− 旅行記その10 Epau村をお散歩、そして‥ −
Epau村滞在プログラムその1「海へ行ってみよう編」を終わらせたわれわれは、続いてプログラムその2「村の中を歩いてみよう編」の実行に移ったのであります。(ちなみにこの「プログラム」とはTakemaが勝手にこの場で名付けているだけで、事前に第三者から行動予定を指示されていたわけではありません。海に行ったから次は陸かなぁというくらいのものです)
裏を返せば、もし自分たちが現地滞在中にリクエスト(何か家や村のことを手伝いたい等)を出せば、それは可能な範囲において参加可能であるということでもあります。かわもっちゃんもそのようなことをおっしゃっておられましたっけ。
村の広場の木陰では、男性衆が「本日の労働の成果」を横に置いておくつろぎモードでありました。
まずは、島を南北に縦断する周回道路へ。われわれが泊まっている建物はこのメイン道路から奥に入ったところにあるのでとっても静かなのですが、いやいや、もしメイン道路沿いの家にステイしたとしてもその静けさはほとんど変わりはなかったはずです。だって交通量はほとんど皆無に等しいわけですから。
そして、村の中心部エリアには立派な案内板(上中央画像)が。首都ポートビラと同じ島にある村とはいっても、ビラとはちょうど反対側だから、気分的には全く別の島にいるような感じです。ちなみに単純にビラからこの村を目指すのであれば絶対的に南回りですね(距離は勿論、道もよくて早い)。逆に、変化とのんびり感を味わうのであれば北回り(われわれが来たルート)ですね。一部の道は悪いけれど。ところで、どうやらこの看板は日本関係者が作ったようで‥(マウスオンで拡大画像に変わります)。しゅんさん、あなたは今頃どこで何を‥(笑)。
さて、右上の画像は村の小学校です。実はこの画像だけは翌朝になって撮ったもの。ちなみに学校は朝7:30始業なのだそうですが、この日はもうすっかりその時間も回っているのになぜか窓も閉まったまま。その理由はこの後すぐ。
村のメインストリートをてくてくと歩いていきます。さすが村の中ゆえ「無人販売店」もあったり、ブタさんが道路を悠々と横断していたりします。それにしても、この「お店」、少なくともフルーツについては自給自足していると思われるこの村で、果たして売れるんでしょうかね(よけいな心配)。
と、この時、向こうからピックアップのトラックがゆっくりと走ってきました。われわれはいつものように手を上げてご挨拶モード。‥しかし、どうも乗っている人の反応が鈍いというか控えめというか、何だか普通とは違う感じです。そしてその理由は、トラックがわれわれの横を通り過ぎた瞬間明らかになりました。
トラックの荷台からは何人かの女性の泣き叫ぶ声。それも尋常の叫び声ではありません。ということは‥
となればこれからお葬式となるわけで、いったいこの後、われわれはどうすればいいのか(どうしようもないけれど)、そしてこの村はどのような「お葬式モード」になってしまうのか。とりあえず「どうしてよいやら全く先の読めない滞在」になりそうな予感がふつふつと。
しかしまあ、事態はまだ何の展開も見せておりません。ことがことだけに部外者はどうすることもできませんから、とりあえずはお散歩を続けても問題はなかろう(あるわけない)と考えて歩いていくうちに、一人の少年に出会いました。
お互い自己紹介などをしたところで、Takemaの頭の中にピピンとひらめいたことがありました。それは「うん、彼に頼んで村を案内してもらおう!」という算段。自分たち二人だけで村をうろうろしたところで(ちなみにこの村には日本の海外協力隊員が常駐していることもありそれなりに外国人との接触経験もあるので、特に奇異の目で見られることはありませんが)、やはり「こんにちは、どうも」以上のコミュニケーションをとるのはなかなか難しそう。ならば、間に子供たちに入ってもらえば簡単ではないかという読みなのです。
これは、パプアニューギニアのMt.Hagen郊外の宿に泊まったときの経験をそのまま応用しただけのことです。ただあの時は村のリチャード少年が「よし、僕の村を案内してあげよう!」と向こうからリードしてくれたのを、今度はこっちがリクエストしたわけですが。こうして徐々に図々しくなっているTakemaなのでありました(笑)。
申し出を快諾してくれたソロモンくんは、トコトコと村の中の細道を歩いていきます。と、なんだナンだ何だ?」と、暇をもてあましていたホスピタリティ精神にあふれた彼の友達たちがどんどん集まってきてくれました。というわけで珍道中の一行編成終了!
