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− その19 洞窟寺院のポーウィン山へ。サル多し。 −



いったい幾つの仏像があるのか数えきれません。見ごたえはとことんあります。



さて翌朝は6:00起床で6:30に朝ごはん。グリスさんも食事に来ていてちょっと雑談。何でも「ポーウィン山は光線の関係で午前中のほうがきれいに見える」とのこと。よく調べてますなぁ、それに比べてわれわれは‥あ、ガイドブックさえあれば(苦笑)。まぁネットがあるので途方に暮れることはなかったですが。

連泊とはいえ部屋が変わるので、大荷物を持ってレセプションへ。荷物を預けた上で7時過ぎに出発です。



大きな橋を2つ渡り、約1時間でポーウィン山到着。洞窟寺院ということですがどんな感じなのかなというわけで、まずは右上画像の階段を登っていくと、その世界はいきなり始まりました(笑)。



左上画像はここにあった大岩を彫って建物の形に仕上げたものなんです。手前の像も大岩の一部なんですわ。そしてその1つ1つの岩屋にはそれぞれ「置いたのではなく岩を彫り上げた」仏さまが鎮座しています(一部あとから置かれた像もあります)。



最初は「涅槃仏だ、うわーすごい!」と感動していましたが、このあと見飽きました(笑)。



小さな祠もありますが、こんなこともあったりするので気が抜けません(右上画像マウスオン)。

右上マウスオン画像はつまり、薄い壁を残して奥にもう1つ別の部屋を造ってある(入口は別)というわけです。ここポーウィン山の洞窟寺院は13(14)世紀ごろから掘り進められ18世紀くらいまでどんどん洞窟が増殖していったようです。仏像の数は一説に40万を下らないといい、そんな場所を半日で見学し尽くすのはもちろん不可能ですのでざざっとね(笑)。



保存状態は‥場所によります。壁や天井の彩色がきちんと残っている洞もあれば、後置きの仏像の頭部が折られたまま放置されている洞もあり、また入口が雑草の生えるがままになっている放置洞もあります。しかし、折られた頭部がその位置に置かれていると、また何だか新たな宗教世界が意味づけられているように思えてなかなかシュールです(右上画像マウスオン)。



こちらの涅槃仏には金箔の貼り付けOK。女性も問題なくできますのでおしんこどんも(右上画像マウスオン)。



さて、ポーウィン山を語る上で欠かせないのがこちらのサルの群れ。駐車場にわれわれのような観光客がやってくると、サルの餌の売り子さんがサルの群れに向かって大きな声で声掛けをします。「次の餌をくれる人たちが来たよー」ということなのでしょうか(笑)。そうするとサルたちが色めき立ってやってくるという案配

しかし売り子さんたちは決して強引に餌を売りつけようとはしませんし、サルたちも「何でもいいからくれ、何か食べ物持ってないか?」と強引にアタックしてくるようなこともありません。日光中禅寺湖畔あたりのサルとは一線を画した「マナーわかってる系」の群れだったりするので安心です(手にポリ袋とかを持っている場合はわかりませんが)。



お互いに危害を加えない関係だからこそ成り立つ平和共存といったところでしょうか。



餌売りの方(左上画像)が手にする餌入りカゴにアタックする不逞の輩もおりませんね。



あちこちで毛繕いの真っ最中。喧嘩してギャーギャー言っているサルは全然おりません。



左上画像のサルなどは気持ちよくて眠くなったのか大あくび(左上画像マウスオン)‥何だか恐いぞ(笑)。



一番高いところには仏塔がいくつかありました。ちょっとした眺望もありなかなかいいところなんですが、なぜかほとんど誰も登ってこなかったのはなぜなんだろう(両上画像マウスオン)。もちろん「人がいないところにはサルもいない」わけで(現金)。



見学ルート?に戻った先には水源?のコンクリ枡があって、そこがサルたちの水飲み場となっていました。あまりサルばかりを追ってしまうと本末転倒なので、一連のサル動画をまとめたものを見ていただき、ハイここから先はサルネタなしといたします。






左上画像の岩も岩全体に洞が掘られています。このあたりまでくると「1つ1つじっくり見学」ということもなく、「よさげな洞には入ってみる」というえり好み見学モードになっていました(苦笑)。で、その上には立派な参道が延びていましたので、3人で行ってみることに(右上画像マウスオン)。



進んだ先にはごく普通の(洞窟ではない)お堂があって、お坊さまもおられたので、こちらは「現役のお寺」として機能しているのでしょう(だから参道もあるわけだし)。というわけでわれわれは上がってお詣りをしたわけです。が?

