− 旅行記その13 そしていよいよタンナ島に渡る! −
さていよいよタンナ島に向けて移動する日です。空港までは乗り合いバスがどんなに変なルート取りをしたとしても30分かかることはまずないということでしたが(かわもっちゃん談)、どうもヒコーキに乗るときは早めに行って席を確保して安心したいという願望のあるTakema(オーバーブッキングにやられたことはないんですが)、9:00のチェックインスタートに余裕を持って間に合うように、何と6:15起床(早すぎだって)、荷物の整理を始めたのでありました。
ちなみにポートビラのバスは路線が定められているわけではなく、乗り合わせたお客の希望によっていろいろと寄り道していきます。いわば乗り合いタクシーみたいなモノですが、市内間の移動なら100vt、市内から空港やHideawayまでなら200vtと料金が定まっていて、ボラれたりしないのは何ともありがたいです。よほどのことがない限り(深夜とか)タクシーを使うことはないんじゃないかな?
朝食も無事摂取し、チェックアウトも完了。8:30にホテルを出発すれば余裕で間に合うはずですが、心配性のTakemaはついつい急ぎ(おしんこどんを急がせ、ともいう)、8:20にはすでにホテルの前の道路に出ようとしていたのでありました。だって、バスがつかまらなかったら大変だし(笑)。
しかし、そんな心配性のTakemaを高笑いするかのように、ホテルの敷地内から一歩足を踏み出すやいなやちょうど通りかかったバスが「はいどーぞ!」という感じで停車するではありませんか!もちろんバスドライバーさんからすれば「大荷物の外国人が出てくる=市内中心部か空港に行く可能性が高い」と察するのは当然のことなのでしょうが、あまりにもいいタイミングで止まってくれたので驚きました。
というわけで、空港に向けてしゅっぱぁつ!
えっとですね、バス、ガラガラでした。先客はお一人だけ。で、確かにその方のリクエストによる寄り道はありましたけれど、基本的に「あまりにも順調」な流れで元気よく走ってくれたバスのおかげで、結局乗車時間10分とちょいで国内線ターミナルに到着しちゃいました。うわ、早すぎ!まだカウンターオープンまで20分以上あるぞ!
まだほとんどだぁれもいないじゃないのさ。
退屈なので、並びにある国際線ターミナルへ遊びに行ってみますが、こちらも開店休業状態。国際線も1日に2本くらいしかフライトがありませんから当然といえば当然。ちなみにこの日はお天気が安定せず、感覚的には曇り時々スコールたまに薄日という感じです。
やっぱり早く来すぎたけれど、ギリギリで焦るよりはまぁいいかというわけでうろうろ。
結局チェックインカウンターは9:15頃にオープンしたのでそそくさと荷物を預けて、よーし、これで乗りっぱぐれることはなくなったぞ。しかしここからが長かったぁ。フライト予定時刻になってもゲートは開くどころか、肝心のヒコーキがおりませんがな。あっちゃー、予想通りというか思いっきりDelayなのね。
タンナ到着直後に昼食を取る場所も時間もなさそうなので、売店でサンドイッチなどを購入。
国内線利用時に必要な空港施設使用税は200VT(国際線利用時はチケットに含まれているので支払い不要)。搭乗時には回収されて使い回すという方式はなかなかよろしいんじゃないですかね。「記念になる」と考える向きもあるかと思いますが、帰国後、こういうのを見て懐かしさにふけるなんてのはまずほとんどないですもんね。デジカメでこうやって撮っておくだけで十分かと。
とか何とかしているうちに、「中」のプロペラ機と「小」のツインオッター機が続いて到着。あれれ、どっちの飛行機がタンナ行きになるんだ?と一瞬思いましたが、
乗り込もうとしているのはこれで全員だし、「小」かなという読みは正解でした。
荷物の積み込みも終わったようで、さぁてそろそろ搭乗かなと思って待っていましたが、これがまたゲートのドアが全然開かないんです。見ていると、何やらトラクターに牽引された台車(燃料車?)がやってきて飛行機にホースをつないでいるんですが、そのうちに工具を手にした短パン(しかもカジュアル系)の係員がやってきて、何をするのかと思っていたら大したことをした様子もなく(あくまで素人見ね)帰って行くし。
で、何事も全然解決している様子がないしどうなっちゃうんだろうと思っていたとき、これまた予想外にゲートが開いて搭乗開始。これまでの待ち時間はいったい何だったの?
Takema&おしんこどんのバックパックは飛行機のノーズ部分に収納されています。さぁ行くぞぉ!
