− その1 「シンデレラ酒」を手に入れる −
ヤシの木の幹に付けられたハシゴにわくわく。ここなら「アレ」が飲めるかも!
今日はバガンから一気にインレー湖まで。前に書いた通りタクシーをチャーターして一気に移動するわけで、6:30起床の7:00出発=結構早出ですな。でも人には人の事情があるというべきか、こんな早い時間にも何人かの旅行者がもそもそと朝食摂取中。この時間から朝食がスタンバイされているのはありがたや。
実際に出発したのは7:15。ニァゥンウー市街でKさんをピックアップしてまずはポッパ山方面へ。そうそう、何とも間抜けな位置にあるバガン駅を通過したあたりでKさんとTakemaが朝からとんでもないリクエストを開始したのでありました。
というわけでOMさん、同郷のドライバーさんと早くも話し合い開始。幸いさっさと話はまとまったようで、「TakeさんKさん大丈夫です、この先にありますから」という心強いお言葉。おお、さすがに話が早いぞぉ!OMさんえらい!というわけでちょっと走ったあたりで「ここで休みましょう」。ということはここに生ヤシ酒が?
まずは椰子の葉でこざっぱりと作られた室内兼加工工場へ。おお、何やらやってるやってるぅ(わくわく)。
まずはお砂糖作り。ヤシの木から取った樹液を煮詰めに煮詰めます。いい色になるまで‥
煮詰めた液の温度が下がったところで手に適量を取ってくるくるっと。
こんな感じで椰子砂糖が出来上がりっ!さっぱりした甘さでいとよろし。
なめてみると案外さっぱりとしていて、紅茶などに入れるよりはそのまま口に入れて味わうほうがいいかなぁという感じです。
さらに奥に行くと、今度はおやっさんが椰子酒の蒸留酒作りに余念なしという感じでありました。昔はどこでもこういう方法で蒸留してお酒を造ったんだろうなぁ。その原点的な作業を見られるとはこりゃまた嬉しい♪
火加減を見ながら、時折竹の筒で火を元気にさせてっと‥
(右写真にマウスオンすると画像が替わります。)
そうして出来上がった蒸留ヤシ酒はご覧の通り無色透明。度数は結構高いようで、ざっと味見したところでは35%はあるんじゃないかという感じでした。Kさんとともに「ウン、こりゃなかなかいけるゾ」と喜びます。ちなみにこのボトルウィスキーのミニ瓶(300ccくらい?)1本1000K。即座に購入したのはいうまでもないことです、はい(お金もないのにショーガナイネ)。
さて小屋の外に出てみると、少し離れた場所でウシくんと少年が何やらぐるぐるとやっておりました。
というわけで動画です(32) |
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となると、円の中心部が気になります。何かをしぼっているのか、または粉にでもしているのかと思ってのぞかせてもらうと‥
これはピーナツオイルの抽出中ということでした。しかし見る限り搾れている量はほんのわずか。ウシくんが一回りするうちには一体何滴くらいのオイルが取れるんでしょうか。いや、そういうこと言っちゃいけないですね。ウシくんはウシくんなりに頑張ってるんだもんね。
そうこうしているうちにこの少年のお父さんとおぼしき方が「ヤシの樹液をなめてみるかい?」とおっしゃるので、「はいはいはいっ!」とここ掘れワンワン的なコーフンと共に是非にとお願いしました。するとこのお父さん、何やら入れ物を持ち出してきたかと思うといきなり次のような行動に出たのであります。
というわけで動画です(33) |
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こうしておじさんがわざわざ取ってきてくれた、まさに取れたてのヤシ樹液をさっそく賞味させてもらいます。砂糖のような濃厚な甘さを午前1時新宿三丁目界隈の「夜の蝶」に例えるならば、こちらは何だかちょっと恥じらうようなはにかむような、好きなんだけれど告白出来ないあぁ初恋の味というところでしょうか(何のこっちゃ)。
そして‥忘れちゃいけないのが「生ヤシ酒」!そもそも我々がここに立ち寄ったのもこの生酒を手に入れるためなのですから!
こ、これだぁ!(感涙)。蒸留酒とは違い少し白濁しています!
樹液をこうしてビンの中に入れておくと勝手に発酵が始まってお酒になっていくというんですから、何だか現代版サル酒のような感じです。おまけにOMさんが通訳してくれたところによると、「昼の12:00までに飲まないと発酵が進みすぎて酸っぱくなってしまう」とのこと。そうかぁ12:00までに飲まないとイケナイのね、12:00を回ったら大変、12:00‥。ん、ということはこの酒は(閃き)!
‥大した閃きじゃないですな。
さてまだお昼までにはかなり時間があり、ということはビンの中の発酵もまだほとんど進んでいない=今飲んだらただの甘いジュースに過ぎない=せっかくならベストのタイミングで飲みたいじゃないのさというわけで、試飲はこの後のアトラクションが終わってからということにいたしました。
そうそう、肝心なことを書き忘れていました。このシンデレラ生ヤシ酒ですが、お値段はさっきの蒸留酒と同じビンに入ってたったの200K!爆安でした!
ということで、たっぷり楽しんだ上で再び出発っ!