− 旅行記その1 バヌアツ旅行準備編 −



この、魅惑の苦汁に出会うまでが、いやぁ長かった!

われわれは2007年の3月にバヌアツを旅行したわけですが、実は新年を迎えた段階では、バヌアツはおろか海外旅行に行く予定もなかったんです。1月といえば実家フルリフォーム(躯体以外全て交換という大改装)もいよいよ佳境に入り、2月にはわれわれ&母の引っ越しも控えていたわけで、引っ越したら引っ越したで落ち着くまでにはひと月くらいかかるだろうし、となれば旅行の計画を立てる予定もなさそう。となれば昨年と同じように、ま、東北の温泉旅行(キャンプじゃなくて宿利用で3泊くらい、行程は旅行中に立案だし)くらいでいいじゃないか、そんなつもりでおりました。

しかし、ただでさえ忙しい年度末を見据えなければならないちょうどその時期、思いもよらなかった仕事が自分に回ってきたのが運の尽き?年始休み明けからは公私ともに劇的に忙しい(Takemaとしてはね)日々が始まりました!拙サイトを普段から見て下さっている方ならわかると思いますが、とにかく「休みの日には必ずどこかに出かける!」ことを信条としているTakemaが、仕事始めから3月末のこの旅行に至るまでは全くどこにも出かけられなかったんです。

そんな日々を過ごしていた頃、案の定?Takemaの心の中に「ある変化」が起こります。それは、

などという生やさしいものではなく!

というような「心の叫び」でありました。要は、数ヶ月お出かけを我慢し続けたためにガス抜きが出来ず、そのため鬱憤が一気に噴出してしまったというわけなのですね(笑)。

で、どこに行く?せっかくなら普段あまり考えたこともない国がいい‥というわけで、旅行記のリンクサイトを片っ端からチェックしまくります。もっとも3月出発ということですからカムチャッカとかグリーンランドとかは考えませんでしたが(笑)。で、気になったのがこのバヌアツという国だったわけです。見ていると、「活火山の火口に世界で一番近くまで近づける」だの、「現地人のご先祖さんはナンバス(ペニスサック)を付けて生活していた」だのと、何だか魅力的な情報が書かれているようです。もともとバヌアツという国は「バンジージャンプ発祥の国」として名前だけはよく知っていたのでしたが、これはどうやら、なかなか刺激的な旅行が出来る国でもありそうな?

というわけでとにかく旅行目的地が決定!‥しかしこの時(1月中旬)、出発までの行く手に立ちはだかる「大きな壁」に気づかなかったのはかなり痛かった(笑)。

まず最初に、情報収集として地球の歩き方「ニューカレドニア・バヌアツ編」を購入。とはいえバヌアツについてはニューカレドニアのおまけ的な位置づけで、ページ数もそれほど多くはありませんが、ネット上の情報と違って客観性が多少なりともあるのでやはり参考になります。というわけで全体像をある程度つかんだところで、自分なりの「希望」を立てたわけです。それは‥(順不同です、念のため)
 1. ペンテコスト島で、バンジーの原型であるランドダイブの儀式を見てみたい。
 2. タンナ島で火山の爆発する瞬間をこの目で見たい。
 3. 首都ポートビラのあるエファテ島(1周130kmらしい)をバイクで一周してみたい。
 4. 現地のローカルビレッジ(観光村除く)を出来るだけ多く訪問したい。
 5. せっかくなのでスノーケリングなども楽しみたい。
 6. タンナ島のカルト村「Jon Frum ビレッジ」を金曜夜に訪問したい。
 7. 温泉(出来れば野湯)を可能な限りたくさん訪問したい。
 8. 現地で飲まれている「Kava」というノンアルコールドリンクで酔ってみたい。
 9. ヤシガニの料理を食べてみたい。だめならコウモリ。
10. エスピリッツサント島で米軍が放置した遺物を見てみたい。
もっとも、これら全てを満足することは出来ません。時期的に不可能だったのがペンテコストのランドダイブで、これは4-6月の限られた日程でしか行われないようですから、年度末の数日に出勤しないと大変なことになるTakemaとしては涙ものでした(後で知った話では、2007年は4/7が初日だったみたいで、くぅ、あと2週間早めにやってくれれば‥)。

