− シェンクワン県西部へ移動、ラオラーオも織物も両方ゲット! −

翌日目が覚めて最初にしたことは「お天気の確認」。うーん、今日もよろしくありません。というか昨日より雲が厚いぞ。雨降ってもおかしくないぞ。その予感は的中し、車に乗ってしばらくしたら本当に小雨が降り出してしまいました。うわ゛ー最悪じゃ

とはいえしっかり雨だったのは峠越えのところだけでした。実はそもそもポーンサワンですら1100mくらいの標高があるんですが(だから冬は寒いのよね)、ここから西へと向かう途中には1300mを越す高地エリアがあるんですね。雨が降っていたのはそのあたりだけで、そこから道路は一気に下りとなり、この日宿泊予定の温泉付近の標高は650mくらいでしたんで結局雨に降られることはありませんでした。ちなみに最初に高度補正をしていなかったので誤差はあると思います。標高差だけは正しいと思ってください。



小雨降る中、人もブタもどこぞへと移動していきます。

1箇所だけあったゲートを越えると(ここで少女達がカオ・ラーム=ココナツミルクテイストの蒸しご飯を竹筒に入れたもの、を売ってました。お腹は減っていなかったんだけれど買えば良かったなとミニ後悔)、道の傾斜もぐっと緩くなり、あたりもかなり開けた感じになってきます。

と、ここで車はメインロードを外れて別の道へ。ちなみにメインロードはもちろんのことこちらの道も舗装されていましたが、たぶんここ数年で一気に舗装化が進んだのだろうと思われます。ちょっと古い資料を見るとポーンサワン市内ですら未舗装だったようですから。

で、どこに行くのか聞いてみると「ラオラーオ(ラオスのローカル米焼酎)を造っている村」だそうな。しかし実はイーバンさんもドライバーさんも正確な場所はよく知らないらしく、途中にあった民家で道を聞くために一時停車。村人さんとしばしやり取りのあとで戻ってきたイーバンさん、開口一番「ここで降りてください」。へ?ここ?‥どうやらドンピシャで製造元の村人に聞いちゃったみたい(笑)。

村といってもとっても小さく、家が何軒か建ち並んでいるばかりです。とあるお宅の小窓が開いていたのでのぞいてみたら‥おっと中では女性が機織りの真っ最中。お仕事中失礼しましたm(_ _)m(右上画像にマウスオンすると画像が変わります)。

村の真ん中を突っ切るようにして下っていくと、川沿いに「蒸留所」がありました。お世辞にも「立派な建物」とはいえませんが、なーに建物よりも味でしょ味(飲む気満々)。



2棟の蒸留所が並んでおりました。持ち主も別々のようでした。

さてラオラーオの造り方ですが基本的に日本の米焼酎と変わりません。え、そもそも米焼酎ってどうやって造るのか知らないって?まぁざざっと説明いたしますと‥



原料米を洗って麹菌を付けて麹米を作り、そこに水や米その他を加えて「もろみ」(上画像)を造り、しばらく寝かせて発酵させます。



これはそのもろみを蒸留用の鍋に移し替えているところ。何杯も何杯も投入します。バケツが妙にきれい(微笑)。



で、いよいよ最終工程です。え、何で木が必要なのかって?(蒸留酒の製造法を知らない人はわからないでしょうね)。



それは、このように「蒸留」するため。フタの上側には川から水が補給され、フタの内側に付いた蒸気(原酒)は‥



大鍋の脇から延びるパイプを伝ってポリタンクへと流し込まれます。蒸気ですから気の長い作業です。



はーい、ラオラーオ1缶、これで出来上がりっと♪実はTakema用に汲んでいる画像ですが(笑)。



お隣でも「ただ今ダブル蒸留作業中」でありました。



蒸留が終わった鍋から蒸気の取り出し装置が取り外されます。これで一段落。



蒸留終了後、別の鍋に移し替えられたもろみ。米粒が内壁にへばりついてます。

さてそんなわけで「工場見学の一番最後のイベント」といえば、そう、「出来たて製品の試飲」に決まってますね(笑)。というわけでお願いしてみると快くOKをいただきました。そこで‥



