硫黄島の温泉概況



宿に飾ってあった写真をパチリ。笑っちゃ失礼だけれど今となってはこれは笑えた。
随分前の写真ですが、当時ミス日本の女性が、東温泉の湯船の前でポーズ取ってます。
当時の彼女もこの島までかり出されるとは思わなかっただろうなぁ。
旅荘ほんださんに飾られていた写真を転載させていただいたものです。

ここ硫黄島にはいくつもの温泉があります。というよりも、島全体が一つの火山ということで、島の海岸のそれこそあちらこちらから温泉が湧きだしているというのが実状です。ただその場所の多くは道なき海岸線歩き(その多くは岩場)の末にようやくたどり着けるものばかりで、一般的には全くおすすめできるものではありません。有名なのは「全国露天風呂番付」などにもよく紹介される東温泉が筆頭ですが、まずはこの島の温泉事情概論についてまずはざっと説明をば。それぞれの温泉訪問記については、あとのページで詳しく説明してあります。




わかりやすいようでわかりにくいお手製島内地図。道路を入れた方がわかりやすいかな。
実はこの硫黄島関係ページの背景は、島の形に噴煙をアレンジしたものだったんですよ。



一番有名なのがすぐ上にも書いたこの温泉。潮の干満に関係なく一日中入浴が可能で(灯りを持ってくれば「夕日を眺めながら」とか「月明かりを浴びながら」も可能。ただし足下には十分ご注意を。)、目の前に広がる大海原、遠く真正面に屋久島を望みながらまったりするのは至福以外の何物でもないですね。しかし、特に夏場の日中などは熱くて入れたものではないという話です。確かに岩場はじりじりと日光にあぶられて熱くなっているでしょうし、ぬるくするための水はないし(布バケツでもあれば海水を汲み入れることも可能だとは思いますが)。

車さえあれば、俊寛堂近くの分岐から分かれる舗装道路をたどって温泉まで約100mのところまで乗り入れることができます。歩きの場合は、港から海岸沿いの道(途中から歩道になりますが)を歩いてくる方が時間的に早いということです。その他の細かな説明や雰囲気についてはあとのページを参照してください。



坂元温泉(地図によって坂元だったり坂本だったりしますが、どちらが本当なんでしょうね)の側に集落はありませんから、ホントに人里離れた温泉です。海とはコンクリートで仕切られていますから直接海は見えませんが、お湯自体は無色透明でまったりできます。なお、ここに行くときは干潮時を狙っていきましょう。満潮時に行ったりするとものすごく悲しい思いをすることになりますが、夏場であれば温水プールとして泳いだりできそうです。

ここへは車がないときびしいですねぇ。いかんせん集落がないですから「偶然に通りかかる車」は期待できません。



時にはTVが取材にまで来たりするという秘湯。まぁこの温泉に限らず、この島にある温泉はみな「秘湯」の範疇に属するのではないかと思いますが。ここには施設と呼べるものは何もなく、自分たちで湯船を掘るところから始めなくてはなりません。スコップを借りていく(借りられれば)といいでしょうね。

島内の地図にはこの温泉の表記はなく、また現地にも全く表示はありません。我々は行きましたが、しかし‥。



「あなのはま」じゃありません。「けつのはま」が正解です。干潮のみ入浴可能なこの温泉に行く道は現在ないといっていいです。林道がある程度近くまでのびてはいますが途中で道路が決壊しているそうで、ガレ場を下るなどのハードな部分もあるようです。というわけで、ここを訪れる気持ちのある人は絶対に現地の人から情報を入手する必要があります。簡単な気持ちで行くと遭難しかねません。それほどハード&人の入っていない温泉だと思ってください。



島唯一の屋内にある温泉。もちろん沸かし湯などではありません。なんと旅行者も含めて無料で利用できるのが嬉しいところですが、毎日やっているわけではありません。うちらは‥入りそびれました(T_T)。

おまけ:硫黄島内のキャンプ場

この島には嬉しいことにキャンプ場が2ヶ所あります。しかもどちらも無料。

ひとつは「硫黄島港キャンプ場」(ごめんなさい、正式名称がどうなのかはよくわかりません)。硫黄島総合開発センターの裏手にあり、お風呂はすぐ前の観光センター、ビールほかの買い出しも銀座通り?まで歩いてすぐですからロケーション的にはばっちりですね。滞在費を安く抑えたい方には絶好といえるでしょう。

もう一つは「坂元温泉キャンプ場」。いうまでもなく坂元温泉にありますが、どこがキャンプ場なのかは今一歩わからず。要は駐車場にテントを張れということなのでしょうかね。周囲に人家はなく、一人でテントを張っていたら夜はどっぷりと孤独感に浸れることでしょうね。怖くても知りません(笑)。

ただ、このキャンプ場には管理施設があり、なんと電気も来ています。室内は畳敷きで整頓されています。これについても詳しくは坂元温泉のページをご参照ください。



おいおい、温泉の画像とかは全然ないのかって?ご安心あれ、これからじっくりお見せしますから。というわけで、まずは東温泉から!