− ルアンパバーン、変わる古都、変わらぬ古都(2) ナイトマーケット編 −



こうやって風景を切り取ってみると田舎町そのものですね。

約1hほど横になって体力回復、今度は夕方の町をお散歩です。5年前には全くなかったナイトマーケットがスタートするようなのですから!

「地球の歩き方」によるとほぼ100%が観光客ということで(そりゃそうだ、5年前にはなかった=地元の需要があったわけじゃないんだから)、ふと思い出したのが1990年ころに行ったタイはチェンマイのナイトマーケット。押すな押すなとごった返す人の波の中、露店で売られているものといえば観光客向けのTシャツ「100%タイシルク(?)」を売り物にしたネクタイや服、そしてこれまた「Thai Elephant Leather」と刻印された財布等々。本物偽物の真偽はともかく(基本的にニセモノ)、売り手側の言い値に辟易した記憶があります(今考えれば随分たっぷり払ったよなぁ=勉強代)。いったい今でもチェンマイのマーケットってやってるのかな?

どうもそれ以来ナイトマーケットにはあまり足を向けようとしなかったTakemaなのであります(同じタイでも仕事で行ったナコンラチャシマーのナイトマーケットはとってもほのぼのしていてよかったですが)。もっとも、結婚してからわれわれ夫婦の旅行ではナイトマーケットそのものが存在しない国に行ってばかりでしたっけ(笑)。でもここはラオス。たとえ急速な変貌を遂げつつあるここルアンパバーンでも、たった5年で人の心までころりと変わってしまうはずはないと信じたいがゆえに(大義名分ですが)、ここには行ってみたかったのです。もっとも「ぼる店は少ない」という情報もかなり大きかったんですが(笑)。

宿から歩いて数分、まだ日没前ゆえ人出は多くありませんでした。で、ミーハーというわけではありませんが「地球の歩き方」に載っていたスリッパをゲット。いや、ちょうど家用に欲しかったんです。2足で$5、これは左上のお姉ちゃんの言い値(1足$2.5)ですが、2足にしても言い値は変わりませんでした。「地」にも1足$2.5とあります。ぼっているわけでもないがゆえに値引きもしない、これがラオスの人たちの基本なんでしょうか。われわれ日本人としてはある種ありがたいんですが‥。

さて、上の仮説を証明するがため?次なる露店にチャレンジです。小銭入れほどの小さなポーチです。



これですよこれ、いくつ買うのかなぁおしんこどん?

実はおしんこどん、「これってお年玉入れにいいよね」と目を付けていたのです。まさに数日後から始まるお正月ウィークを念頭に置いたおみやげ品物色はさすがというしかないでしょう。というわけでここではTakemaがおしんこどんの代わりに「値切りの基本形」で右上画像のおばちゃんに迫ってみたわけです。
「おばちゃんこんにちは。このポーチってなかなかいいですね。1個いくら?」
「これは1個5000Kipですよ。」
「うーんいいんだけれどなぁ、ちょっと高いですよ、もう少しまけてもらえませんか?」
「まけられませんよごめんなさい。」
(確か一旦立ち去るふりをしたが、おばちゃんが気にも留めないのを見て戻り)
「じゃ、10個買ったらいくらにしてくれます?」
(おばちゃん、すぐ後ろの別の売り子さん=そっちが大元?と相談して)
「じゃ、10個なら45000Kipでいいですよ。」=1割引ゲット
「うーんそうですか、もうちょっと何とかならないかなぁ?たとえばわれわれが20個買うと言ったら?いくらになりますか?」
(またもや後ろとごにょごにょ相談の上で)
「わかりました。20個なら85000kipにしますよ。」=1割5分引ゲット
「もう少しなんとかなりませんか?(おばちゃんの電卓で表示)」
「もうまけることはできませんよ(きっぱり)」
(Takemaもおしんこどんと相談の上
「わかりました、じゃあその値段で20個下さいな。」
最後の詰めが甘いのはともかくとして、小さいとはいえポーチを20個買っていく人はそうそういないでしょう。実はおしんこどんは最初から20個買うつもりでいたのですからこちらとしてもやりやすかったのですが、それでも15%オフがせいぜいだったというわけです。いやホント「押せば押すほどどうにかなりそうな」雰囲気はなかったです。ましてやこういう場合の相手の常套句である「ではあなたはいくらなら買うんですか?」的な発言の気配も全くありませんでした。