両方の工場の出来たて製品をいただきました。しかしお二人とも真剣にTakemaの方を見てますね(笑)。

うーむ結構なお味でございました(いやホントに)。日本酒のぬる燗に近いくらいの温度のまさに出来たてです。ちなみに以前飲んだラオラーオは「ちょっと臭い系」の芳香を伴っていたように思いましたが、この出来たて焼酎にはそれが全くなし。推定度数も25-28度くらいで、いやぁTakemaにぴったり!(大笑)。

というわけで3合ほど現地購入してまいりました。2008年5月のTakemaオフキャンプに登場する可能性が高いですので参加者の皆さんお楽しみに!(5/10.11です)。先ほどあらためて臭いを嗅いでみましたが、決して臭くはありませんのでご安心下さいませ(笑)。いやでも感じ方は人によるのかな(一抹不安)。



おしんこどんの手に載せられたラオラーオ、このあと密閉できるボトルに移し替えて日本まで。

イーバンさんいわく、「製造の手間はもちろんかかりますが、同じ量の米をそのまま売るのに比べればかなり高収入になるんですよ、10kgの米が○○Kipくらいなのに対して、それでラオラーオを造って売ると大体○○‥うーん、メモしてないから細かな数字忘れちゃったぞ(苦笑)。

川を挟んだ反対側には鶏や豚が飼われておりました。そういえば川そのものには鴨の団体がグワグワ言ってたっけ。川水の衛生状態?蒸留酒ですからその点は問題ないかと思いますよ、たぶん(うふふ)。もちろんわれわれがお腹をこわすようなこともありませんでした(=人体実験済)。

と、建物の裏手からかなり大きなエンジン音が聞こえていたと思ったら脱穀作業の真っ最中でした。ちなみにエンジンは水冷式のようでしたが、かなりの水を消費するらしく(燃費悪?)、時々奥さんが水を足しておりました。もちろんこの水も先ほどの川から汲んできたものです。え、だから何ってわけでもないですけれどね(笑)。いやホント、全然問題ないですって(しつこい)。

このあとは再び車に乗り込んで西へ進み、そして再び車は予期せずに止まるのでありました。「ここは何だろう」と思いつつ車を降りると、ふふん今度はわかりました。織物の工場でしょ。建物の中からアジア各地で聞き慣れた「タン、タンタン‥」という音が聞こえてきたので‥。



看板はラオ語なので読めなくとも作業音でわかります。でもよく看板を見たら英語表記もありました(汗)。

ちなみに織機は5-6台ありましたが、この日作業なさっていたのはお二人だけ。黙々と作業なさっていたようでしたが、実は左上画像のご婦人、さっきまで快調にいいタンタン音をさせていたのに、われわれがじっと見つめ始めたらそのペースが鈍ったような?あまりじっと見つめるのも考えものですね(笑)。

織物工場見学のあとは‥もちろん試飲、いやそりゃ無理ですって(笑)。おしんこどんによるおみやげ品の物色が始まります(いや、Takema1人で行ったミャンマーだって、見学のあとはTakema自身おみやげ品を物色しましたんで当然)。

おしんこどんとTakemaとでは色やデザインの好みが結構違うんですが、この店ではバッチリ一致!左上画像の手前に掛けられている織物をおしんこどんが購入いたしました。でもいつ使うんだろう(笑)。

「というわけで、断片的動画総集編(何のこっちゃ)」

お酒を注ぐところ、注ぎ戻すところ(笑)、脱穀、織る作業などです。

Wmv形式、2.74MB、1分13秒



というわけで、とりあえずの目的地ムアンカムまであと1kmです!

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