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− その15 ファウンドーウーパゴダおよびあちこちを行脚 −



なかなかの規模の集合家屋!と思ったら、織物工房&直売所でした。



再び船に乗り込み、「市街地」を通り抜けて向かった先は、インレー湖周辺の中でもっとも有名なファウンドーウーパゴダです。12年前にも来ています。懐かしいなぁ。



そんなわけでお詣りいたしましょう。船の数は多いですが旅行者の姿はわれわれ以外にまだほとんどありません。



これだけ鳩がいるということは‥ハイ、当然「えさ売り」の方がおられるわけです。

屋根付き参道の手前で靴を脱ぎいざ本堂に上がっていくわけですが、ここでわれらが篤き信仰心を示すがごとく献花を購入(右上画像マウスオン)。

ただ、ファウンドーウーパゴダといえば「五体の仏像に金箔を寄進(貼り付ける)」というのが定番なのですが(ただし男性のみ)、そのための金箔は購入しませんでした。



と、ここで何やらお坊様&取り巻きの人々が供物や何やらを持って移動する列に出くわしました。見たところ結婚式の親族と思われます(新郎新婦の姿はなし)。

上画像で銀色の鉢の中に入っているのは100チャット札。このあといきなり餅撒きのごとく周囲に撒かれ、あたりの(無関係な)人たちが急いで拾っておりました。かくいうTakemaも1枚ゲットしたわけです。で、そちらも寄進の糧としたわけですが、まさか結婚式用とかのイミテーション札じゃなかったよね?(今になって不安)。まぁもしそうだったら人々も拾わなかっただろうし‥(いわゆる「冥銭」とごっちゃになった思考)。



そんなわけで祈りをささげたTakema&おしんこどん。ちなみに壇上の右上画像の金色の5体の仏像、このとき上がっている人々もそうですが、信者男性により貼り付けられた金箔によりもはや原形をとどめていません。このうちの1体が、例の「一度は湖に沈んだがいつの間にか帰還を果たした」仏様のはず‥(たしか「小さいやつ」ということでした)。なお右上画像の階段下に書かれているように女性が壇に上がることは認められていません。でも自分も下でいいや。



なお、「少しでも近くで拝見したい拝みたい」という女性信者の声にお応えして、というわけでもないでしょうが、仏像の斜め上にビデオカメラが取り付けられており、その映像は常時モニターに映し出されています(右上画像マウスオン)。まさか盗難防止の監視カメラってことはないよね?(罰当たり)。

本堂を出ると、いろいろ飾られた船やスピーカーから音楽を鳴らした船の一団が出港していくのが見えました。先ほどの結婚式関係者の団体でしょうかね。というわけでここまでの動画です。






続いては隣接する極楽鳥カラウェイを模した台船見学へ。毎年9-10月にかけて、かの5体の仏像を乗せたこの船がインレー湖の各村々を巡行するのだとか。



どうやら船の建造は1997のようです。もうすぐ20年選手ということか。



さてと、それではそろそろ出発しましょう。




いったん来た道を戻ります。さすがにこの時間になると半袖ポロシャツ1枚で乗っていても寒くないです。で、続いてはページトップの画像にあった織物工房&直売所です。



12年前はもっと別の(小規模の)工房を訪問したと思いますが、やはりここでもロータス(蓮)の茎繊維を使った織物を手がけているんですね。蓮は仏教と深いかかわりを持つ、ある意味「聖なる植物」であり、仏像の台座は「蓮華座」といわれ蓮の花をかたどったものですし、花のあり方(泥の中から直上しけがれなき花を咲かせる)も仏教の理想にかなうものです。

この蓮の繊維を使った織物はミャンマーにおいても非常に高価な生地ですが、お坊様への寄進の品としても一定の需要があるようです。






と‥ここでおしんこどん、また新たな「やる気」を発揮し始めました!はいはいわかりましたよショールですね(Takemaカード払い)。あ、ロータス100%生地じゃないやつです念のため(笑)。



次(のお店)に向かう途中、観光用のカヤックを見かけましたが、この湖や水上家屋群エリアの広さを考えると‥これってかなり疲れるんじゃないかな?ま、楽しんでおられるならそれはそれでいいんですけれど。また子どもたちは何に夢中になっているんでしょう?



上画像などは、何だか「洪水で道路が完全冠水」したようにも見えますね。

ちなみにインレー湖は全体として水深が浅いことから、長年にわたって「水中の水草を刈り取り、それを一定の場所に積み上げて埋め立てる」という作業が行われてきました。ファウンドーウーパゴダが建てられている場所も、むーかしむかしその昔は今のような陸地ではなかったというのですから驚きです。この水上家屋周辺も今後はもっと「陸地」が増えていくんでしょうか?



