・アラシャンとアラクル湖の眺望を知ったことにより訪問を決意したわけですから!くっそー!





そんなわけで、アルティン・アラシャンで足止めというか停滞連泊です。翌日以降の予定もあるので山には上がれないんだよな。そんな中今回の旅行中唯一出会った日本人とたまたま会話することに。

聞けばこの方は、ウズベキスタンのビザ発給待ちの間にここアルティン・アラシャンへやってきて、この前日に峠を往復してきたそうなのですが、彼の言うことには‥



とのこと。そもそも標高差も大きいですし、前日は雹も降るような天気でしたから確かにねぇ。

ちなみにこの待ち時間中、逐一状況を報告してくれるジャミラさんに時にきつめの言葉を掛けてしまったことごめんなさいジャミラさん(あなたに非はなかったのに)。ちなみにビシュケク到着後、旅行会社の経営者さんからUS$での返金がありました。

このあとジャミラさんからは近隣のミニトレッキングを勧められましたが、「そのトレッキングには行きません。とりあえずあの中腹のユルタに行ってみましょう」ということに。思えばこの時、自分はまだ無意味に腹を立てていたのです。



そのユルタに登っていくとき、ジャミラさんとおしんこどんが先に行き、自分だけが遅れて登りました。上の花画像はその時に撮ったものですが、その道中にてお馬鹿な憤懣から「少しずつ」脱却。それはつまり、





そんなわけでこのユルタ@中腹まで上がってきたときには70%ほど切り替え完了という感じ、「まぁしゃーない」ってことですね(でもまだ完全切り替えじゃなかったかと)。

なお高台にあるユルタはお留守のようでどなたもおりませんでした。しかし辺りにはを見回すとこんなものが。



ジャミラさんいわく、これはチーズを作っているのだとか。ホェーの状態かな?

ちなみに道はもう少し上へと続いています。この辺りを少しうろうろすることにしましたが、無目的ながら(ま、たぶん昨日の野湯には行くでしょうが)、ここからはわれわれだけで歩いてみることにしました。



向かいの山はまるでスキー場のように木がない場所がありますが、これはかつての崩落の影響なのでしょう(雪崩とするにはちょっと無理がある気がします)。しかしまぁ、ここアルティン・アラシャンの長閑さはやっぱりヨロシイなと。曇りベースなのでアラクル湖のほうはどんなお天気なのかなと想像しつつ、もう少し上まで行ってみましょう。



何だか北アルプス雲の平の「○○庭園」という趣です。標高的にも同じくらいか。あ、鷹が獲物を探してます(右上画像マウスオン)。



と、ここでおしんこどんが再び笛を取り出しました。曲は‥ほほぉそうきましたか、そう、ここはある種アルプスの趣ですからね。

というわけでこの日ここまでのおしんこどん篠笛動画です。最後の一番長いのがここで吹いていた曲です。この曲を聴いたことで気持ちも100%切り替わりました(切り替え遅いって)。






周囲には日本でも馴染み深い花もあります。右下画像はホタルブクロ系かな?



峠状のところからは踏み分け道や、それこそ道すらない草原を下っていきます。左上画像の踏み分け道だって、果たして人が歩いた結果としての道なのかな?(何だか家畜による踏み分けのような気もします=馬とか)。



ええっと、眼下に何だかラリーコースのようなルートが見えてきました。この区間はせめて石を敷き入れてもいいんじゃないかなぁ。このあと数年もすればもっとさまざまなコースが出来てしまうと思うのですよ。しかもそのそれぞれのルートにトラップという名の大物岩があったりするわけで(右上画像の場合ど真ん中に大岩がある)、さらに左右に広がる轍となるとねぇ。



さてこの峠下界隈に例の半洞窟&カエル王の湯があるはずなのですが、さすがに直通する道はないし、万が一そんな道があったとしても川までのこの傾斜角ではあまりにもアクロバティックであること請け合い。ゆえに遠回りでも昨日歩いた分岐まで戻ります。



勝手知ったる道を歩き、カエル王の湯までやってきました。同宿のスイス人3人が半洞窟・カエル王の両方に入っていましたが、カエルを譲ってもらったので入りましょう。こっちはぬるいんだけれどね。



ちなみにカエル王の目は、何やら鍋か洗面器を組み合わせて成形されている感じです。王冠は何を加工したのかな?温度はやっぱりぬるいですがそこそこ温まります。しかしちょっと雨が降ってきましたんで、昨日のように大荒れになったりする前に宿に戻ることに。結局われわれがこちらの湯を上がっても半洞窟の3人組は長湯をタンノーしていましたっけ。



このあとは食堂ユルタでお昼ごはん。肉と野菜の煮込みスープにサラダとパン。珍しくコーヒーが出てきましたよ。

さてこのあともすることはない‥というわけで、昨日気になっていた、「1つ奥の温泉小屋」に行ってみることに。ジャミラさんに聞くと、そこのお風呂だけ経営が違うのだとか。ということは‥別源泉かも!と、温泉ヲタ系の血が騒ぎます(まぁ源泉は別でも成分はほぼ同じでしょうが)。



そんなわけでやって来ました。左上画像は昨日入浴した3号室と4号室なのですが、その奥にある青く塗られた屋根のNo.5小屋、こちらだけが別経営というわけです。ちなみに前日白人女性が川でクールダウンしていましたが、この湯小屋から出てきたんですよね、もしかして源泉もさぞかし熱いのか?というわけで料金を支払った上で‥いざ!





