ミャンマーについての地域および国内情勢等の各情報についてはネット上においても様々な形で紹介されています。そこでここでは2004年7-8月の旅行当時に知り得た旅行情報に的を絞って紹介したいと思います。まずは読んでやって下さいな。

ただ国の状況が状況だけに、今後の情勢に大きな変化が起こらないとも限りません。旅行計画時は必ず各方面からの最新情報入手をおすすめいたしますです、ハイ。



政情はともかく、旅行するにはとってもいい国なんですけれどねぇ(呟)。
ビザ関係

ミャンマー入国には観光目的であっても必ずビザが必要です。在日ミャンマー大使館に申請すれば取得することが出来ますが(確かビザ代は3000円)、2回も大使館に足をのばす余裕がない人は代行業者を通すことになります(ただし大使館でもパスポートの郵送サービスを行っていたとは思います=有料)。しかし、ネットで調べてみると代行料金が10000円近くかかってしまうようで結構お高いのが難点です。

そこで今回はミャンマーの旅行会社、「Ping Long」社にお願いしてアライバルビザを取ってもらうことにしました。アライバルビザ手配手数料+空港から市内への無料送迎+エコノミークラスの宿1泊代まで含めて全部でUS$65(人数が増えれば一人あたりの料金は多少安くなるようです)というのは上記代行業者に比べても決して高くない(いや安い)と思ったからです。しかもPing Long社とのやりとりはメール(日本語)だけで終わってしまい、楽なことこの上なしでした。

手配申請は出発のひと月前までに始める必要ありとの条件はありますが、「あくまで自分で手配してこそ旅なのだ!」というこだわり系の方はともかく、フツーの会社員=平日の昼間に大使館に行けるわけないぞ系の方にはお勧めです。ちなみに「Ping Long」社のホームページはこちら。「Myanmar Travel Info Online」

なお、支払いは現地到着当日となります。
お金関係

短期旅行者を中心に不評だったという強制両替ですが、2004年7-8月現在その制度はなくなっています。ただし政府の外貨準備如何によっては形を変えながら復活しないとも限らない気もしますので念のため事前に要確認?

持って行くお金はUS$キャッシュに限ります。T/Cは論外、日本円からの両替もよほどのことがない限り不可能ですし、もし可能だとしてもそのレートは目がくらむほど悪いです(なぜそのことを知っているのかって?それはね‥(謎笑)。

ところでミャンマーではUS$の偽札が出回っているといううわさがあります。詳しくは以下をご参照下さい。

ミャンマー:偽札騒ぎについて(2004/08/25)

1.現在、ミャンマー国内では、米国ドル偽紙幣の噂が広がっており、100ドル紙幣については、紙幣上部に記載されている番号の頭に「CB」のアルファベットが付されている紙幣が、両替や支払い等の際に受領を拒否される事例が多発しています。

2.ついては、ミャンマーへの渡航の際には、上記アルファベットの付されていない100ドル紙幣、あるいは50ドル又は20ドル紙幣を持参することをおすすめします。

3.また、ミャンマー国内では、2003年8月末より使用できるクレジットカードの種類が極めて限られるようになり、使用の可否を事前に確認する必要があります。日本円についても、一般的には換金できません。


(「海外安全ホームページ ミャンマー」より引用)
http://www.pubanzen.mofa.go.jp/info/spot_top5.asp?id=018&num=1

こういううわさは今後とも頻発する可能性があり、また、「CB」以外の100ドル札についてもくたびれ具合によっては受け取りを拒否される可能性があります。というわけで、個人的には「100ドル札のかわりに50ドル札以下のキャッシュに両替していくこと」、そして「両替時にはできるだけ新札にしてもらうこと」などで対応した方がいいのかなと思います。

ついでにクレジットカードはほとんどの場所で使えません。しかぁし、なぜか使ってしまったTakemaです。助かったぁ(後述)。
通貨と物価

2004年8月時点で聞いたレートのうち一番良かったのは1US$=950kyat(チャット)でした(ヤンゴン)。面倒なので1チャットを0.1円ちょいという計算をしておりました。なお地方に行くと両替レートが多少悪くなるというのは確かなようですが、ガクンと下がるわけではないのであまり気にする必要はないかなぁというのが実感です。ただし路上で声を掛けてくる闇両替屋の場合、ちょろまかしには注意が必要かも。