家々の周辺に草が生えているのも、「長年の作業の賜物」なんでしょう。





すれ違うローカルボートの乗客さんも「え、あれって笛?でも何でここで?」という顔をしてこちらを見ていきます(笑)。そりゃそうですよね。それではそのあたりを動画にて。




 

しかし、町から離れるにつれてそういった「お客さん」もいなくなります(笑)。

町の周辺には「野菜畑(フローティングファーム)」が広がります(右上画像)。トマトやきゅうりなどが栽培されていますが、それら植物を植えている畝も、上で書いたような「人々が苦労して作り上げた大地」だというわけです。

続いてやってきたのは鍛冶場付きのみやげ物屋さんでした。何も買いませんでしたが、どうやら客が到着すると刀鍛冶のパフォーマンスを見せてくれるようで、何だかこれは斬新でした。






何も買わなくてごめんなさーい。だって特に欲しいものがないんだもん(欲なし芳一)。



無意味ポーズのTakema。ん、鉄板ザルの上で干されているのは‥八角ですね(右上画像マウスオン)。



次にやってきたのは舟作りの工房。このときは作業をしていませんでしたが、一艘ずつ手作りされていることがわかります。こうして形ができたあと、浸水防止コーキングのため、コールタール?とおがくずを混ぜ合わせてペースト状にしたもの(右上画像マウスオン)を接合部の隙間に塗りこんでいきます。

 

右上画像がその作業中のものですが、左上画像のわれわれの舟にも同様の処理がなされていることがわかります。別に全面に塗るわけじゃないんですね(ペンキとは違うので)。

ちなみに気になるお値段ですが(いや買いたいわけじゃないですが)このデフォルトサイズだと一艘US$2500なのだそうな(船外機代含まず)。また(以下に続く)、

 

こちらの「家庭用&漁業用」だとUS$800で買えるようです(あくまでわたしゃ買いませんが参考価格ね)。



おあとは「ガーペー僧院」です。前日ボート会社のオーナーさん?も、「Jumping cat Temple」と言っていた気がしますが、すでにそれを仕付けたお坊さんはすでに亡くなっており、「以前ジャンピングキャットで有名だった僧院」と説明するのが正しいと思うのですがまぁそれはしょうがないか。

でも、Takemaはその当時の動画を撮って保存していました。外が曇りの室内かつ逆光気味、また2004当時の安いデジカメ動画モード撮影、さらに致命的なのは保存メディアの容量が大きくなくかつ今(2017/2)よりはるかに高額だったため、画質を落として撮影せざるを得なかったという残念なものですが、でも間違いなく自分が撮影していたものです。というわけで「Jumping Catの2004当時の動画」をご覧下さい。




しかしなぁ、明らかに自分よりも(当時でも)ずっと若いと思われるこのお坊さん、お亡くなりになったと思うと諸行無常を感じずにはおられません。切ないなぁ。

で、2016/12現在の僧院には‥

 

12年前と変わらず多くの猫がいましたが、今はそれぞれ静かに猫ライフを過ごすのみ。ネット情報によると「今はジャンプする猫はいない」ということのようですが、いうなれば「芸を仕込む僧はいない」ということなのでしょう。かの僧が亡くなったあと「やはりあれは猫への強制=われわれの煩悩の体現に過ぎない云々」という感じで、後を引き継ぐ僧が出なかったということなんでしょうかね。

まぁ当時は今より観光客も少なかったですしオフシーズンだったし。かのお坊さんが存命だったらもっと観光地として有名になっていて今ごろ収拾がつかないことになっていたのかもしれません(苦笑)。いずれにせよあの時Takemaのリクエストに応えてくださったお坊さまのご冥福をあらためてお祈りいたします(合掌)。

さて、すでに13:00を回っています。朝ごはんボックスを平らげてからもすでに時間がたち、徐々にお腹と背中がくっつくぞモードに入ってきました。というわけで船頭さんに「お昼ごはん食べたーい」とリクエスト。近場でいいんですが(食堂とおぼしき施設はそこかしこにある)、やはり協定を結んでいるレストランがあるのでしょう、ボートは結構遠くまで戻り加減で進んでいきます。



水路はおおむね「除草」されていますが、それでも場所によっては水草の生える勢いが強く、右上画像のように幅が極端に狭くなっている場所もあったりします(それでも舟は通行していますが)。このあたりはそろそろ「水草刈り」が必要だなと思っていたら‥

 



もちろんこれは公共事業でも何でもなく、刈った水草は「土地かさ上げ用の貴重な用材」となるわけで、需要と供給の絶妙なマッチングといえるかもしれません。それにしてもこの舟大きいなぁ、水草運搬専門の特注船かもしれない(笑)。

さてそんなわけでお昼ごはんといたしましょう。


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