− 見かけはラオスの軽井沢?Baw Nyai温泉に宿泊 −

というわけでしばし山道(でも全舗装)を行くことしばしで本日の宿Baw Nyai温泉に到着です。ローカルな感じの家々を眺めつつどんどん奥まっていくうちにゲートあり(壊れてたけれど)。そこを越えて車が止まったのでそこが宿だとわかります‥が、一見してまず驚きました。



誰だってそう思いますよね、この外観を見れば(笑)。

いやお洒落度満載なんですって、あくまでも見た感じは(笑)。「休日前後はラオス人で賑わう」というのもわかります。しかも公営らしいし。「この宿泊施設の建設費はどこから出たんだ?」と、ちょっと不思議に思うくらい。えーっと、ラオスってまだ一応は社会主義国なんですよね?(何だか不安)。というわけでここは「Nam Hon Nyaiリゾート」。

しかし部屋に通されて何だか納得というか、そういやビエンチャンの凱旋門もこんな感じだったよなということを思い出しました。部屋の設備は必要最小限ということしか申し上げますまい。ちなみにおしんこどんいわく、

結果としてこれは真実でした、はい(笑)。いや、こういうもんだと思って訪問すれば大したことはないんですけれどね。TVもないしエアコンもない(ま、この時期エアコンは不要でしたが)、日中は電気もないので(自家発電)部屋は暗いし何だかじめじめしてるし(これはかなり印象を低くしました)‥。でもお風呂は温泉だし(後述)、共有のテラスはかなり広いし(早い者勝ちかも)、やはりラオスのローカルリゾートとしてのポイントはかなり高いのかもしれません。いやTakemaとしては「温泉」というだけでここを選んだので全く問題はないのですが!

さてチェックイン後は再びレセプション?というしかない小屋で夕ご飯の打ち合わせです。「地球の歩き方」ラオス編Takema手持ちの最新版(07-08)には出ていませんが、もう数年前の同編には「野生動物の料理が出るかも?」と書かれていたのです。が‥‥

どうやら宿の管理者ご夫妻とイーバンさんとは同じラオ語でもかなり発音が違うらしく、どうせどっちでもわからないTakema&おしんこどんとはいえ「こりゃイーバンさんもかなり苦しんでるぞ」ということだけはよーくわかりました。で、いろいろと聞いていくうちに、

ということがわかったのであります。要はそれしかないってことなのね。もちろん野生の鹿肉はわくわくウェルカムなのでありますが、その真実というか現実を直視するまでにはまだこのあと数時間かかるのでした(笑)。

で、ここの温泉は「足下自噴」というわけでは決してないですから、200mほど離れた源泉を訪問してみたわけです。実はですね、今回「もしやこぼれ湯を溜めて入浴することもあるかもしれん」ということで、新品のブルーシートも持参していたわけなんですが(やる気満々でしょ)‥。

でも前述のBaw Noi、そしてここBaw Nyai温泉を訪問する際にブルーシートは必要ありませんでした!「この2湯に関してはシート不要!」と後進の皆様方にひとこと申し添えます!‥って、ラオスまでブルーシート=ドカシーを持って行く一般旅行者って普通いませんよね?(大苦笑)。

というわけでまずは源泉見学に向かうのであります!



放牧の牛がうろうろしている中を「ハイハイごめんなさいよ」系で歩いていくわけです。


「牛うろうろうろうろ」

基本的にわれわれの存在を気にすることはなかったようです。

Wmv形式、1.07MB、27秒

さてしばらく歩いていくと、道端に何やらお堂チックな建物がありました。しかもその周辺には似たような紙切れが大量に散らかっているのでしたから、「これは何なのだ、この紙切れは?」と聞いてみると、まさに紙切れ=おみくじだったのでありました。

となればやってみるしかないでしょう!普通なら全く読めないラオ語ですがここはイーバンさんに訳してもらえばいいし。というわけでお祈りのあといざTakemaの運勢を!

「ラオスおみくじ、Takemaの運勢は?」

初めてイーバンさんのお顔が登場?それはともかく「大吉」だったみたいです。

Wmv形式、4.35MB、1分56秒
(長いよ)

さてそこから歩いてほんの少しの場所に目指す「Baw Nyai源泉池」がありました!何だかこの時は池の縁の表面がモヤモヤで覆われていて美しさはイマイチでしたが、全面がエメラルド色だったりしたらきれいだろうなぁ。ちなみに池の中から源泉が湧き出しているのが右上画像を見るとおわかりでしょうか。



池の全景はこちら。直径は20m少しといったところ。

ちなみに源泉は60℃くらいとのことですが、雨季には暑くなり乾季にはぬるくなるとのこと(普通なら逆なのではないかと思いますが)。この湯を徒歩5分くらいの宿までパイプで引いているのですが、宿の前に使い切れなかったお湯が流されていること、宿の位置からして川から加水用のパイプを引くのは結構面倒であること(日本の宿ならやっちゃうでしょうがここはラオス!)などから、おそらくは源泉かけ流しの湯使いだと思われます。

そうそう、イーバンさんがおっしゃるに実はこの温泉は「アメリカ軍が作った温泉」なのだとか。1960年代、ここシェンクアン県に膨大な量の爆弾が落とされたことは前にも書きましたが、実はこの池もそもそもは爆弾が作ったクレーターなのだそうです。しかしやがて穴の底から水が湧き出すようになり、そしてその水の温度が次第に上昇して今のような高温の湯となったのだそうな。

