− 旅行記その19 John Frumの村はやっぱり何だか不思議 −
さて「John Frumの村」といっても、文化人類学方面に妙に明るい方以外は「何それ?」というのが普通でしょう。実はこの村、とある一風変わった信仰を持っているのです。学術的には「カーゴ・カルト(積荷信仰)」というようですが、とりあえずWikipediaでひもといてみたら、次のように解説が付いておりました。
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まさにこのジョンフラム信仰村に行ったわけなんです。で、実は金曜日の夜はこの村の「定例お祭り」。午後8時頃から朝方までひたすら歌い踊り続けるということなので、これは是非行かねばなるまいということで最初から計画に組み込んでおりました。ホントは2007年2月に行われた「ジョンフラム教50周年大祭」を見てみたかったんですが‥ちなみに2007年6月現在、BBCサイトでその時の様子が公開されています。いつまでBBCのページが維持されることやらわかりませんが。
あとから知ったことですが、このジョンフラムの村は「海の村」「山の村」の二つに分かれているようで、われわれがこの夜訪問したのは「山の村」。「海の村」でも同じような儀式が行われているのかはわかりませんが(聞かなかったので不明=失敗)、少なくともこの毎週金曜日の儀式を観光客に開放しているのはこの「山の村」のみのようです。ちなみに同じ地域に隣接する村においてはお互いがそれぞれに補充しあって生活している部分もあるらしく(これは同じ村の中でも同様)、片方が魚=海のものを供給すれば、もう片方がタロイモを供給して物々交換というパターンにより成り立っていることもあるようです。ふーむ。
さて話があさっての方向に走ってしまいましたが、とにかくジョンフラムの村へ。毎週金曜日の夜には村人たちがギターを手にして歌い踊り、その歌は明け方までずっと続けられるということです(人ごとながら、朝まで歌い踊っていたら翌日の午前中は絶対使いものにならないよなぁ)。しかしこの日は早めに着いたこともあり最初はまだ村人もおらず「??」状態。そのうちにわらわらと村人がギターを持ち寄りながら集まりだし、総勢20人以上になったかなあ。われわれの存在をを気にすることはなく、いつぞや勝手に歌声が始まりました!というわけで、まずは音声ファイル(動画なし)でこの「寄り合い歌声喫茶」の雰囲気をお聞き下さいませ。
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ちなみにこの歌声の現場はというとこんな感じの小屋(ナカマルではなさそうだし、たぶんこのイベント用の小屋(毎週金曜日)兼寄り合い所みたいなところでしょうか)。電球が一個灯っていますが、おそらくソーラーパネルによる電力供給かと思われます。で、ギターを弾いている人が3人くらい、あとは歌い手なんですが、見ていると何だか大きな声で歌っているのはその中の半分くらいで、残りの人たちはそんなに声を出していないか、または歌っていないようにも見受けられました。夜通し歌うというのは重労働ですから、もしかしたら交代制なのかな?
で、「歌とともに踊る」ということでしたが‥
こうやって見ると何だか元気に踊っているようにも見えますが、実は元気そうな踊り手のほとんどは観光客でして(含むおしんこどん)、小屋のすぐ脇で踊っていた数人の村人はといえば本当に静かに身体を動かしているだけ。これまた夜通しともなればあまりハードな動きは無理なのも宜なるかなというところですが、一方でわれわれ観光客が一方的に「ダンス=結構元気に踊り続ける」と勝手に信じ込んでいたからかも知れません。
ちなみにこの週一の定例お祭りを見学したわけではありますが、村の人たちとの直接的な会話や交流はほとんど出来ずじまいで終わってしまいました。そりゃまあわれわれは「見学する立場」であり、交流そのものを目的にしていたわけでもありませんが、何となく物足りなさも残った気がします。でも、これがまた妙に観光ズレしてやいのかいのと話しかけられるのも一種問題ではありますし、見せてもらえたことで満足する必要もあるかなという気も。
というわけで宿に戻ったのは22:00ころだったでしょうか。いやはや温泉あり村訪問あり火渡り儀式ありカバありジョンフラム訪問ありと、何とも盛りだくさんの一日でありました。ちなみにこの夜はライトをつけてもらえなかったため充電も出来ずじまいでしたが、まぁまだバッテリーの予備は残っているし、明日くらいなら何とかなるかな?そしてまたこの翌日もたっぷり盛りだくさんだったのであります(笑)。
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