− その35 秘湯モゴィティンラッシャン温泉を目指し、いざ行かんっ!(2) − 

さて、ゲートを抜けてしばらく行くうちに、車は道を外れて草原まっただ中を走り始めました。それにしてもモンゴルのすごいところは、たとえば北海道の牧草地が人々の開拓作業の結果、すなわち「森の木を伐採し、岩や石を取り除いて平坦な地面にした努力の成果」であるのに対して、この土地は「もともとこの状態であった所をその状態のまま利用している」という点にあるのでしょうね。世界一人口密度の低い地域に住む人々は「自然を加工する」余裕がありません(もちろんそこに「厳しい気候条件」が加味されます)。ならば「今ある自然をいかに利用しながら生きていくか」という観点から生活の基盤を構築していったであろうことは想像に難くないところです。

もっとも、「バイク乗りの旅行者」の立場からこの草原を見ていると、真っ平らな地形&表土ゆえドライバーがある程度地形を見ていればどこを走らせても大丈夫、というモンゴルの草原はあまりにもうらやましいところです。
ただし「ある程度地形を見ていれば」という前提は大変重要です。この場合「見れば」というのは「その地域を知っていれば」とほぼ同義語で、知らない人間が好き勝手に走れるほどモンゴルの大地は甘くありません。日本からのオフロードバイクツアーでも事故死された方はいらっしゃいますし、それこそオフロードのラリーで有名な方も人知れず穴に突っ込んで死んでいたという話も聞きます。あくまでサポート付きでなければこの大地を縦横無尽にバイクで走ることはできないでしょう。
そして到着したのは‥うわ、案内人さんのお宅だったのね。

実はこのあたりではここしばらく大雨が続いていて、別の場所で暮らしていた人(親族?)のゲルがにっちもさっちもいかない状態になってしまっていたらしいんです(たぶん)。そこでここをベースにして暮らしている案内人さんの建物に避難してきたんでしょう。上写真手前に敷いてあるフェルトは、雨でびしょびしょになったものを干してある、ということでしたから。

さてここでしばし休憩。というかここはいいところだぁ!

この後訪問したオルホン滝は確かに有名&大きな滝ではありますが、ここにも小さな滝があって、しかもこの滝は完全にこのご家族のプライベートエリア(法律上は違いますが実質的にね)。こんな自然の中で日々を暮らしている人もいるんだなぁ。



写真は川の合流点ですが、実は白くしぶきを上げている場所に滝が!(マウスオンで画像が変わります)。

さて、この滝のすぐ上流では家族が集まって何かをしている様子でしたので、「こりゃ当然日蒙親善どっぷり交流しかないでしょ」と喜び勇んで川岸に向かいました。するとあまりにもいいタイミングで‥

と、おじさんが嬉しそうに魚を持ってきました。聞けば竿も使わず糸と針だけを使って滝の落ち口に餌を落として釣るんだそうな。うーむあまりにもうらやましい釣り方だ、合わせは難しそうな気がするけれど、ここで日がな一日釣りに興じてみたい!とかなり真剣に思ったTakemaでありました。

ところで、ここに暮らす彼らご家族は毎日魚を食べているのかなぁと思って見ていると、ちょっと違う雰囲気が(笑)。こういう時に一番「珍しい物好き」であるはずの子供たちは、釣れたマスに向かって殺到、「おおーっ、おおっ、◎△◆※〓▼♪」と聞こえる歓声を上げています。ということは、実は針と糸だけではそう簡単には釣れないのか?(個人的にはそうだと思うんですけれどね。しなりがないからだいたい途中でバラしそうな気がしますが)。



「おさかな」をああだこうだと触りまくる君たちは、日本の温室育ちガキよりいろんな意味ではるかに立派に違いない!

で、そのマスを実際に釣り上げたお父さんがいないのをいいことに、Takemaは次のような行動にっ!



当然でしょ、いかにも「わが手柄」として写真をとってもらうのは(苦笑)。

さっきまで魚に群れていた?子供たちはしばらくすると飽きたのか、川の近くで遊び始めました。それにしてもほんの5mも下流には滝があり、滝から落ちたら命に関わる場所ではあるんですが、さすがいい意味での「野生児」くんたち、そんなことは全く気にせず遊び続けるところがモンゴルらしい。いや、本来は日本でもそうあるべきだと思うんです。近ごろは、外で子供たちだけで遊ぶ姿も滅多に目にしません。何か、決定的な何かが足らないような気がするんですけれどねぇ(以下愚痴っぽくなるのが目に見えているので自粛)。



すぐ下流は滝、でもへっちゃらだい!とばかりに大ジャンプ。



写真を撮ってあげた後は、いつものようにビュー画面で見せてあげます。お菓子はないよ(笑)。



こんなに広い遊び場があるなんてうらやましすぎ!の気持ちをいつものポーズにこめました(うそ)。



さ、そろそろ引き上げよう‥おっと、「ボクに持たせて!」の瞬間ですな。

というわけでつかの間の交流と相成りました。さ、早く先を急がなければということで再び車に乗り込みます。しばらくはまあまあ状況の道を進んでいくと、おお、まずは最初の目標地点としていたバトルツィートの町が見えてきました。



これでも周辺ではかなり大きな「町」の一つです。というか、この日みた町はこことホジルトの二つだけでしたっけ。

さて、バトルツィートまでくればもう温泉まではあと一投足‥とはいきません。ここはまだ地図上の一つの目印にしか過ぎないわけで、ここからさらに山の中に向かっていかなければ湯にはめぐり会えないのです。野湯への道はやはり遠くてキビシイ!念願の温泉到着は次のページに‥果たして出てくるのでしょうか?(笑)。

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