物価についてですが、ああだこうだいうより実際の値段をリストしてお見せした方がわかりやすいかも知れません。以下に値段をあげておきます。

ミャンマービール(食堂):900-1000K(大瓶)
ふかしトウモロコシ中サイズ(屋台):75K
春巻(屋台、2本)100K(ちなみに自分が食べたのはかなりハズレ味)
ハトのエサ:200K(シュエダゴンパゴダ、3缶分。功徳積み代ですな)
宝くじ(路上売り):5枚ワンセットで550K(地元の人は500?)
Duya(ミャンマー煙草):しまった忘れた。庶民派タバコなんだけど200Kだっけ?いやもっと?
ピンウールィン駅の売り子さんから買ったチャーハン(美味しかったぁ):300K
ヤシ酒(蒸留酒、ミニボトル入り):1000K
生ヤシ酒(発酵進行中のもの、同じサイズのミニボトル入り):200K

う〜ん、たぶん全然参考にならないですね(笑)。

こうしてみると安いようですが、私の場合食事のたびにビールを摂取していたこともあり、結構なスピードで1000K札が減っていきました。現地の人の月収から考えると‥いや、こういうことについては何も言いますまい(苦笑)、しょせん旅行者、地元の生活者になりきることなど出来やしないわけですからその比較は‥。
治安&ミャンマーの人々

政権に関する事情から、「ミャンマー=ちょっと危なそうな国」というイメージを持つ人もいるかと思いますが、通常の旅行に関する限り治安は大変安定している印象です。コソ泥や置き引きなどの被害もほとんどないそうです(もちろん皆無というわけではないでしょうが‥)。「目をいからせて常に周囲に気を配り」とか「バクシーシ攻撃からいかに身を守り」というようなキンチョーはまず不要でしょう。ただ、大きな観光地などでは観光客目当ての自称ガイド等がにじりよってくることはあります。でもそれほどしつこくはないですしね(ヤンゴンのシュエダゴンパゴダなど)。また、お寺の中や托鉢の少年僧などから喜捨を求められることがありますが、これについては現地の人々も普通に応じていることなので、躊躇する必要はないでしょう。この場合相手がニセ者である可能性はまずほとんどないと思います。

また一般の人々の親切さは特筆すべきものがあり、道を尋ねると途中までわざわざついてきてくれたりなどということもありましたし(マンダレー)、列車の中でも「えっ?」と思えるような心遣いに驚くこともありました。旅行しやすいというか、ほんわかする国です、本当に。

ただ、政権に関する事柄について町中で話すことは避けるべきでしょう。旅行者はともかく、相手のミャンマー人に迷惑が及ぶ場合があります(誰が聞き耳を立てているかわからないので)。でも、場所その他の状況によっては大丈夫なのか?(後述)。

そうそう、安全の面で気をつけた方がいい場所がありました。ヤンゴン空港です。預け荷物が勝手に開けられて中身を失敬という例は結構多いようです(このパターンはヤンゴンに限ったことではないですが)。バックパックの場合は小型の鍵をつけておいた方がいいでしょう。ちなみにわたしはこの件に関していつも結構無防備なのですが、今回は鍵をつけていきました。結果、「格闘したあげく諦めた」痕跡がありましたので念のため。
交通

長距離移動の手段としてはバスが格安です。特にヤンゴン〜マンダレーなどの夜行バスは十分に利用する価値ありでしょう。ただし主要路線以外は長距離であっても乗客や荷物がめいっぱい詰めこまれたミニバスだったりすることもあるし、ちょくちょく止まったり故障したりすることも多いので、ある程度度胸というか覚悟が必要です。

また、飛行機・列車・船には外国人料金が設定されており原則としてドル払いしかできません。ミャンマー人料金に比べて非常に割高ですが、こればっかりは個人の力ではどうしようもないので素直に諦めましょう。料金については他のサイトを御覧下さい(それぞれ日本からも事前手配が可能ですが手配料が別途かかります)。タクシーについては、長距離チャーターはともかくスポット利用の場合はチャット払いです。

タクシー料金ほか(あくまで2004年7-8月の相場です)