グリスさんはお堂の中に入らずスルー。彼女は無宗教なのか異教徒なのか?特に聞きませんでしたが、まぁ人には人の事情や思いがあるってことでいいでしょう。お堂から出てきたら写真も撮ってくれたし(右上画像マウスオン)。



そのお堂の上部にも洞がいくつかありまして、涅槃仏もおられたわけですが(顔部分だけ再彩色してありますね)、このあたりの洞には壁画というより落書きとしかいえない書き入れが。右上画像はまだ宗教的なのでわかるとしても、両上画像マウスオンで出てくる画像は‥こういうのを放置しちゃうと全体の価値も落ちてしまうのですがね‥

さてここからは来た道を降りていきます。



別のお堂にはしっかり牛の彫像も。ヤギの大移動にもでくわしました(右上画像マウスオン)。もちろん道草食ってます。



階段を下りてますがこれで終わりじゃありません。むしろここからが洞窟寺院の核心部といえるかも。



さて、階段を下りたあたりの洞は外の彫刻物や外壁の文様とかもかなり精緻であって見ごたえがあります。あれ、おしんこどん何やってるの?(左上画像マウスオン)。



左上画像も、屋根のように見えている部分を含めて全て1つの岩ですからすごい。内部はずらりと並ぶ仏さま、これもまた全て岩を彫りあげたものですし、この内部は広く大きな1つの「部屋」になっています(左上画像マウスオン)。そしてそのお隣は‥



涅槃仏が横たわっておられる部屋なのですが、天井の細かな彩色が美しい!それほど古い時代のものではないのかもしれませんが、でも十二分に美しさをタンノーしました(両上画像マウスオンで模様の拡大画像に変わります)。



通路の奥にはまた別の部屋が。おお、こちらの仏さまは地層の模様がそのまま像の模様として浮き出ております。色を塗ってしまえばわからなくなってしまうわけで、この像の彫り師は「この像は無彩色のままにしよう」と考えたのでしょうか。



さらに奥へ進むと、うわー、はるか上方まで文様が施された巨大な外壁!いったいどれだけ手間暇かけてるんだという感じです。何というか、このポーウィン山が現在のようになるまでにかけられたマンパワーやコストは、現在の価値に換算していったいどのくらいのものになるんだろうかなと。



もっとも人間の感動はいつまでも続かないもので、この頃になるとだいぶ食傷気味になってきていたのも事実です(笑)。ひと山ざっくり仏教ワールドというのも考えものかもしれません。あ、それと、園内?に茶店とかの類が全然ないのでひと休み(&気分転換)する場がないというのも理由の一つかもしれません。坂も多いし歩くだけで結構疲れるんです(寄る年波)。



お、こりゃ五体投地の像ですねと(左上画像マウスオン)、珍しいのがあるとその時だけちょっとハイに。

さて歩いてきた道はここから下り始めているんですが、どうもこのまま下ると最初の駐車場とは別のあたりに下りてしまいそうな予感。グリスさんが別グループのガイドさんに道を聞いてみると(さすが積極的)やはり違うとのこと。そんなわけで途中まで来た道を戻ります。途中で下り道の方を遠望すると、引き返した先には右上画像のような洞があるのが見えましたが、まぁご縁がなかったのねというわけでたぶん正しい道をずんずんと下ります。



途中にも何やら建造物がありました。草に埋もれつつあるので見逃しそうなところですが、いったいこれは?太陽神信仰や達磨信仰があるわけでもないでしょうし?両上画像マウスオンで拡大画像に変わります。油断ならないなー(笑)。



そんなわけで無事車まで戻ってきました。ハイまずは一服ね。グリスさんとおしんこどんはトイレに行くというので休憩です(でもこのあと「自分も行っておこう」と考え直して追いかけた)。ちなみに今回のタクシーも中古の日本車で、リアウィンドウに残ったシールからは「以前は福岡の方を走ってたんだよボク」というわずかな主張を確認することが出来ました(右上画像マウスオン)。また、広場にはアイス売りのバイクが来ていまして、これまた盛況のようでした(左上画像マウスオン)。ただしこの直前までは閑古鳥だったというのはここだけのヒミツです。

さてこれでポーウィン山そのものの見学はおしまいなのですが、ここ数日ネットでポーウィン山界隈のサイトを見ていたので、近隣にあるもう1ヶ所の施設にも立ち寄ってもらうことにしました。グリスさんも知らなかったようですがすみませんねお付き合い下さい。施設の名前はわからなかったんですが、ネット上の画像を保存しておいたのでドライバー氏に見せるとすぐに理解してくれた様子。というわけで車で5分もかからずに到着です。

で、この続きは次ページにて。


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