− 旅行記その25 憧れの野湯探訪、しかしおしんこどんは?(笑) −
奥にはヤスール山、この池はぜーんぶ適温の温泉、この悦楽といったら!
バヌアツ3つめの温泉は、絶妙の野湯でありました。場所はといえば、数日前に訪問したJohn Frumの村の隣村というか海側の村でありました(どうやらこちらがメインビレッジらしい)。
ピーターソンさんいわく、これら2つの村は物々交換を行っているらしく、たとえば夕食を作る場合も、ある海の村の家では魚を焼き、陸(山)の村のある家ではキャッサバやタロイモをふかし、さらに別の家ではチキンを焼き、その一部を物々交換することによって何種類ものおかずの揃ったご飯となるんですよとのこと。なるほどね。
車を停めて歩くこと数分(車でも入れるみたいでしたが)、海の村に到着です。ちなみに村の入口付近はなぜか「案山子」とおぼしき人形が。おまじないなのかそれとも?と聞いてみたら、よくはわからなかったけれどどうやら宗教的なものではないみたい。で、今見ていて気づいたんですが、この案山子の下に生えている植物って、もしかして葉の形状からしてカバじゃないでしょうか?となれば、カバを誤って踏まないように覆いを付けたものに人形飾りをしただけなのかも。
さて、村の方に入域料500VT×2を支払い、まずはこの方のお宅のすぐ裏にあるという源泉見学となりました。
熱い熱い熱ーい湯!が自然湧出しています。丸い穴が穿たれているところを見るにもしかしたら炊事に使っていたりするのかな?という感じです。しかしあまりに熱すぎてここでは絶対に入れそうにありません。で、もっといいポイントがあるそうなのでここから海に向けて歩いていくことにしました。すると‥
海の手前にこれまた源泉地帯発見っ!触るとこれまたかなり熱いです
海の手前側に先ほどとは別の源泉がいくつも湧出し、その全量が先ほどの川の流れ(最下流部は広い池状になっている)と合流しています。ええっと、図にしてみるとまあこんな感じです。
ちなみに、海と池との間には小高い砂の小山がある関係で、満潮の時以外は海水が池に押し寄せるということはないようです。
さて、海岸に近い広い広い池に到着。野球場一つがすっぽり収まるくらいあるんじゃないかという感じです。さて問題は温度、どんな加減なんだろうと手を入れてみると‥
というわけで一も二もなく入浴!この日は宿の出発時から海パンを着用してきましたから、もうあとは上着を脱いでじゃぼじゃぼどっぱーん!
至福‥これを至福と言わずして何を言うというのでしょうか!湯温はこの場所にて40度くらいで、この日の暑さからすると適温そのもの。「俺は熱い方がいいもんね」という向きの方は、源泉に近づくだけで当然湯温は高くなりますからこれも問題なし。そして何よりもこの広さ!
いやほんと、すごい野湯ですよここは。しかも村のそば(というか横)とはいえ、村の人たちにとっては珍しい場所でも何でもありませんから(そりゃそうだ)、基本的にほとんど人はおりません。この時は確かわれわれとピーターソンさんとドライバーさんしかいなかったかな。要は野球場サイズの野湯、しかもその供給源であるヤスール火山を臨みながらの貸し切り野湯なんですから!
たかがここ7-8年の趣味である野湯訪問ですが、ここは本当に第一級!これまで入浴してきた野湯のベスト3に入ること間違いなしです!
しかしここで、おしんこどんに大きな問題が生じたのでありました。
ん?どうしたの?お湯なんだよお湯!入らないの?
いやいや違うんです。前回のPopo温泉が「入浴」という観点からいえばイマイチだったということもあり、今回ピーターソンさんには「お湯の出ているところはが砂なのか?」と事前に質問していたのです。彼は確かに「下は砂です」と答えたはず、確かにその通りこの「湯池」の下はまっさらな砂だったのですから。しかしPopoのイメージを考えたおしんこどん、この日は水着を持ってこなかったわけですね(ま、Takemaも「似たような感じ」をイメージしていたわけですし)。
しかし、いざ訪問してみればどう見ても極上系(湯温もロケーションも)の野湯。というわけでとぉ−っても悔しくてたまらないおしんこどんだったのであります。ちなみにこの時の「真実」はといえば‥(下の両画像ともマウスオンで対照画面に変わります)。
池端で足湯にいそしむおしんこどんと、ピーターソンさんと湯浴みしながらくつろぐTakemaのあまりにも嬉し悲し画像(両画像マウスオンで)。
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悲しきおしんこどんを尻目に、スーイムスイムと泳ぐTakema(笑)。
しかし、これではあまりにおしんこどんがかわいそうなので?何と明日再びこの地を再訪することに決定!というか、こんなに気持ちのいい場所なら何回来ても楽しいですしね。というわけで本日の湯はここまで!
浜辺では荒海に向けて釣り糸を流している女性。何が釣れるんだろう?まさかここでもタコなのか?
さて、お昼近くになりいったんSunrise Bungalowへと戻る道中のことです。車はわれわれ以外にも用事のある人を乗せたりするのが普通だったのですが、途中から母子が乗り込んできました。しかしなぜだかその女の子、泣き出しちゃったんですね(見慣れない風体のわれわれが乗っていたからかも?)。そうしたらおしんこどん、その子を慰めるべく、上下左右に揺れる車内荷台の上で急いで鶴を折ってその子に差し出したわけです。
「はいこれ、Crane(鶴)ですよ」。と、ここから話が展開していきます。同乗していた短パン姿の男の人が、「これはすごい、すまないがもう少し大きい紙で折り方を見せてくれないか?」と声を掛けてきました。というわけで今度はノートのページを切って、再度折り始めます。しつこいようですが激揺れの荷台上にて(笑)。
出来上がった鶴をしげしげと眺めていたその男の人は、次のようにおっしゃいました。
この日は日曜日=お休みモードの格好だったので全然気づきませんでした(そりゃそうだ)。ピーターソンさんに聞いてみると、その学校はわれわれがこれから向かう次の宿の近く(というか隣だった)にあるらしかったので、この日の午後に学校におじゃますることを約束した次第です。いやぁ新企画がいきなり入ってくるから楽しい!(笑)。
さてSunrise Bungalowへ戻って荷物を積み込み、いざ行かん次の宿!そこは、何とも驚きの宿でありました!
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