単価の安いものしか買いませんでしたが、このマーケットは総じて良心的かと思います。ただし2007/12現在ね。おっとそういえばおしんこどんがその他にも小物を購入していたような(笑)。

マーケット近くのお寺では読経が行われていました。靴を脱いで本堂に入り、音を立てないようにしてそっと撮らせてもらったのが左上の画像です。しかし、白人のみならずどこぞのアジア人(たぶん日本人ではないです。ここまで黒の革靴を履いては来ないでしょ)は、土足で上がるわフラッシュ撮影するわ本堂のすぐ外で普通の声量で話すわとひどいもんでした(何となくどこの国から来た人だかわかりますな)。

しかしこの流れでいけば、日本ならすぐに地域住民以外原則立入禁止(温泉でいえば「ジモ専」)になっちゃうかも。いやお寺の場合は信仰が絡むからそうはいかない?いやいや京都近郊にはエラソな寺院があるでしょ、予約以外拝観禁止、しかも拝観料3000円とかいうアホかいな的寺院が!ちなみにそもそも「拝観料」という強制徴収システム自体が非常に気に入らないのですが!!やるならきっちりお布施形式にすればいい(受付の係員の目の前で透明なケースにお金を入れる方法だって許すからさ)。とにかくそもそもゆるゆる法にのみ管理されている日本の宗教法人のごく一部(特に歴史のある法人ね)に「あぐらをかいた態度」が見られるのは腹が立って仕方がないのです。

‥話がそれました。ルアンパバーンがこれだけ観光客を集めるようになったからこそかなり危惧される面も顕在化してきたということでしょう。いったい10年後、このお寺は2007年12月と同じように自由に部外者を受けいれてくれているのでしょうか。ワットシェントーンの境内でも平気でタバコをふかす観光客すら目にしました(各入口にはちゃんと境内禁煙マークがわかりやすい位置に出ているというのに)。Takemaも喫煙者ですが腹が立つ!!

そして、そのようなくされ観光客に地元の人たちが影響されて観光ズレしてしまったら‥あぁもう最悪です。

しかしそれは「外部の価値観を持った人間」がそこに行くことによって必然的に起こる変化なのでもあります。自分たちもその1人。だからこそせめて「郷に入りては郷に従おう」とわれわれ観光客1人1人が意識しなければならないんだと思います。特にその意識を強く持ってほしいぞ中華のおかたっ!

ナイトマーケットを総括すれば、ほんの一時期を除けば「お客の総数よりも店の数のほうが多い」ようにも感じました(上画像参照)。ハイシーズンのはずですが、これでやっていかれるのかなぁ?いや、多分そもそもの原価が安いんから何とかなるのでしょうね。ちなみにこのあと非露天おみやげ店にておしんこどんはバッグを買っておりました。かなり気に入っていたみたい

さて夕ご飯をと思って入った店で、妙に安いワイン発見!



その名も「Wine Lao」‥って、そのままじゃん(苦笑)。

瓶ビールと同じくらいの大きさのフルボトル、見た限りはロゼワイン。うーむどんな味なんだろうとひと口飲んでみると‥

ここで「その赤玉ナントカって何ですか?」と質問するってのは野暮ってもんですよ若者の皆さん!(笑)。うわー冷えてはいるからくいくい飲れるけれど、んでもって子どものころの思い出がどんどん甦ってくるけれど‥(「お袋はこれを使った寒天ゼリーをよく作ってくれたなぁ」とかね)でもこの甘さのフルボトルを飲みきると言うのは至難‥でもなかったか、気がついたら飲み干してましたね(笑)。

この後、近くの商店でビアラオ缶を8本購入。これはTakemaのおみやげとして日本まで持ち帰りました。2008年3月2日現在まだ2本残ってます。5月のTakemaオフまで残っていたら持って行きます(笑)。

というわけで本日のうろうろはこれにて終了、明朝は久々に托鉢僧の行列を見学します‥が、これがまた何とも驚いた!
[戻る] [次へ]