バイクはレンタルがあるらしいということだったのでかなりコーフンしていたのですが、どうやらスクーターのみのようだったのであきらめました。だって、タンデム+二人分の荷物をミニスクーターだなんて無理ですよ。それに、もう10年くらい前にスクーターに乗ってみたら、ニーグリップが出来ないのでまっすぐ走れなくてビックリしたことがありましたっけ(笑)。もっともオフロードバイクがあったとしても、島の北部地域の一部はかなり難渋したはず。結局レンタカーにしたけれど結果オーライか。

サント島には行こうと思えば行かれたんですが、「せっかくなら狭くていいから深く!」のコンセプトのもと訪問を断念し、訪問はエファテ島とタンナ島の二つに絞りました。自分としてはこれで良かったんじゃなかったかと思ってます。

続いて現地の手配です。自分の場合、基本的には「自分の行きたいところにちゃんと行きたい」わけで、それが自己努力によらずとも日本にしろ現地の旅行社でも手配を代行してくれるのであれば頼りたい口です(ただし現地に行ってから何とでもなる国は別ですが)。

この国の場合、特にタンナ島では宿に足の手配を頼まないとどこにも行けない(公共交通機関がほぼないに等しい)というわけで、まずはネットで「ちょっと面白そうな宿」探しから始めました。「地球の歩き方」にも宿はいくつか載っているんですが、せっかくなら自分たちで「さらに良さそうな」宿に泊まりたいし。

タンナ島については、メールアドレスの表示されている宿(=ネット予約可能)な宿を2軒ピックアップしました。タンナでは5泊の予定ですから、それぞれに2&3泊ということで良さそうです。というわけでいろいろな質問を交えたメールを一生懸命英語で書いて、それぞれに送信しました。しかし‥



実はその後国際電話でFaxも10数回試しました(2軒合わせて)‥が、駄目じゃん(悲)。

いやもちろん、ひと月もの間ひたすら「忍耐これ男の道なり」というわけで待ち続けたわけではありませんが、それにしても個人のサイトならともかくとして、宿のサイトから予約に関してすら返事がないとは?この事情については何となくあとからわかったわけですが、特にタンナ島では何とか出発前に最低限の手配を終わらせておきたい!というわけで、以前から知っていた「日本でバヌアツ手配のできる旅行社」South Pacific Tours(略称SPT)のお世話になることとしたわけです。

しかし、ちょうどそのあたりのタイミングでわかったことが1つ。それは「自分が予約をしようとしている宿のあたりには、どうやら電気が来ていない」ということ。となると、一体各宿のサイトに書かれているメールやFaxは一体どこに届き、そしてそこからどうやって宿まで連絡が行き、そしてまた返事はどのような経路で届くのでありましょうか?SPTの担当者の方も、「現地係員に何とかアポを取るよう連絡してみます」とのことだったんですが‥結果としてはダメでした。ちなみにJICA隊員(2007年4月現在バヌアツ駐在)のかわもっちゃんも、「日本から個人で直接手配は大変難しい」と述べていらっしゃいます。

いや実は、1軒の宿のほうからは何と出発の前々日に「予約はOKです」とだけ書かれたメールが到着したんですが、最初のメール送信から2ヶ月弱、遅すぎですって(笑)。そちらは現地ででもキャンセルすればいいわという感じでパスしました(もう別の宿の予約を入れておりましたし、また様々な質問については全て無視されたみたいなんでちょっと不満でしたし)。どこかの旅行記サイトに「バヌアツの個人旅行はとにかく手配が大変」というような記述があったような気がしますが、それは断じて間違いありません!‥しかし、結果的にはこのあたふたが転じて福となったわけですから面白いというか何というか。では、次のページではバヌアツ共和国についてのいろいろを出来るだけ客観的に(できるのか?)述べていくことにいたしましょう!
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