ちなみにこの機体(DHC-6-300)について調べてみたら、初飛行は1965年、基本的に1970年代の機体なんですね。ま、初期型に比べてエンジンのパワーアップは施されているようですが。
で、「もしかして‥?」と思って拙サイトを再チェックしてみたら、いやぁこれと同じ機体を10年近く前にネパールで乗ってたことに気づきました(左上画像にマウスオンするとネパールのジョムソン空港 in 1998画像に変わります)。あの時はゴレパニの峠を越える機内に「ピヨピヨピヨ」と、箱から逃げ出したニワトリのひなが機内を走り回ってましたっけ(懐笑)。
ちなみに、このヒコーキのスロットルは、右上画像のコックピットで操縦士の方が操作しているとおり「頭上」にあるんですね。不思議な感じです。
飛び立ってしまえばスムーズそのもの。ポートビラの街並みは何だかリゾートみたい。
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約50分のフライトでタンナへ到着しました。
空港ロビーに出ると、「Sunrise Bungalow」の(かなり古びた)紙を持った係員さん(一見かなりコワモテ)がおられたので「あのぉ‥」とおどおど(笑)。係員さんのお名前はピーターソンさん、このあと数日間にわたってわれわれをガイド&笑わせて&カバ天国に誘ってくださった、とっても素晴らしい方だったのであります。
というわけで、まずは車(タクシー)に乗り込みます‥おっと、タンナ島のタクシーといえばこれがデフォルト!
ナンバープレートには、この車がタクシー登録されていることを示す「T」の文字が!
タンナ島では、ビラであたりまえのように乗っていたワンボックスタイプの車はほとんど走っていません。というか、仮に二輪駆動のワゴンだったりしたらヤスール方面に行くときに身動きが取れなくなる可能性非常に高し。というわけで四輪駆動で車高の高い専用バスか(空港近くの高級ホテルあたりではそういう車両を保有)、あとはこんな感じのピックアップトラックでの移動が基本パターンになってくるというわけですね。
ちなみに、事前の情報収集時からわかっていたことではありますが、上画像のようなタクシーも「フリーで空港に待機している」ものはほとんどないと考えた方がよいかと思います。やはり現地到着前に「その日の宿」の予約が必須かと。で、チャレンジャーの方は「とりあえず現地に着いてから翌日の手配に取りかかる」というのがよろしいかと。現地の宿、特にヤスール火山周辺の南部地域については事前の連絡が出来ません。この日からわれわれが泊まる予定の「Sunrise Bungalow」も、宿には電話がないです。その代わり、レナケルの町に「連絡所」みたいのがあるみたい。
車上にて、ピーターソンさんとこれからの打ち合わせ♪
トラックの荷台には、われわれの荷物に混じってなにやら段ボールが。うん、食パンらしきものが見えてるところをみると、これはそのままわれわれの朝食等になると想像されます。ニューギニアの時もそうだったけれど、「お客がきてから買い出し」というのはロスが少なくていいよなぁ。
さて、「出発直後の綿密なる打ち合わせ」の中でまずこちらからリクエストしたのが「ビールの買い出し」。宿にはビールがないということでしたのでこれは必須でしょう(ちなみに冷蔵庫もないので常温で飲むことになりますが)。‥と思ったんですが、結果的には別に買わなくともよかったかも。
さて続いてのリクエストというか、車中では次のような会話がとり行われていたのでありました。
「ところで、あなた方はバヌアツに来てからカバを飲んでみましたか?」 「はい、昨日ビラでカバ・バーに行きました。でも、ドロンはできなかったんです。」 「なるほど、それは残念。ちなみに、ここタンナ島のカバは「濃い」ことで有名です。もしあなた方が希望するならば、私たちがカスタムカバ(伝統製法によるカバ)を作ってあげますがいかがですか? 「ほ、本当ですか?(大喜)。そ、それは是非是非お願いいたします!」 「では、この先に市場がありますから、そこでカバを購入しましょう。」 「はい、購入しましょう購入しましょう!」
というわけで、のっけから「望むべき方向へ」と事態が進展していきます。とりあえず市場へ。
これが!カバ様なのでありました。ちなみにこの日売りに出されていた中で一番の「大物」には、右上画像の通り「4500VT=約5000円」の値札がついておりました。この大物全体を写した画像を取り忘れたのが痛いところですが、ピーターソンさんに「これ一つで何人分くらいなんでしょ?」と聞いてみたら、「軽く10人はドロンできる」と言われました。ほほーっ(感動)。
もっとも、そんなに大きいのはわれわれには不要です。「これがいいんじゃないか」と言われたカバには「値段が刻まれて」おりました(左上画像マウスオン)。一目盛り100VTということのようです。というわけで、やったぞカバ様購入!
喜びにうちふるえるわれわれ。この数時間後おしんこどんに「異変」が生じようとは(笑)。
荷台には食材がゴロゴロと。そしてわれらがカバ様も転がってます。
さて、必要な品々を揃えたあとは、いよいよSunrise Bungalowを目指すわけであります。が‥
宿まではまだまだ長い道のりなので、この続きは次のページにいたしましょ。
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