− 奥会津周辺の掛け流し温泉めぐり(3) 滝沢温泉編 −

さて二つの共同浴場を堪能したあとはさらに北上して只見川沿いの会津川口へ。ここで左折して、先月にも来た大塩温泉方面へと向かいます。例の季節限定風呂はさすがにもう出ていないだろうと考えて通過。というか、まだ2つの湯から上がって20分そこそこしかたっていなかったので、さすがに3湯連続入湯はきついかなというのが本音です。というわけで、風呂上がりのビールならぬ炭酸泉を飲みに例の井戸へ。



水量は先月より多くなっていました。

何となく前回より炭酸味が弱いように感じたのは気のせいかなぁ、おまけに前回より冷たさ感がない?と思いつつ(まぁ外気温にも影響されているんでしょうね)、今日のお泊まり、もう少し上流の滝沢温泉へと向かいます。とはいえ、すぐに着いちゃうんですけれどね。

国道から路地を少し入ったところにある民宿「松の湯」さんが今日のお宿です。もともとここ滝沢温泉には共同浴場があったんですが今はやっておらず、本業は石屋さんであるこちらがボーリングしてみたところ湯が出たのだとか。ここ金山町はここかしこに温泉があるので、ウチでも出るだろうという読みが当たったそうですが、何とも羨ましい話です。

玄関先を見ると何やら貼り紙がありました。いわく「源泉温度が高いので加水しています」(左上写真にマウスオンすると画像が変わります)。私はそういう意味での加水はやむを得ないと思っていますから問題なしです。ちなみに玄関脇には「はたけシメジ」なるもの(売り物)が。それにしてもものすごい大きさでしたんで、思わず横にタバコを置いてパチリ。

石屋さんだけあって、敷地内にはいろいろなものが置いてあります。松の湯の源泉表示板も石造りの立派なもの。それにしても、近くにあった中曽根さんのレリーフは何だか意味なく泣かせてくれますな(笑)。

宿の中にも何やらいろいろなものが置いてあって、見ているだけで退屈しません。女将さんも気さくな方だし、ふむふむ我ながらなかなかいい宿を見つけたもんです。さて少し落ちついたらいざお風呂!‥といきたいところですがまだ入る気にならないよぉ、というわけでビールを飲みながらしばらく部屋でゴロゴロモード。

でもまぁ夕食前に入っておきましょというわけで階下のお風呂へ。‥と、何やらお風呂の外側にすごいものを発見しました。とりあえず外へ出てみると‥

うわぁすごい!噴出物が積もり積もってみごとな噴泉塔になってます!ちなみに一番上の部分(どうやらこの部分で加水しているみたい)からあふれ出た湯は、すぐ下の窪みに集められ、そこからダイレクトに男女それぞれの湯船に流し込まれている様子です。ならばというわけで今度はお風呂場の方に行ってみましょ。
源泉から湯船へのダイレクトライン

「こうして新鮮湯がどぼどぼと」

湯の成分は空気に触れると劣化し始めるといいますが、この距離ではそんな心配もほぼ無用?

Wmv形式、181KB、11秒

ちなみにお湯はご覧のように薄く黄土色を帯びたお湯で、大塩温泉などとも似ています。軽い金気のある味で、多少塩味があるのも同じというのは、やはり太古の昔この辺り一帯が海の底だったこととも関係があるのでしょうね。いずれにせよ、いい源泉であることに間違いはないわけで。

なお、近在に以前あった「滝沢温泉」の温泉施設が営業を停止してからは、どうやらこちらが地元の人御用達「わが集落の共同浴場」となっているようであり、夕方から夜にかけては結構多くの人たちで賑わいます。上の2枚の写真は朝一番で撮ったものなんですが、この直後(まだ朝6:00)、早くも朝風呂を日課としているとおぼしき?おじさんがやってきましたっけ。



こちらが夕ご飯。馬刺しに山菜、今年初物のジャガイモもあって美味しかった!

夕ご飯をたっぷり食べたあとはお互いかなり眠くなりました。外は少し雨が降り始めたみたいで、どんなもんだろ?と窓を開けてみると、ちょうど時節柄というべきでしょうか、雨にも負けずホタルが悠々と飛び回っておりました。電気を消してしばし蛍観賞タイムとなったのはいうまでもありません。そんなこんなで初日の夜は更けていきました。おやすみなさい‥。

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