− バガンの町をうろちょろと(6) −

さて夕日観賞のためにやってきたのは、観賞スポットとしてあまりにも名高いシュエサンドーパゴダ。しかし、近づいていくにつれて何やら事態はすごいことになっていることに気づかされました。だって‥

これほどの観光客、一体これまでどこにいたんだ?と思わざるを得ないほど沢山の見物客、そしてそれをあてこんで集結してきた物売りの子供たちとであたりはごった返しておりました。しかしまぁ満員すぎて登れないとか身の危険を感じるというほどではなかったので、自分も空いている階段の側から登り始めます。



とりあえず、下で見ていたほど混んではいなかったので一安心。

しかし肝心の西の空を見ると、ありゃまー仏罰というべきか?「じぇったい夕日の沈む瞬間は見せないもんね」というがごとく厚い雲があたりに張り付いて邪魔をしております。でもまぁ昨日に比べれば状況は全然いいし、それに自分たちのいるあたりの上空は快晴なのですから、待っているうちに雲が徐々にとれて‥などという奇跡も起こるんじゃないか?

しかし、時は刻々と流れ、太陽もどんどん角度を落としていきます。それなのに、ああそれなのに(古っ!)、「雲、ぜんぜんどかなぁ〜い!」というどころか、徐々に厚みを増してきているように見えたのは気のせい?(笑)。



まぁきれいといえばきれいなんですが、別にここで見なくてもねぇ。



一瞬周囲が色めき立った時の風景がこれ。この時が最大の見せ場でした(残念)。

「切なくなるゾ、中途半端な夕日っ!」 (31)

「あたりをぐるりと眺めてみれば」

まぁこんな感じでした。乾期に行ったことのある人は鼻でせせら笑ってやって下さい。

wmv形式、970KB、27秒
というわけで中2日のバガン滞在もこれにておしまいです。夕食はまたも隣の串焼きやさん。別にホテル内のレストランで食べてもいいんだけれど(まとめてカードで支払えるし)、やっぱり屋外でのんびりというのは捨てがたい雰囲気ですからね。ここでちょっと焼きもの関係も見てもらいましょ。

虫除け用にちゃんとケースの中に入れられた中から、自分の食べたい串を選びます。しかし冷蔵設備はありませんから、店としても「今日のうちに売り切らなきゃ」という背水の陣ではあるのでしょうか。ちなみに野菜が安く肉が高いというのは万国共通でしょう。そういや小鳥も串刺しになってたぞ。食べたけれどどうという味ではなかったっけ。

注文が入ると焼き始めるのは日本と同じ。しっかり炭焼きですし、焼き加減も絶妙なので美味しかった♪ついでにいえば、この日の夕食代は2人で2000K(しかもミャンマービール一本含む)!激安なんですが‥それでも肉はあまり頼まなかったような(緊縮財政)。OMさんが夜中に空腹で眠れなかったという報告は受けておりませんが、自分もちょっとお腹が減りましたっけ。ごめんOMさん(彼女はこちらの財政状況を気遣い、あまりオーダーしようとしなかったのです)m(_ _)m。

さて、いよいよ明日はポッパ山経由で一路インレー湖へ向かいます!タクシーも無事押さえたので問題なし!といいたいところですが、その裏にはOMさんの献身的な努力&ミャンマー人コミュニティの横のつながりを示すエピソードがあったのです。それは‥

インレー湖までのタクシーチャーターは予定費用$70(チャーター1台あたり)のつもりで考えていたTakemaでした。しかし現地でOMさんが聞いてみたら最低で$80だとのこと。さらには「$90じゃないとまず信用できる相手&車じゃないよ」という人も現れ、彼女としてはTakemaと現実の狭間でかなり悩んでいた&いろいろな情報を収集していたそうなのです。

しかしなかなかいい情報は入ってこないし、困ったなぁと思っていた頃、我々が泊まっていたホテルに彼女の知り合い(同業者)の男性達がマンダレーから車で到着しました。彼女はTakemaの知らないところで「無理を承知」で、明後日インレーまで車を走らせてくれないかと頼みに行ったそうなのです。しかもその時彼女はミャンマー女性のタブーをあえて破って。
【ここでいう「ミャンマー女性のタブー」】

ミャンマーの未婚女性は相手が親族である場合を除き、「男性しかいない部屋に単独で入ることは絶対に避ける」のだそうです。ちなみに、結婚まで純潔を守るのは当然のこと。恋愛の場合も、男女ともにそのタブーは厳格に守るそうです。
今回は「自分が頼みに行くのだから」ということであえて同業者達の泊まっている部屋に入ったのですが、ものすごくどきどきしていたとか。ここですごいのがかの男性達。OMさんに次のようなことを言ったそうなのです。
「OM、俺たちを見そこなっちゃいけないよ。俺たちだってマンダレーの男だ。同郷の知り合いであるOMが困っているのに、それを無視していられるはずがないじゃないか!そんなびくびくしないで、大丈夫だから俺たちに任せてくれよ!」
ちなみにこのドライバーさん(確かTakemaと同年齢)は、何と翌朝別のお客を乗せてインレー湖まで行き、お客を降ろしたあと夜の道をひたすら走ってまたここバガンまで戻り、そして更に翌朝、Takema一行を乗せて再びインレー湖に向かうことを承諾したというのだから恐れいります。寝ることを全然考えてない!いや、それ以上に「同郷人が困っているのを見捨ててはおけない!」というその気持ちが素晴らしすぎます!(「寝不足で危険じゃないか」なんて野暮なことを突っ込まないでね)。

ミャンマーには日本人がほぼ忘れかけている何かを大切にする姿勢がはっきりと息づいている!ということをあらためて考えさせられました。ここまでの話、本当ですよぉ(OMさん&ドライバーさんと同席の場で聞いたんだから間違いない)。

ちなみにこのような事態を招いた元凶、それは「OMさん頼むよ、$80未満で見つけてくれないと困っちゃうんだぁ!」というTakemaの言葉だったんですけれどね(自爆)。


さてそんなわけで、明日はいよいよバガンを離れます。シンデレラ酒、飲めて嬉しかったぁ(謎)。

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