この日は4:00過ぎに起床。エーヤワディ(イラワジ)川を下ってバガンへ向かうフェリーの出航が6:00ということなのでまぁしゃあないですが、朝ご飯が食べられないのはつらいなぁ(無料なのに)。あ、ティーボーに向かう朝もやっぱりここでは食べられなかったんだっけ。

荷物は昨日のうちにほぼまとめておいたので、身支度を調えて下に降りるとすでにOMさんが待っていてくれました。聞くと、何と4:00には着いてしまっていたらしい(約束の時間は4:30でしたので念のため)。まぁ早め早めというのはわるくないわけで、とにかくまだ真っ暗な市内を船着き場へと向かいます。結局「兄弟」とは会えなかったなぁなどと思いつつ。何と船着き場に着いたのがまだ4:30。ちょっと早すぎたようで(そりゃそうだ)、まだ他にお客の姿はなし。とりあえず船に乗り込んでプラ椅子に座り、ひたすら出航を待つことに。

ところで乗り込んだ船が結構ボロ船だと思っていたら、実はこの船ははしけ代わりで、インワ鉄橋の下流側で本来のフェリーに乗り換えるのだとか。川が増水している関係上フェリーが鉄橋をくぐれない可能性があるからなのだそうで、やはりこの洪水はただものではないのだなと思わせてくれます。ちなみに、先週はこのはしけ船ですらも鉄橋を通過できず、よってフェリーそのものが欠航していたのだそうな。いやぁラッキー♪。



夜が明けてくるとともに帆掛け船などが繰り出てきて旅情は満点。今日もいい天気だぁ!



はしけとはいえかなり大きい船でインワ鉄橋をくぐります。ここからなら鉄橋も撮り放題(笑)。

さて、我々は最初の乗船客ゆえ他のお客さんを眺める時間があったのですが、その中に「日本人らしいけれど日本じゃないといわれればそれもそうかと納得できそうな」国籍不明の男性を発見しました。OMさんと「どうかなぁ」といいながらも、バッグに付けられていたカラビナを見て「うん、あれは日本人だ、まず間違いないよ」と決めつけて声をかけてみたら‥読みは大当たり、職業カメラマンのKさんでした。以後、彼とはインレー湖まで時々同行することになるのです。

考えてみれば、今回の旅行でこれまで日本人に会ったことは全くなかったのですが、この船にはどうやら推定あと二人の日本人が乗っているようです。しかし、見た感じでは「皆さん濃いキャラクター」をお持ちの感じ。わたしだけが「ごく普通の旅行者」然としていたのは確かなようです。本人がそういうのですから間違いありません(決定)。

さて、先日登ったザガインヒルを横目にしながらインワ鉄橋をくぐり抜け、しばらく行ったところでいよいよ本来の船に乗り換えとなりました。エキスプレスボートとはいえ日本の船のイメージとは大分違うんだろうなと思っていたのですが、あにはからんやかなり立派なフェリーじゃないですか!



これがマンダレー〜バガンを結ぶ高速船。うわ、何だか予想していたよりもはるかに立派だぁ!

この日の乗客は30-40人ほどで席はガラガラ。客室はエアコン設備までありますし(全然効いてなかったけれど)、前方にはTVも据え付けられています(電源が入ることはなかったけれど)。そして、いざ走り出してみると‥う〜ん、ミャンマー国内の陸路移動手段として一番快適なのはこのフェリーなのじゃないか?と思えるほどです。全く揺れないし(川を行くフェリーですからね)、客室はエンジン音も全然気にならないし、どうせガラガラなので横になって寝られるし、とにかく至れり尽くせりです。



自分の勝手な事前予想では、多分こんなのじゃないかと思っていたんですが‥(笑)。

「快適だよおっかさん(意味不明)」 (28)

「エーヤワディの風に吹かれて」

ホントに気持ちよかったです。

wmv形式、892KB、23秒

それにしてもさすが大河エーヤワディ。たっぷり増水していることもあってはるか彼方まで続くすごい川幅です。ちなみにそのためかなりの地域が浸水してしまっているようで、水の中からポツンと掘っ立て小屋が顔を出したりしていましたっけ。川沿いに人の気配はほぼ全くなし、最初は気持ち良かったけれど、あまりにも景色に変化がないのでちょっと退屈かも。船内には甲板くつろぎ用のプラ椅子($1)と、ちょっと中途半端な角度のデッキチェア($2)の貸し出しもあったのですが、これを借りちゃうとかえって甲板にしばられそうに思ったので借りるのはやめました。な〜に、甲板に直接座ったり寝ころんだりしちゃえば済むことだし。