浴室内は湿気でムレ蒸れしていましたが、確かにムレ感はあれど熱ムワ感はない?もしかして湯温はさほど高くなさそう?そんなわけで掛け湯をしてわかったこと。





浴槽内直接投入なので正確な源泉温度はわかりませんが(確かに源泉口の湯は微妙に温度が高い)、その直上で測ってご覧のとおりですからまぁ40度はないでしょう。しかし浴槽が広くやや深めなので気持ちいい!



入室前は「屋根はあっても吹き抜けの半露天なのかな?」と思っていたわけでしたが、それじゃハイシーズン以外は寒すぎるわけですし、湯温もやや低めということでご覧のとおり天井あり&湯気抜き空間はもちろんありますね。

そこそこ長湯したところで‥あとは歩いて帰るだけですから久々に‥うふ。





宿の息子さん(たぶん中学生かと)が英語OKだったのでビールを買いがてら源泉について聞いてみたら、やはりお隣とは別源泉だとのこと。ちなみに硫黄臭は感知せずで、成分的にはかなり薄いかなと思います。それでも汗がしばらく引かないんですからやっぱり温泉ってスゴイ。



ビールをおしんこどんとシェアしているうちに大きなザックを背負った団体さんが到着。ロシアの方でしたが英語が話せる女性がおられたので少しお話をば。この時は雨が少し降っていたのですが、「昨日今日とここは天気がイマイチです。でも低気圧(「前線」にあたる英単語は知らなかったので)は昨日のうちに通過したようなので、たぶん明日はいい天気になると思いますよ」というようなことをお話ししたような気がします。実際、この翌日のほうが天気が良かったし。

ということは、この日順調に峠まで上がれたとしてもあまりイイ思いはできなかったのかも?(まぁそういうことにしておきましょう)。

それにしても、キャンプ旅行者の需要はあまり多くないとしても、ずいぶん狭い場所にぎっしりと張るものだなぁ。こんなに広大な草原があるのに、この宿のキャンプ指定地はこのエリアだけなので‥。



山の天気は変わりやすいというか、気がつけば雨も止んで薄日も差してきました。川向こうでは馬たちも放牧から帰ってきた様子だし、われわれも宿に戻りましょうか。おしんこどんは少し上を歩いて帰ることにしたようで、気がつけば篠笛を吹きながらの帰還となりました(右上画像マウスオン)。

で、16:30に宿に戻りましたが、性懲りもなく17:30に再び温泉へと向かいます(苦笑)。することもないですし、少しでも多くの湯小屋に入っておきたいですし。



狙いは‥右上画像の「6番湯小屋」だったのですが、ほぼタッチの差で先客さんがキープしてしまったようで残念。しょうがない、No.2の棟続き長屋湯小屋へと向かうことに。しかしこれがまたなかなか!





さて当然湯温チェックをしてみたわけですが‥



うーみゅ、こちらもまた「入れる人を選ぶ」感じです(右上画像は湯尻側での計測です)。もちろん加水蛇口などというしゃらくさい設備はありませんので念のため(笑)。



味わい深いペンキ塗りと地味に便利な引っかけ用突起、そしてイイ感じの湯気抜き用仮設風屋根。



そんなわけでじんわりと浸かってみましたよ。実によろしき湯ざわりです。わずかに硫黄臭あり。



浴槽脇に休憩用のベンチがあるのは好印象。ただし脱衣場はちゃんと手前にあります。設備的にもOK。



二間?続きの湯小屋画像です。鍵を借りロックを解除して貸し切り利用するシステムです。



このあとは宿に戻って夕食です(画像が暗くて美味しそうに見えないのが申し訳ないのですが味はそこそこOK牧場でした)。ちなみにおしんこどんメモによると、「この夜のTakemaはジャミラさんに源氏物語の話をしていたらしい」のですが、全然覚えていないぞ(苦笑)。このページを作成しているのは旅行後3ヶ月後の11月なのでまぁしょうがないですね。

そんなわけでアラクル湖は訪問できませんでしたが、翌朝は山を下ります。最後に放牧から帰ってきた羊の動画(それ以上でもそれ以下でもありません)を見ていただくことにしましょう。



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