− その34 秘湯モゴィティンラッシャン温泉を目指し、いざ行かんっ!(1) −
さてこのモンゴル旅行で、われわれは結構自由に移動しているように思われる方もいらっしゃるかも知れません。いや実際のところかなりあちこちに出かけてはいるんですが、あくまで今回の旅行は「パックツアー」なんです。今回は偶然他に参加者がいなかっただけなんですが、でもあくまでパックツアーとなれば、「パック」の範疇を超えた勝手な移動や別の場所の訪問をすることはできない‥はずです。だから「安いパックで行くか、どうしても高めになってしまう手配で行くか」についてはぎりぎりまで悩みました。しかし。
実は今回モンゴル旅行の情報収集をしていくうちに、Takemaにとって非常に重要かつ魅力的かつコーフンして思わず服を脱ぎたくなってくるような事実が明らかになってきました。それは‥
地球の歩き方にも載っているのがホジルト温泉とツェンケルジグール温泉。ハラホリンの近くにあるホジルト温泉の方はもともと療養のための温泉だったところにツーリストキャンプが作られたもの、一方ツェンケルジグール温泉のキャンプ(こちらはハラホリンからはかなり遠い)は日本の資本が入っているらしく露天風呂まであるらしい、それぞれ何とも興味深い場所だったりします。
しかし、どちらも今回のツアーのルートからはどうしても外れてしまうわけで(まぁホジルトの方は駄々をこねれば大丈夫だったのかも知れませんが)、どちらもこのまま(パック)では訪問できないという結論に達していたわけです。
ここでさらに興味深い事実が。どうやらこの2つの他に、まだ開発されていない温泉=「野湯」があるみたいなのです。場所は‥断片的な情報をまとめてみるとハラホリンあたりからなら日帰りできそうな予感がしてきました。そこで、いざゾルさんに相談してみたのですが、そんな温泉の存在はご存じないとのこと。アーギーさんも同様。うーむこりゃやっぱり駄目だぁ。
しかし、現地ハラホリンに到着していろいろ聞いてもらったところ、どうやら案内人を雇えば行かれない場所ではないとのことです。ここで悩んだTakema&おしんこどんは、しばしの後こんな「策」を考えつきました。それは‥。
ゾルさんアーギーさんにこのことを相談したところ、この日の行程キャンセルによる旅行代金の返却は一切ないことを了承してもらえるなら構わないとのことでした。そりゃそうです、こっちからわがままをお願いしているんだから。というわけで意志はしっかり固まり、ムングモトキャンプの従業員経由で案内人を探してもらうことになりました。うむ、期待が持ててきたぞぉ!
というわけで翌朝、案内人さんが車付きで登場!温泉の近くにゲルを建てている遊牧民の方だそうです。しまった、お名前をうかがったんだけれどメモしなかったので忘れてしまった(ごめんなさい)。
しまった、おまけにちゃんとした写真も撮ってませんでした。一番左の方なんですが(汗)。
なお、ゾルさんとアーギーさんは「仕事としてではなく同行者(ゲスト)として」一緒に来てもらえることになりました。お二人としても「自分たちが知らない場所」について見ておきたいということでしたし、モンゴル語のできないわれわれとしてはこのお二人の参加は何より歓迎です。というわけで宿の従業員さんにこの日の「ツアー代金(車のレンタル代・ガソリン代含む)」を渡し、宿が手配してくれたワンボックス車に乗り込んでいざ出発!ちなみに旅行社の車はこの日キャンプでお留守番となりました(ここで会社の車を使うと契約違反になっちゃうらしいので‥そりゃそうかも)。
ちなみにこの温泉最寄りの町はBat Olziyt(バトルツィー(ト))という名前だそうで、聞くところによると集落までは片道80km、ちなみに今日はオルホン滝まで行く計画を立てたそうなので往復は260kmということになるようです。道も良くないところがあるといういうことで、今日も結構ジャンプしそうな予感(笑)。
宿を出発後しばらくは乾いた感じの草原を進みます。と、走り出してまだそんなにたたないあたり、小さな丘を越えた先に小さな集落とお寺らしき建物が。
こちらはShankh Hiid(シャンヒーヒード)という、確か1647年に創建されたチベット仏教の寺院だそうです。本堂に入ると、いきなり馬乳酒をなみなみたたえた大きな壺が目に入るところがいかにもモンゴルらしいとでもいいましょうか。周囲の壁には創建当時のものとされるタンカ(仏画)が何枚も飾られています。まずはこの日の平安無事を願ってと。
そこからは、これまでよりも少し湿った感じの草原(だから緑がぐんと濃くなる)を進んでいきました。
燃料(だろう)を運ぶ三連トレーラー。この地域の重要なライフラインの一つですね。スタックしませんように‥。
よく見られる電信柱。下部(白)はコンクリート、上部は木でできています。大雨の時などに倒れるのを防ぐためだそうで。
途中の橋を渡っている時、ずっと上流に集落が見えました。「あれがホジルト」だということで、例の「療養所あがりの温泉」に行ってみたいと思いましたが、今日の行程は結構長いのでまず先に奥まで行っておきたいこと、それに温泉そのものは町の中ではなくもっと奥にあるということなのでとりあえずパス。早めに戻ってこられたら寄り道させてもらおうと思って通過しました。‥が、結果的に帰りはかなり遅くなったのでむなしく通過する結果に。今となっては激しく後悔、ホジルトの町も見てみたかったし、やっぱり寄ってもらうんだったぁ!(失敗)。
「あれは何で集まっているんでしょう」と聞いたら、羊の解体中だろうとのこと。不思議な場所でやるものですねぇ。
ヤクの姿も増えてきました。ちなみにモンゴルでは牛との混血も多くなってきているんだとか。
んじゃせっかくだからと、われわれもポーズなどを取ってみることにいたしました。
このあたりの道路は山裾に沿って延びているのですが、各所に大泥濘帯が点在しており、コース取りを間違えると泥の中で立ち往生間違いなしの「道」をいくつか乗り越えていくうちに、やがてその道が斜面を登りだしたと思ったら急に展望が開けました。眼下にはハンガイ山脈から流れ出るオルホン川(の支流かも)がゆったりと流れ、その向こうにはずっと遠くまで続く草原。うわぁ、来てよかった。
川のそばにはテントもちらりほらりと。外国人ではなさそうでしたが。
続いては、崖っぷちでふざけるゾル&アーギーさんと、無意味にジャンプするTakemaの図(右マウスオンで画像が変わります)。
展望台?から少し行ったところにチェックポイント。ここから先は自然保護区なので外国人は料金を支払うことになっているそうな。ちゃんと建物もあり係員もいましたから私設の(勝手な)料金所ではありますまい。おっと、「今日はゲスト」のゾルさんアーギーさんたちがいうんだからさらに間違いありますまい。しかしいくら払ったのか忘れた上に、もらったチケットも紛失‥残念。
せめて、ゲートにあった看板の画像だけでもね。
というわけで保護区内に入ったわれわれですが、まだまだ温泉までは遠いです。だって朝食後に出発したのに、到着したのは14:00でしたから。というわけでもう少し道中記をご覧下さい(ネタを引っ張るなぁ)。