池の周囲には数年前に設置されたというフェンスが張り巡らされていましたが、その理由を聞くとこれがまた何とも想定外。

あれれ、「源泉保護のため観光客の立ち入りを制限」という類のものじゃなかったのね。イーバンさんいわく「水に入る習慣のある水牛がこの池に誤って入り火傷してしまうのを防ぐため」とおっしゃっておりましたが、そりゃこの池で万が一死なれたりしたら大変だものな。というわけでフェンスを乗り越えてポーズを取ったTakemaでしたが(左上画像)、なぜだか手湯すらもしなかった(忘れてた)のが不思議でありました。



源泉はこのようなパイプで宿方面に運ばれていきます。

というわけで源泉見学はさっさと終わってしまったわけですが、まだまだ夕食までにはたっぷり時間もあるし、部屋にいたってお昼寝(と入浴)くらいしかすることがないので、イーバンさんと一緒に宿周辺の集落を散歩してみることにしました。このあたりにはモン族とタイダン族の集落が点在しており、その違いは家の造りでわかります。前にも書きましたが、高床式の家がラオ族やタイダン族、そうでないのがモン族の家ということですね。



その違いは一目瞭然!

とはいえ、われわれが見る限り生活面での違いはよくわかりませんでした。同じ地域に混在して住んでいることもあり同化してしまった部分も多いのかもしれません(あくまで推測ね)。ちなみに村には女性と子どもの姿ばかり目につくと思っていたら、男たちは畑に行っているので夕方にならないと帰ってこないのだそうです。見た感じ家のすぐ近くに畑は見あたらないので結構遠くまで行っているのでしょう。なるほどね。

で、車の中からも見えていたこれは一体なんだろうと思っていたら、近くまで行ったところで納得。全部が全部トウモロコシの芯でした。ちなみに芯とはいえ全体的に小ぶりだなと思っていたら、食用種ではなく家畜用なのだそうで、芯は乾燥させてかまどの焚き付けにも使うんだそうな。確かにすぐに火がつきそうな‥。

左上画像についての説明は不要でしょう。問題は右上画像です。時折広場の真ん中に釣り竿のような竹が1本だけ立っていて、その下には何か小屋掛けのようなものがあるのを車窓から見ていたんですが、あの時は釣り竿なのか、それとも網か何かを吊り上げるためのものなのかなと思っていたらさにあらず、何とこれは‥ツバメを捕るための仕掛けなんですと!

ピンときた方はもうすでに右上画像にマウスオンしたことと思われますが(笑)、そこに表れる拡大画像はといえば、下にある隠れ小屋からまっすぐに伸びるモリのような刃物。つまり小屋の中に人が隠れていて、ツバメが止まり次第エイヤッと突いて捕獲するというシステムなのですね。しかしこれって、

何だか兎が木の根っこにつまずいて猟師は棚ボタラッキー♪と同じくらい確率が低いというか効率の悪い猟に思えてならないんですが、まぁこのペースがラオスの田舎に流れる時間に合っているんでしょうね。それこそカスミ網のほうが断然効率はよくても、それだと取り尽くしてしまう危険と隣り合わせになるわけで、それこそ「環境の維持が可能」な程度に分け前をいただくというスローライフをまさに実践しているともいえるでしょう。

ちなみに捕ったツバメは食用になるそうです。しかし、昔居酒屋でスズメ焼きなるものを食べたことがありましたが、味が云々と言うよりも肉がほとんどなかったような‥ツバメも同じようなものなんじゃないかな?

宿に戻ってきたら、子供たちがボール競技に興じておりました。ボーリングの原型みたいな遊びのようでしたが、あとでやってみたら結構難しくてホームラン続出のTakemaでありました。さて部屋に戻ったら、そろそろ1日の疲れを温泉で癒さなくっちゃ!(大したことしてないけれど)



最近Takemaのタオルが汚れて見えるのは、下諏訪の毒沢温泉の湯につけちゃったからであります。洗っても取れないのだ。

各部屋の浴室にはバスタブがあり、コックをひねると源泉がどどどーと投入されるシンプルな構造です。同じ源泉を利用したシャワーはありますが、水の出るコックはありません。お湯の温度は40度くらいでややぬるめですが、それこそ長湯にはこれが一番でしょ!というわけでBaw Nyai温泉入浴!珍しいことに動画はないんですが(笑)。

さて湯上がりは爽快そのもの。広い共用テラスでデジカメのデータをノートPCに写していたら、イーバンさんが見せてくれとやって来たのですが、どうやらノートPCを見たのは初めてだったみたい。ついでに今日撮った画像などを見せてあげたら、写真が是非欲しいとのこと。家族にも自分の仕事中の写真を見せたいと言うことなのでもちろん快諾。というわけでこの翌日からはいきなりイーバンさんを撮影した写真が増えたのでありました(笑)。当然帰国後すぐにお送りしました。

さてそうこうしているうちに辺りはすっかり暗くなり、やたらと暗い室内灯も点いた頃になって夕食。野生の鹿肉しかないということでしたが、なるほどこういうことだったのね。




付け合わせの野菜も何もなーんもなし!

いやぁシンプルな夕食でしたわ(笑)。でも鹿肉自体はなかなか美味しかったのでまぁよしとしました。でもイーバンさんが到着直後に「明日の朝食はここでは食べず、今日昼ご飯を食べたムアンクンの食堂にしましょう」と言っていた理由もわかったような気がしました(笑)。

ちなみに足下にはこの宿の飼い犬とおぼしき2匹の犬が「おこぼれワンワン」とばかりにこちらを見つめておりました。ほんのちょっとだけあげました。静かな夜はこうして更けていきました。

明けて翌朝。今度は牛を餌付けしようとするおしんこどんの姿がありましたとさ(笑)。何だかほのぼの。

さていよいよシェンクアン滞在も最終日。今日はビエンチャンに戻ることになりますが、まだまだ立ち寄りは続くのであります!
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