− その4 ティーボー到着! −
山岳地帯を抜けた列車は緩やかな下り道をコトコトと気持ちよさそうに走り続けます。車内はご覧の通りすっかりおくつろぎモード全開、そして窓の外には、これまでのトウモロコシ畑に変わって水田が広がり始めました。う〜ん、何だかかぁ〜なり日本的風景ですな。
話は変わりますが、列車の窓から顔や手を出すなというのは万国共通のルールのような気もします。しかしここミャンマーでは皆さん自己責任のもと様々な「出し方」をなさっているらしく、手のみならず足まで出してみたり、窓から顔を乗り出して歯磨きにいそしんだりする方々もいるようです。歯磨きの方は「シブキが飛んできたらいやだなぁ」とも思ったのですが、いかんせん列車のスピードはシブキを後部の窓までまき散らすに至らず安堵した次第です。
実は足出しの方、スイッチバック動画の中でもちらりと出てきていたんですけれど気づきました?
ある駅を発車し始めた時、「次がティーボーだよ」と隣の席の人が声をかけてくれました。何だか最後まで親切のもらいっぱなしばかりですみませんねぇ皆さんm(_ _)m。
というわけでティーボーに到着したのはほぼ16:00ジャスト。定刻なら14:58だということですからちょうど1時間遅れですね(十分に許容範囲じゃないのさ!)。でもまぁトータル11時間の列車旅行、かなり楽しかったです。時間がある人には絶対におすすめですね。
ティーボーに降り立った旅行者は自分を入れて3名ほど。目の前にいた大荷物の白人バックパッカーが、この夜一緒に酒を酌み交わす相手になるということをこの時のTakemaはまだ知らない(笑)。
さて、ホームの売り子さんたちを見ていると、何だかやたらとパイナップル売りが多いんです。そして駅のホームにも大量に積み上げられたパイナップルが。そう、ここティーボー周辺はパイナップルの大産地として、マンダレーやヤンゴン方面にもかなり出荷されているのだとか、そして今まさに出荷の最盛期というわけだったんですね。そしてこのパイナップルが、翌日の自分にとってのサバイバルフードになるということをまだ知らないTakemaです(何のこっちゃ)。
ちなみに、形こそ小ぶりながら味の方はかなり美味しかった♪
ホームの外れにあった駅名表示は、かつての「HSIPAW(シーポー)」のままでした。
さて、ここティーボーには外国人の泊まれる宿が2軒あるということだったのですが(ちなみに、政府に登録している宿だけが合法的に外国人を泊めることが出来るようです)、ちょうど上の写真を撮っていると宿の客引きとおぼしき方が自転車を押しながらやってきました。部屋は空いているということだったので、彼の言うがままに今宵の宿「Mr.Charles G.H.」へと向かいます。ちなみにあとでこの人こそが宿の経営者チャールズさんであることを知りました(のんびりしてるのね)。さらに後で知ったところによると、もう一軒の宿「Nam Khae Mao(ナンケーマオ)G.H.」も、実はこのチャールズさんの身内の人による経営なのだとか。
ちょっと洒落た感じのMr.Charles G.H.。部屋は狭く見えるけれど実際は十分に広いしシャワーもトイレも部屋にあります。
というわけでテクテクとGHへ(駅から徒歩約10分ほど)。町の中心部からちょっと外れた場所にある、静かでのんびり出来そうな宿なのでまずはOK。$5と$6(ともに朝食付き)の部屋があり、見た感じも広くて気持ちの良さそうな$6の部屋に決めて‥まずはロビーにて冷たいビール!このあとは列車内で自粛していた芋焼酎も解禁するぞ(笑)。
ぷっはぁ!しかしこのDagon Beer、お味の方は今一歩でした。コクがないのね。
しかしビール堪能後いざ部屋に戻ってみると、西日があたるので何だか暑い。廊下と比べても何度か温度が高い気がします。もとよりエアコンはない部屋なので扇風機を入れて一息つこうと思ったのですが、ファンを入れて約2分後‥停電しやがりました(笑)。
ここティーボーではかなり頻繁に停電し、しかも一度止まると復旧まで結構時間がかかることが多かったです。デジカメ等の充電をしたい場合は、宿に着くなり即コンセントに差し込んでスタンバイしておいた方がいいかもしれません。
とりあえず半分水のシャワーを浴びて(暑かったので気持ちよかったけれど)、さっぱりしたところで廊下の先にあるテラスへ。ここにはいくつもの籐製の椅子とテーブル、そしてお茶のポットと灰皿があり、いわゆるくつろぎ場所としてはかなりいい場所です(左上写真の2F正面です)。ここで芋焼酎を飲み始めたのですが、ちょっと待て、まだ明るいんだしせめて町の散歩にでも行った方がいいんじゃないか?
Takemaとしては非常に前向きな発想のもと、芋焼酎は一杯だけに留めて町をお散歩することにしました。なぁに、小さな町だからせいぜい30分もあれば回れそうですしね。