ヤンゴン市内〜空港:2500Kyat(昼)、4000〜4500Kyat(夜)
ヤンゴン市内〜シュエダゴンパゴダ(片道):1000Kyat

バガン〜ポッパ山経由ニャウンシュエ(インレー湖):US$75(1台)
ニャウンシュエ(インレー湖)〜ヘーホー空港:US$15

インレー湖ボートチャーター(1日、遠くまで行く場合):US$15(一艘)、チャット払い可
マンダレー〜バガンのフェリー(エキスプレスボート):US$16(手配するとだいたい+$2)
通信状況

市外通話はかけなかったのでわかりませんが、同じ市内でもかなり音質が悪くです。かつての日本で相当長距離&交換手経由(手動接続)でかけたときよりも音は悪いです。え、知らないって?(笑)。昔は日本でも交換手につないでもらうシステム(電話をかけると交換手が出て、「○○さんへお願いします」というとつないでくれる)があったんですよ。そう、25年くらい前は‥(遠い目)。

郵便ですが、「地球の歩き方」にもあるようにまったく信用されていません。私も街を歩いているときに「これを出国後日本に出してほしい」と国際郵便を託されました。現地の人ですらそうなんだから‥。

ネットについてはつい最近解禁されたばかりで、ヤンゴンやマンダレーなどにネットカフェがぽつぽつできはじめているようですが、自分は旅行中ネットから離れるのが常なので状況はよくわかりません。たしかバガンには1ヶ所あり、ニャウンシュエにはまだないとかいう話でした(2004/8現在)。
気候

ミャンマー旅行のベストシーズン(涼季)は10月中旬〜2月中旬だといいます。2月下旬から5月中旬は暑季で暑く(特にマンダレーとかバガンとか)、残り5ヶ月は雨季ということになります。ミャンマーの雨季をなめてはいけません。ひどい時には朝から晩まで土砂降りの雨が続くこともあります。交通が寸断され、水には強いはずのマンダレー〜バガンを結ぶフェリーですら欠航してしまうこともあります(2004年7月には実際に欠航したそうです)。

ただし、面積が日本の1.8倍もある国ですから、気候をひとくくりにして考えることはできません。雨季の場合、ヤンゴンはほぼ毎日曇りが続き雨が降るでしょうが、1日中降り続くということはあまりないそうです(雨季の時期にもよるでしょうが)。しかしバゴーあたりになると雨の比率は高まり、チャイティーヨーは連日どしゃ降りの可能性があります。ちなみにわたしゃそのことを知らずひどい目に遭いました(笑)。

一方、内陸のマンダレーやバガンあたりになるとそれなりに晴れ間がのぞくことも多いです。とはいってもやはり雨が降ることは降るので、たとえばバガンの朝日夕日などを拝める確率は低いと考えるべきでしょうけれどね。また、ピンルーウィンやティーボーあたりの高原エリアも同様で、それほど苦労せずに旅行ができるかと思います。うーん、何だか天気予報のおじさんみたいになってきたぞ(苦笑)。

ただ、やはり一番いいのは年末年始の頃なんでしょうね。ハイシーズンゆえ宿も交通機関も混みますが、それを補ってあまりある快適さなんでしょう。もっとも涼季の高原地帯は涼しいというより寒いそうですが‥。
お宿情報

ま、自分でお調べ下さい(笑)。投げやりな言い方ですが、宿そのものの数がどんどん増えているそうですからハイシーズンでも満員で泊まれないということはまずないんじゃないかと思います。ちなみに私はエアコン&温水シャワー付きを絶対条件として探しました。思いがけず混んでいて、やっと見つけたバガンの宿はこぎれいなプールまでついてました($10/night)。ヤンゴンでも$10出せばその条件で大丈夫。勿論もっと安く泊まれるところもあります。ちなみに宿代には朝食代が含まれているのが普通です。
ここまで記してきたことはミャンマーを旅行して知り得たごく一部の情報ですので、あくまで参考としてご理解下さい。また、ネット上においてはより整理された現地情報サイトがいくつもありますので(上述「Ping Long」サイトや「ヤンゴンナウ」では列車の時刻や料金等も調べられます)、旅行の計画を立てる際には非常に便利です。

さ、というわけでいよいよTakemaのミャンマー旅行本編に進みましょ!

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