そんな時、今回の船旅で唯一の途中寄港地が近づいてきました。「地球の歩き方」によると何ヶ所か立ち寄ると書かれていたような気がしますが、おそらくは立ち寄り場所そのものが水没してしまったのでしょう(見ていても全くそんな場所はなかったと思う)。



船が桟橋に近づいていきます。すると‥

待ちかまえていたのは乗客目当ての売り子さんたち。果物やお菓子を大皿に並べて「よぉっし買っとくれ!」というところでしょう。しかし左上写真のお姉ちゃん、頭に青バナナをのせて何ともひょうきんスタイル。やっぱりミャンマーにもこういうノリの人がいるんだなと面白く見ていたら‥



これまたおもしろおかしきポーズを取っておりました。もう少しで「シェー」だったのに、残念(何を期待しているんだ何を)。



中には布地を売っている人たちもおりましたが、さすがにこれは売れなかったみたい。品定めもできないもんね。

さて、再び船は桟橋を離れてバガンを目指します。さすがにすることがなくなった&お腹が減ってきたので食堂へ。事前の下調べ段階で「船内食堂は高いだけでなく味もチョットね」という情報は仕入れていたのですが、船に乗る前に何も買えなかった(売っているところもなかった)ので仕方ありません。ちなみにTakemaは先ほどのお姉ちゃんからスイカを2切れ買ったのですが、さっそくOMさんから怒られました。

「何かを買う時は私に言って下さい。そうしないととんでもなく高い値段で買わされますよ!で、そのスイカ、いくらで買ったんですか?」

値段を言うと(いくらだったかは忘れちゃいましたがそんなに法外には感じなかった気がする)、OMさんいわく「信じられない!すごく高いよ!」。はいはい、これからは事前にことわりますって(笑)。

さて話を食堂にもどしましょう。値段はどれも町中の倍〜数倍はします。ちなみにビールは大瓶1本2000K、街の食堂の倍以上ですね。まぁこれまで飲んだことのなかったマンダレービールだったんで頼んだのですが、肝心の飲み心地といえば‥う〜ん何だかさびしくなる感じ(笑)。コクがないんですな。やっぱりミャンマービールが一番だわ。

そして肝心の食事はといえば「ラーメンもチャーハンも、全然味がないっ!」。OMさんも「これは全然味がないですね」と言っていたので、この味付けは決してミャンマー風ではないはずです。OMさんは味を濃くしてもらいましたがそれとて雀の涙(全然濃くなってない!)。この船のコックの味覚感覚はかなり厳しいようです。そこでトウガラシ入りのしょうゆダレをもらい、それをちょこちょこかけながら食べて一件落着。



冷蔵庫の中に入れてあったとはいえ、ビールもチョットぬるかったよなぁ、残念。

食事も終わっていよいよすることがなくなりました。しばらくはTakemaもOMさんも横になって寝ていたのですが、そのうちKさんを交えて3人でおつまみをポリポリやりながら雑談タイム。話の内容はとても興味深いKさんネタだったのですが、プライバシーの観点からここでは割愛しますけどね。へぇ、ベトナムでそんなことを(笑)。

なおKさんと自分は宴会モードをスタートし、屋久島焼酎「三岳」をストレートでちびちびやりながら楽しんでおりました。OMさん?彼女はお酒をたしなまないので見ているだけね。

そんなこんなのうちに、進行方向の小高くなったあたりにパゴダや建物がいくつか見えてきました。どうやらバガン到着のようです。どこに着岸するのかと思ったら、オールドバガンにほど近いあたりまで進んでいきました。これもまた桟橋の都合なのでしょうか。到着は15:00少し前、出航から9時間の船旅もこれにて終了です。



着いた着いたぁ♪

さて、Kさんは既に宿を予約してあるということでここで一旦お別れですが、数日後インレー湖までのタクシーをシェアしようという話になっています。またの再会を約して「ではでは!」。さ、うちらは宿探ししなくちゃ(あたふた)。

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