ちびっ子案内人によるミニツアー、これより開始です!
まずは何の変哲もない木の下で立ち止まったと思ったら、みんないきなり登り始めました!ん?よく見るとこの木には薄緑や薄黄色の実が沢山付いています。「これは何の実?」と尋ねると、何と「Cherry!」との返事が。日本のサクランボとは葉の形状も違いますが、口にしてみるとなるほどそんな感じの味がします。さっぱりした甘みで美味しい!
日本の同年齢の子供にもこれくらいさせてみたいよなぁ。大人から「危ないからダメ!」なんて言わずにさ。
と、降りてきた子供たちは、木の上部で摘んできた実をわれわれ二人にどんどん渡してくれるではありませんか!嬉しいなぁ。もちろんわれわれもありがたくいただいて食べちゃいましたとさ。
見た目から想像するよりも甘いです。ん?左上画像のソロモンくんは何やらおどけて?(マウスオンで別画像に変わります)。
こちらは、別の子ががTakemaに耳飾りを着けてくれるの図。じぇんじぇん照れくさくなどないのだ。というわけでどんどん進め。
しかしこれだけの子供が集まってきているとなると、当然のごとくおしんこどんの「子供とはしゃぐお時間」となっていくのは理の当然というわけであります。というわけでここからは、「華麗なる?おしんこどんワールド」をお楽しみ下さい!
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村の子供たちご執心のミニ噴水。コンクリの上に着地すると水が跳ねる。
このあと、村の南はずれを流れる川で遊んだり(水が冷たいし透明でキレイっ!‥と、後で聞いた話では、Epau村内に張りめぐらされたPipe Water=水道はこの川の上流を水源にしているのだとか)、途中スコールを避けるため大挙して近くの民家で雨宿りさせてもらったりして、とにかく1時間以上も一緒にうろうろした頃でしょうか、子供たちよりひと回りほど年上のお兄ちゃんたちがパチンコ(とはいってもチンジャラの方じゃなくて狩猟道具の方のね)の準備をしている場面に出くわしました。
すぐ横を通った時には弾となるべき石を探していたところだったのですが、われわれが彼らの横を通過してからしばし、何だか後ろのほうから歓声が聞こえてきました。というわけで戻ってみると‥。
これがお兄ちゃんの「獲物」でした。色鮮やかな中型インコ、ちなみにこの後すぐに毛をむしられて‥嗚呼。
さて、子供たちと別れたあとはとりあえず自分たちの家へ戻ろうと歩いていくと‥おっとスコールがやってきた!と、道路端の家の庭では、このスコールをシャワー代わりにしようという魂胆?の子供たちが。自分たちはただカメラを向けただけなんですが、そのはしゃぎぶりにはこっちがびっくりしちゃいました!
生まれながらのエンターテイナーですな君たちは!
