やってきました坂元温泉。



堤防に囲まれた中の一部分にお湯の湧き出すお風呂がある。
お湯そのものはかなり熱いが、訪れるタイミングが肝心。



この坂元温泉は島の北側に湧きだしている温泉。なめてみると結構塩辛い気がしたのですが食塩泉系だったのかな。堤防の中に仕切られた湯船が見えますが、よく見るとそれがさらに縦に区切られているのがおわかりでしょうか。上の写真、縦区切りの左側から源泉が湧きだしているのですが熱くて入れません。人々が入っている右側が入浴用とされているそうです。

あ、これのほうがはるかにわかりやすいですね。白いポリタン(地元の人の温泉持ち帰り用)が浮いているほうが源泉です。東温泉とは違って無色透明系、ある種温泉らしい温泉で、地元の方々も日常的に利用されているようです。

しかし、この温泉を紹介しているパンフなどには「温泉よりも温水プールとしての利用が多い」とか何とか書いてありました。「そんな、季節は冬だし、源泉は熱いんだし、当然普通の露天風呂として使われているに違いない」と思って行ってみたら、うーむ、ちと様子が違う。地元の皆さん、みなさんパンツをはいていらっしゃるではないですか。というよりは、わたしゃ見たぞ。最初に入られていた方が、私らが来てからパンツをはいて入り直したのを。うーむ、我々に気を遣って下さったのだろうか。しかしその割にわたしゃそのまま入浴してたなあ。ここの入浴マナーは一体どういうことになっていたのだろうか。聞けば良かったな。



奥で入浴中のおじさんはパンツをはいている。どうなってるんだ、ここの入浴マナー。
マッパーで入っても怒られなかったのは事実なんだけれど。

さて、そんなことよりも何よりも、ここ坂元温泉で一番気をつけなければいけないのが訪れる時間帯。潮の干満を考えていかないと全然入れたものじゃありません。上の写真の一番奥、海に向かって開口している部分から怒濤のように水が侵入してきます。実は最初に行ったときはこんな感じだったんです。



この時は相当海が荒れていたもので、もう波の花だらけで大変。
温水プールどころかサウナ上がりの冷水浴そのものでした。



翌日、海の荒れはおさまった頃再訪してみたら泡こそほとんどないけれど、
やはりこれじゃ「海水浴」ですな。夏なら気持ちいいかもしれないけれど。

最後になりましたが、誰も住んでいない坂元温泉周辺とはいえ、実はここに管理棟兼宿泊所のような建物があるんです。電気も来ているしTVもあるし(ただしアンテナは取り外されて屋内にありましたが)、室内は畳敷きでかなり快適そう。もっとも誰もいないこの場所で一人夜を明かす勇気のある人にしかお勧めはできませんが。利用には届け出が必要です。村の出張所だったか開発センターだったか、とにかく使いたい方はあらかじめことわって料金を支払うようにしましょう(使用料は確か「え、たったそれだけ?と思うくらいに格安」だった気がします)。

さて、お次はここ硫黄島でも秘湯の領域に分類されるであろう「大谷(ウータン)温泉」し、しかし冬型の気圧配置に邪魔されたぁ!(悔)。