− 旅行記その28 改めて小学校訪問、うーん「メルシーボークー」! −

明けて翌日もものすごくいい天気。考えてみればタンナ島到着日に多少天気が悪かったとはいえ、そこから今日に至るまではとにかくいい天気が続いてます。うーむ雨期なのにありがたい!さて本日のスケジュールはといえば、午後にジョンフラムの温泉再訪、続いてカスタムビレッジを訪問し、最後に再びのヤスール山見学という予定なのであります。

ということは、午前中は久々のオフタイム!そんな時間を樹上でゆったりと過ごすのはこれまた至福のひとときなのでありました。枝がちょっとじゃまで直接は見えないんですが、ヤスールの噴火の音や噴煙なども見聞きできますし、木の上ゆえ風もそこそこあってホントに幸せな時間です。



ヤスールの噴煙もちらりほらりと‥。

それでも漫然とごろごろ過ごすのではもったいないです=貧乏根性、というわけではないんですが、今日は月曜日なので、われわれがまだベッドでごろごろしている頃から「子どもたちが学校に向かう声」が聞こえておりました。というのは、ここの小学校は7:30から授業が始まるからなんですね。

せっかくなので校長先生に頼んで授業風景を見学させてもらおうということに。でも事前のアポイントは取ったっけ?そういえばそんな話まではしていないような気もしますが、まあお許しはもらえるでしょうということでそのまま学校へ。校長先生は広場を挟んで奥の校舎で授業中とのことでおじゃましてみると‥。

先生は小学校3-4年生(確か)の教室で算数の授業中でした。で、見学を快く許可していただいたわれわれが教室内に入っていくと子どもたちはいっせいに‥

うわぁ困った、この小学校はフレンチスポークンだったのね!
ご存じのように?バヌアツの公用語はビス(シュ)ラマ語と英語、そしてフランス語の3つであります。で、現地の小学校では全ての言語を教えているわけではなくて、「この学校では英語で授業内容を教えているが隣の学校ではフランス語で教えている」というように、学校内公用語が別々のようなのです。となれば、当然学校で慣れ親しんだ英仏どちらかの言語が話せるようになる(=慣れていない方の言語は自分で勉強しなければ話せない?)のは当然のこと。そういえばピーターソンさんは「僕はフランス語はちょっとだけ」っておっしゃっていたっけなぁ。そして、この村の子どもたちの第二言語は自動的にフランス語となっていくのでしょう。

しかし、最初に行った温泉近くのPort Resolutionにあった小学校には「English」と書かれていたっけなぁ。すぐ近くの村なのに、第二言語が違うと問題にはならないのか?いや、地域共通の言語があるから問題はないのか。でも何だか統一すれば‥と思うのは余所者の勝手な思い。このあたりにも過去の「英仏二重統治」の置きみやげがあるということなんでしょうね。



村のメインストリートにこの学校はあります。うーむ確かにフランス語だ、英語は申し訳程度。

「フランス語」。そういや大学で全く積極性のかけらも感じられないモードで履修してたっけなぁ。その結果、1年次でクリアすれば終わるはずなのになぜだか3年間も勉強したっけなぁ(笑)。そしてあれから20年、現在のTakemaの頭の中に残っているフランス語のセンテンスといえば「Qu'est-ce que c'est?(それは何ですか?)」くらいだよなぁ。そういや、パプアニューギニアで出会ったフランス人旅行者にこの話をしたら大笑いしていたっけ(もちろん英語で話しました)。そんな思い出が走馬燈のようによみがえりました(笑)。

ということで子どもたちと言語によるコミュニケーションは成り立ちません(当然ですが先生は英仏語とも理解できますけれど)。となれば、非言語コミの達人おしんこどんの出番‥いや今は授業中、しかもわれわれは見学者なのですから、一生懸命黒板に書かれた問題を解いている子どもたちのじゃまをしちゃダメでしょ(笑)。

でも、「その時」は結構すぐにやってきました。休み時間です!

ベルが鳴るわけでも何でもありませんが、各先生が授業をやめれば各校舎から生徒がどやどやと元気よく飛び出してきます。で、子どもたち(見たところ低学年)は、一気に水の出る蛇口(おそらく雨水タンクからの引水)に殺到!のどが渇いたのかと思えばさにあらず、こぞって歯を磨き出しました!

この子たちが甘いお菓子や、ましてやジャンクフードを食べているわけはありませんが、それでも「子どものころからの習慣は一生引き継がれる」ものですから(えーっとこういうのを何て言ったっけ、「三つ子の魂百までも」、いや違うぞ「雀百まで踊り忘れず」だ!)、小さいうちから歯を磨く習慣を身に付けさせようということのようですね。みんな真剣に(でも自己流で)磨いています。うーん、ここ10年以上歯医者さんに通っていないTakema、何だか恐くて行けないんだよなぁ(ついつい現実に引き戻される一瞬)。

そんな風景を動画で撮っていたら、おしんこどんのもとに歯磨きを終えた子どもたちが集まってきました。はいはーい!



小さな液晶画面とはいえ「自分やクラスメイトが画面の中で動いている」のを見ればみんな喜んでくれます。その顔を見るのがまた嬉しいっ!

というわけで休み時間も終了し、校長先生も授業に戻らねばなりません。丁寧に御礼&寸志を申し上げてこの小学校訪問を終了したのでありました(寸志は求められたわけでは決してありません。窓枠に板が張られて雨をしのぐしかない教室の補修にと‥)。

さて歩くこと3分くらいでツリーハウスの部屋に到着(近いね)。しばしのうちに「昼食」が登ってまいりました!



この傾斜を両手がふさがっている状態で登るって‥あなありがたや。

そういえば若旦那のリチャードさん、海で魚を云々って言っていたよなぁ。というわけで新鮮なる地元産の焼き魚定食(もちろんプレートはこれ一つではないのですよ)が我らの前に姿を現したのでありました。いやホント、ここの料理もおいしいって!(前にも書きましたが、バヌアツで食べた食事で「イマイチ」は一つもありませんでした)。

ランチが終わったら、いよいよ本格的に本日の行動開始です!温泉、ダンス、そして2度目のヤスール火山!
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