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かくして夕ご飯までしばしのんびりして過ごしたわけですが、いやはや今日もまた濃い系の1日でしたなぁ。ちなみにかのお葬式の件ですが、かわもっちゃんによるとこの村では(多分どの村でもなんでしょうが)お葬式は村の行事として村全体で行い、またお弔いをするのが習わしで、そのため既に明日は小学校の臨時休校も決まったのだとか(もしかしたら明後日も休校かもということでした)。そう、だから上の方の学校の写真(この翌日朝に写したもの)では全部窓が閉まっていたわけです。
また、焼きたてハグハグを期待していたベーカリーも明日は完全休業。あー、憧れのローカルパンは食べられない運命だったのね(残念)。ちなみにレイタルさんは夕方になって「ちょっとお葬式の方に行ってくるわ」ということを言い残してしばらく戻ってきませんでした。遺骸の安置された村内のお宅の方角からは、夕方から夜はもちろんのこと、深夜までずっと嘆き悲しむ声が聞こえていました。おそらくは、一晩ずっと死を悼み続けるのがこの村の習わしなのでしょう(その声の一部は「泣き女」によるものだったかもしれませんが)。日本でもお通夜の際は終夜線香の煙を絶やさぬようにお守りの人が番をしますが、同じような感じです(ちなみにこの村の人たちの多くはプロテスタント)。
さて、レイタルさんが戻ってきたところでわれわれも夕食。夕食の献立は焼き魚だったんですが、気のせいか3匹のうち1匹が、昼間海に行ったときに女性たちに差し上げた魚に酷似しているような気が?もちろんそれはそれで嬉しいんだからいいんだけど(笑)。
毎食必ずヌードルが出てくるのは、レイタルさんが日本人=麺食いというイメージをお持ちだったからでしょうか?
と、ここでレイタルさんの子供たちが登場‥って、き、キミは昼間のRobin君だったのね。今の今までこの家の子供だとは全然知らなかったぞ。ちなみにこの村の学校ではJICA関係の先生も教えているということもあり、Robin君も簡単な日本語の読み書きを習ったのだとか。うむぅ、われわれも日本語(とつたない英語)だけで満足していられる時代ではなくなってきているのでしょうか?(汗)。
ちなみに、Robin君がわたくしTakemaの似顔絵を描いてくれましたのでここに公開!(左上画像にマウスオン)。うーん、何だか昔の井上陽水に似ているような気もしますが、まぁそれもまた一興ということでいいでしょう(ちなみにTakema自身は若い頃さだまさし似だとか言われてましたが、似ていたのはどうやら髪の毛の運命だけだったようですな)。あ、今改めて見直してみると、どっかの国の「首領様」とやらに似ているような気も(汗)。
さて部屋に戻ると‥電灯こそないこの家ですが、しっかりランプを貸していただけたので手探り足探りには何の問題もありません。ただ日記を書くにはさすがにちょっと暗いんですよね。
というわけでここで登場いたしまするは、相互リンクをお願いしており、またキャンプなどでも何度かお会いしているいちさんの傑作、「20球LEDポータブルライト」!これさえあれば暗いところでもお茶の子さいさいというか、いやむしろ明るすぎて困るくらい(笑)。
いちさん、あなたの「作品」は、はるか海を渡ってしっかりとバヌアツ人の度肝を抜いておりましたよ(笑)。
さて、思ったほど暑くはない夜ではありましたが(夜半までは海側からの風が入ってきていたので)、それにしても暑がりのTakemaとしては何とか蚊帳内=無風地帯=汗でどろどろになる予感、での就寝は避けたいところです。とはいえハマダラ蚊がいるかどうかはともかくとしても普通の蚊は間違いなくいるわけで、どうしようかと少しだけ悩みましたが、やはりこの夜は蚊帳なしのベッドの方で寝ることにしました。そしてこの後、Takemaが蚊帳付きベッド完全防備モードで寝ることは一度もないまま終わったのでありました。蚊取り線香のおかげでキンチョーしないで済んだというわけね(何のこっちゃ)。ああ、そういえば当初の予定ではこの日が「魅惑の液体デビューの日」のはずだったんですが‥事情が事情だから仕方ないですね。
さて明日は「お葬式の当日」。さぁてどうなるのか‥といっても、明日中にポートビラに帰っちゃうんですけれどね。
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